融資 FAQ 2026年度版

日本政策金融公庫・制度融資・自治体融資 完全ガイド


基本・概要

Q1. 創業融資とは何ですか?通常の融資と何が違いますか?

新たに事業を始める方、または開業後2期の税務申告を終えていない方を対象にした融資制度です。実績・担保・保証人がなくても申請できる点が通常融資との大きな違いです。金利は3%前後と民間融資より低く設計されています。

Q2. 旧「新創業融資制度」はまだ使えますか?

いいえ、2024年3月に廃止されています。現在の主力制度は「新規開業・スタートアップ支援資金」(2025年3月に旧「新規開業資金」から改名)です。自己資金1/10要件も撤廃され、以前より利用しやすい制度に刷新されています。

Q3. 創業融資の主な窓口はどこですか?

主な窓口は3つです。①日本政策金融公庫(国の政策金融機関・最もポピュラー)、②自治体の制度融資(都道府県・市区町村+信用保証協会+民間銀行の協調融資)、③信用金庫の創業融資、です。いずれも金利は概ね3%前後です。


日本政策金融公庫

Q4. 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」の概要を教えてください。

事業を始める方または事業開始後の税務申告を2期終えていない方が対象の融資制度です。原則無担保・無保証人で利用でき、自己資金要件も撤廃されているため、自己資金が十分でなくても要件を満たせば申請できます。

Q5. 融資限度額はいくらですか?

新規開業・スタートアップ支援資金の融資限度額は最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)です。ただし実際の融資額は事業計画の内容・自己資金・業種によって異なります。初回の創業融資では500万円〜1,500万円が一般的な目安です。

Q6. 「創業後目標達成型金利」とは何ですか?

一定の利益率や雇用に関する目標を達成した場合に、融資を受けてから3年経過後の利率が0.2%引き下げられる制度です。対象は新規開業・スタートアップ支援資金です。経営状況の報告義務が発生する点に注意が必要です。

Q7. 申請から融資実行まで何日かかりますか?

日本政策金融公庫の場合、申請から融資実行まで概ね3〜4週間が目安です。書類に不備があると時間が延びます。店舗開業など開業日が決まっている場合は、少なくとも2か月前には申請準備を開始することが推奨されます。


条件・金利

Q8. 金利(利率)はどのくらいですか?

基準金利はおおむね2.7%〜4.2%の範囲で設定されています。ただし創業前や創業間もない方には創業支援貸付利率特例制度が適用され、従業員なしで0.65%引下げ、従業員ありで0.9%引下げとなります。女性・若者・シニアはさらに優遇される場合があります。

Q9. 担保・保証人は必要ですか?

新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人で各種融資制度を利用できます。担保を設定する場合は金利が下がります。経営者保証を外す場合は最大0.3%の利率上乗せが必要です。

Q10. 自己資金はどのくらい必要ですか?

現行の新規開業・スタートアップ支援資金には自己資金要件はありません。ただし審査では「自己資金がどれだけあるか」は重要な判断材料になります。一般的に創業資金総額の20〜30%程度の自己資金があると審査で有利になります。

Q11. 金利をさらに下げる方法はありますか?

主な方法は3つです。①担保を設定する(有担保は無担保より1%前後低い)、②女性・35歳未満・55歳以上の男性は特別利率A適用を確認、③賃上げ貸付利率特例制度を活用し、雇用者給与等支給額を直近決算期比2.5%以上増加させると0.5%引下げ(2年間)。


制度融資

Q12. 自治体の制度融資とは何ですか?公庫との違いは?

都道府県・市区町村が信用保証協会・民間銀行と連携して提供する融資制度です。公庫より金利が低いケース(1〜2%台)もありますが、信用保証協会への保証料(0.5〜1.5%程度)が別途かかります。地域によって条件が大きく異なります。

Q13. 日本政策金融公庫と自治体の制度融資は併用できますか?

はい、原則として併用可能です。公庫融資で設備資金、制度融資で運転資金を調達するなど、用途を分けて申請するケースもよく見られます。ただし各融資の審査に自社の総借入額・返済能力が影響するため、計画的な申請が重要です。


申請・審査

Q14. 申請に必要な主な書類は何ですか?

主な必要書類は①創業計画書(最重要・公庫HPよりダウンロード)、②借入申込書、③設備資金の見積書(設備投資がある場合)、④不動産の登記謄本(担保提供の場合)、⑤法人は定款・登記簿謄本、個人は本人確認書類です。

Q15. 審査で最も重視されるポイントは何ですか?

審査の核心は「この事業が返済できる収益を生むか」です。具体的には①創業計画書の説得力(数字の根拠)、②創業者の業界経験・スキル、③自己資金の額と形成過程の健全性、④借入金の使途の明確さ、の4点が重点的に見られます。

Q16. 自己資金として認められないものはありますか?

「見せ金」として認められないケースがあります。審査直前に親族から一時的に借りた資金、出所が不明瞭な大口入金などは自己資金と認定されない場合があります。通帳の入出金履歴を確認され、長期的に積み上げた資金が評価されます。

Q17. 開業前でも申請できますか?開業後でないとダメですか?

開業前でも申請できます。日本政策金融公庫は「これから事業を始める方」も対象に含まれています。ただし創業計画書の内容で事業の実現可能性を証明する必要があるため、事業計画の精度が開業後申請より一層重要になります。

Q18. 専門家(税理士・認定支援機関)に依頼すべきですか?

創業計画書の作成・面談対策を専門家に依頼すると採択率が上がる傾向があります。特に①事業計画の数字に自信がない、②初めての融資申請、③借入額が大きい(1,000万円以上)場合は、税理士・認定支援機関へ事前相談することを強く推奨します。


特殊ケース

Q19. 廃業歴がある場合でも申請できますか?

はい、申請できます。公庫には「再挑戦支援関連」の枠組みがあり、廃業歴のある方の再チャレンジを支援しています。ただし廃業理由の説明と、前回の反省を踏まえた計画の妥当性が審査で重視されます。金利優遇は適用されません。

Q20. 融資を断られた場合、再申請はできますか?

はい、できます。ただし一般的に再申請は6か月以上の間隔を空けることが推奨されます。否決の原因(事業計画の弱さ・自己資金不足・信用情報等)を特定し、改善してから再挑戦することが重要です。理由を聞いて対策するのが最短ルートです。


出典:日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」公式HP・金利情報(2026年1月時点)、中小企業庁・各都道府県制度融資要領 ※金利は日銀の政策金利・市場金利の動向により変動します。申請の際は必ず最新の利率を公式HPでご確認ください。

FAQで解決しない場合は、個別にご案内も可能です。「まずは確認だけしたい」という段階でもお気軽にご相談ください。