025年度より新たに創設される「成長加速化補助金」の第1回公募がいよいよ開始されます。この補助金は、中小企業が売上高100億円を目指し、事業拡大や新市場進出、M&Aなどの成長戦略を実現するための設備投資や専門家費用などを支援する制度です。
第1回公募では、補助対象となる経費や補助率、申請要件が明確に定められており、採択を目指すためには、戦略的で具体性の高い事業計画書の提出が求められます。本記事では、第1回公募のスケジュール、補助対象経費、申請の流れ、そして採択率を高めるためのポイントまで詳しく解説しています。
目次
中小企業成長加速化補助金 第1回公募
中小企業成長加速化補助金は、意欲ある中小企業・小規模事業者の飛躍的挑戦を実現するため、売上高100億円超えを目指す中小企業への設備投資支援や、中小機構による多様な経営課題(M&A、海外展開、人材育成など)の支援を行う制度です。第1回公募での補助上限はなんと5億円と大型補助金となっています。
中小企業成長加速化補助金の公募時期等
公募時期
「中小企業成長加速化補助金」の第1回公募は、2025年に開始される予定です。3月に公募要領が公開され、補助対象経費や要件の詳細が明らかになります。その後、5月から申請受付が開始され、6月頃の締切までに事業計画書や必要書類を提出する形となります。締切後、事務局による審査が行われ、8月頃に交付候補者の決定が予定されています。
スケジュール
第19次公募は、直近の動向を踏まえると次のようなスケジュールになると予測されます。
- 公募開始:2025年3月上旬
- 応募締切:2025年5月上旬~6月中旬
- 採択発表:2025年8月頃
採択者数
本補助金は、2026年度末までに合計3回程度の公募が実施される計画で、全体で約600件の採択が見込まれています。
中小企業成長加速化補助金の活用を検討される場合は、早めの情報収集と十分な事前準備が重要です。まずはお気軽にお問合せください。
中小企業成長加速化補助金 概要
本補助金の活用イメージは「工場・物流拠点の新設・増築」「イノベーション創出のための設備導入」「自動化による革新的な生産性向上」などがあがります。いずれにしても、本補助金を活用する事業者には、大規模な設備投資をすることが期待されています。
基本要件
中小企業成長加速化補助金の補助対象者は、売上高100億円への飛躍的成長を目指す中小企業です。具体的には以下の要件があります。
- 中小企業者であること
- 投資額が税抜1億円以上であること(投資額は建物費、機械装置等費、ソフトウェア費の補助対象経費の合算金額であり、外注費、専門家経費等は含めない)
- 「売上高100億円を目指す宣言」を公表していること
- 一定の賃上げ要件等を満たす補助事業終了後3年間の事業計画書をつくり実行すること
補助率・補助上限
中小企業成長加速化補助金の補助率は対象経費の1/2で、補助上限額は5億円です。
補助事業実施期間
交付決定日から24ヵ月以内です。この期間内に、計画された設備投資や事業活動を完了させる必要があります。
補助対象経費
中小企業成長加速化補助金の補助対象経費は、大きく5つの項目に分類されます。
- 建物費
工場・物流施設の建設費用、増改築費用、建物付帯設備(電気、給排水、空調など)の工事費用など - 機械装置等費
生産設備、検査装置、自動化機器、搬送装置の購入費用や、これらの設置・据付費用など - ソフトウェア費
生産管理システム、在庫管理システム、業務効率化ソフトウェアの導入費用など - 外注費
製品開発や設計などに係る外注費用、システム開発の委託費用など - 専門家経費
コンサルタントといった専門家への相談費用やアドバイザリー費用など
なお、投資額要件である1億円以上の算定には、建物費・機械装置等費・ソフトウェア費のみが対象となり、外注費と専門家経費は含まれません。
【売上高100億円を目指す宣言】とは
中小企業成長加速化補助金に申請するには「売上高100億円を目指す宣言」が必要です。この宣言は、中小企業が自ら「売上高100億企業になること」や「ビジョンや取り組み」を明確にし、2025年春頃に開設予定のポータルサイト上で公表するものです。
具体的な宣言内容としては、以下の項目があります。
- 企業の現状:現在の売上高、賃上げなどの企業目標、直面している課題。
- 売上高100億円の実現のための目標設定:売上高成長目標、達成期間、実現までのプロセス。
- 具体的措置:生産増強計画、海外展開戦略、M&A計画など。
- 実施体制:目標達成に向けた組織や人員の配置、役割分担。
- 経営者のコミットメント:経営者自身によるメッセージや決意表明。
この宣言を行うことで、補助金申請の要件を満たすだけでなく、同じ志を持つ経営者とのネットワーク形成や、企業の成長ビジョンを広く発信する機会にもなります。詳細な手続きや宣言内容のフォーマットについては、2025年3月に公表予定の公募要領で明らかにされる見込みです。
【売上高100億円を目指す宣言】の申請内容やメリットなどはこちら
中小企業成長加速化補助金の申請の流れ
中小企業成長加速化補助金は以下のような流れで進みます。
- 事前準備
まず、「GビズIDプライムアカウント」を取得し、「売上高100億円を目指す宣言」を行います。その後、公募要領を確認し、事業計画書など必要書類を準備します。 - 申請から交付候補者決定まで
公募が開始されたら、締切前に余裕を持って申請を行います。申請後、事務局による審査が行われ、交付候補者が決定されます。 - 交付決定から補助事業実施まで
交付決定後、補助事業を開始します。補助事業の実施期間は交付決定日から24ヶ月以内です。事業終了後、事務局による審査が行われ、審査結果をもとに補助額が確定します。その後、事業者から事務局へ支払請求を行い、補助金が交付されます。 - 補助事業終了後
補助金の受領後は、公募要領に従い、知的財産の報告や事業化状況の報告を所定の期間行う必要があります。
成長加速化補助金の採択難易度
本補助金における1回公募の採択率は、およそ35%~45%程度と予測しています。事業再構築補助金の初回採択率は60%程度、直近採択率は30%弱でした。昨今は審査が厳格化しており、今回は4月開始と、準備期間も長いため、申請数も多くなると思われます。そのため40%前後になると推定しています。
成長加速化補助金の採択のコツ
中小企業成長加速化補助金の第1回公募では、多くの申請が予想されるため、採択率を高めるためには質の高い事業計画書の作成が不可欠です。以下の3つのポイントを意識して、より効果的な申請を目指しましょう。
① 事業計画書の質を高めるポイント
審査では、事業の成長可能性や補助金の活用効果が重要視されます。そのため、事業計画書には次の要素を盛り込む必要があります。
- 具体性のある計画:単なる「新規事業への挑戦」という抽象的な表現ではなく、「〇〇市場への参入のために、〇〇設備を導入し、〇〇の生産能力を向上させる」といった、具体的な行動を示すことが求められます。
- 数値データの提示:売上目標、顧客獲得数、成長見込みなど、補助金を活用した成果を数値化し、データで裏付けることで説得力が高まります。
- 実現可能性の強調:自社の強みやこれまでの実績、技術力を根拠に、「この計画は実行可能である」とアピールしましょう。
② 審査基準に沿った書類作成
審査員が求めるポイントを意識し、補助金の目的と審査基準にしっかり対応した申請書を作成することが重要です。
- 補助金の目的との整合性:「新規事業の展開」「地域経済の活性化」「雇用創出」など、補助金の目的に沿った内容を強調しましょう。
- わかりやすい構成:情報を箇条書きや見出しで整理し、審査員が一目で理解できるよう工夫します。
- ビジュアルの活用:図表やグラフを用いることで、事業の成長イメージを視覚的に伝えやすくなります。
③ プロのサポートを活用する
補助金の申請は専門的な知識とノウハウが求められるため、経験豊富な専門家のサポートを受けることも有効です。
- 申請書の添削・ブラッシュアップ:専門家が事業計画書をチェックし、改善点を指摘することで、より完成度の高い申請書を作成できます。
- 過去の採択事例を基にしたアドバイス:これまでの成功事例や審査基準の傾向を把握したうえで、効果的な計画書作成をサポートします。
- 申請手続きの代行サポート:書類作成のサポートだけでなく、電子申請や事務手続きまでサポートしてくれる専門家も多く存在します。
中小企業成長加速化補助金の公募申請に関する相談やご質問がございましたら、以下のフォームからお気軽にご相談ください。
2025年度は7大補助金を活用しよう
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