先日、2026年度も持続化補助金の公募が実施されることが発表されました。創業型は、創業間もない事業者や、これから本格的に事業を拡大していきたい方向けの枠です。新規顧客獲得や認知拡大、販路開拓を進めたいスタートアップ・個人事業主におすすめです。
そこで本記事では、小規模事業者持続化補助金【創業型】の最新情報を解説します。
目次
特定創業支援等事業とは?
特定創業支援等事業とは、産業競争力強化法に基づき、市区町村が民間の創業支援機関と連携して実施する創業支援プログラムです。商工会・商工会議所、金融機関、NPO、コワーキングスペース運営者などが認定を受けて実施しています。
プログラムの内容は実施機関によって異なりますが、経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野にわたる知識・ノウハウを学ぶことが条件とされています。創業塾・セミナー・個別相談(窓口相談)の形式で行われており、受講を修了すると市区町村から証明書(修了証明書)が交付されます。
一般的な実施機関の例
- 商工会・商工会議所(創業塾・窓口相談)
- 日本政策金融公庫
- 地域の金融機関(銀行・信用金庫)
- 認定を受けたコワーキングスペース・創業支援施設
- NPO・民間の創業支援団体
自分の事業所がある市区町村の認定を受けた機関で受講することが原則です。市区町村のウェブサイトや、よろず支援拠点で確認できます。
持続化補助金(創業型)との関係
証明書は申請の「必須条件」
持続化補助金の創業型を申請するには、認定市区町村が発行した特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書の写しが必要です。これがないと、そもそも申請できません。
対象となる期間の要件
申請受付締切日より過去3か年の期間内に「支援を受けた日」および「開業日(設立年月日)」の両方とも含まれていることが要件です。「創業はしたが、特定創業支援等事業はまだ受けていない」という場合でも、開業後に受講して証明書を取得することは可能です。ただし両方が3年以内に収まっている必要があります。
2026年度の対象期間
2026年度の公募では、公募締切日(2026年4月30日)から1年以内の開業日、つまり2025年4月30日〜2026年4月30日の間に創業した事業者が対象です。次回公募(第20回)では対象期間がずれるため、公募要領を必ずご確認ください。
※さらに、電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。郵送での本人確認に1〜2週間かかるため、申請を思い立った時点で即取得手続きを始めてください。公募要領の公開を待ってからでは間に合わないケースがあります。
詳しくはこちら:GビズIDとは?プライムアカウントの取得方法と注意点
持続化補助金 創業型とは?
小規模事業者持続化補助金の創業型とは、下記の表にある一般型の申請枠のひとつです。補助上限は200万円、補助率2/3で補助を受けられます。
小規模事業者持続化補助金の創業型は補助上限200万円、補助率2/3で補助を受けられます。
創業型の補助上限・補助率
創業型
- 補助上限:200万円(インボイス特例+50万円)
- 補助率:2/3
- 対象経費:機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会出展費、旅費、開発費など。
詳しくはこちら:小規模事業者持続化補助金 創業型を詳しく解説
創業型の補助対象経費
持続化補助金では、事業計画に必要な経費のみが補助対象となります。補助対象経費は以下の13区分に分かれており、いずれかに該当する必要があります。
主な補助対象経費

- 機械装置等費(業務効率化設備・厨房機器・製造機械など)
- 広報費(チラシ・パンフレット・広告運用・Web広告など)
- 展示会等出展費(展示会出展料・ブース設営費など)
- 旅費(販路開拓に必要な出張費など)
- 開発費(試作品開発・パッケージ試作など)
- 資料購入費(専門書籍・市場調査資料など)
- 雑役務費(短期アルバイト・臨時スタッフ費用など)
- 借料(機器レンタル・会場利用料など)
- 専門家謝金(専門家への相談費用など)
- 専門家旅費(専門家派遣に伴う交通費など)
- 設備処分費(設備更新に伴う既存設備の処分費)
- 委託費(システム開発・調査委託など)
- 外注費(Web制作・動画制作・施工費など)
なお、申請枠や事業内容によって対象・対象外となる経費が異なるため、「自社の取り組みが補助対象になるか不安」という方は、お気軽にご相談ください。
詳しくはこちら:【2026年】小規模事業者持続化補助金の補助対象経費を詳しく解説
証明書の取得方法と手順
- STEP①管轄の認定機関を調べる
まず、自分の事業所がある市区町村が認定した実施機関を調べます。市区町村の産業振興課・商工課のウェブサイト、または商工会・商工会議所に問い合わせるのが最も確実です。 - STEP②:受講申込みをする
実施機関に申し込み、創業塾・セミナー・窓口相談のいずれかを受講します。窓口相談による支援を受ける場合は、制度上約2か月の期間を必要とします。自治体によってはオンラインセミナーでの受講も可能で、最短1か月程度で修了できるケースもあります。 - STEP③:4分野の受講を修了する
経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野すべての受講を修了します。分野に漏れがあると証明書が発行されない場合があります。 - STEP④:市区町村に証明書の交付を申請する
受講修了後、実施機関を通じて市区町村に証明書の交付を申請します。申請から発行まで1週間〜10日程度かかります。 - STEP⑤:証明書を補助金申請に添付する
取得した証明書の写しを、持続化補助金の申請書類に添付します。
受講のメリット(補助金以外にも使える)
特定創業支援等事業の証明書は、持続化補助金の申請要件を満たすためだけに使うものではありません。証明書を取得することで、会社設立時の登録免許税の軽減や日本政策金融公庫の融資優遇など、複数の支援措置が受けられます。
① 会社設立時の登録免許税が半額になる
株式会社の場合、通常15万円の登録免許税が7.5万円に、合同会社の場合は6万円が3万円に軽減されます。会社設立を予定している方にとっては、証明書を取るだけで数万円の節約になります。
② 創業関連保証の特例が早まる
通常、創業2か月前から対象となる信用保証協会による創業関連保証の特例が、事業開始6か月前から利用できるようになります。創業前の準備段階から融資を検討している方に有利です。
③ 日本政策金融公庫の融資が有利になる
「新創業融資制度」について自己資金要件(創業資金総額の1/10以上)を充足したものとみなす特例と、「新規開業資金」の貸付利率の引き下げ対象となる特例の2つが適用されます。融資審査のハードルが下がる、実質的な金利優遇が受けられるという2つの恩恵があります。
④ 経営の基礎知識が身につく
創業直後の経営者が弱くなりがちな財務・人材・販路の知識を体系的に学べます。補助金の事業計画書を書く際にも、学んだ内容が直接活きてくるため、採択率の向上にもつながります。
よくある注意点
① 事業所の所在地が対象エリア外だと受講できない
個人の住所は市内にあっても、事業所の所在地が市外の場合は対象外となるケースがあります。自宅で事業を行うフリーランスや、自宅とは別の場所で開業する方は、事業所の所在地がどの市区町村になるかを事前に確認してください。
② 証明書を発行する市区町村は「事業所の所在地」の自治体
居住している自治体ではなく、事業所がある市区町村の認定を受けた機関で受講し、その市区町村から証明書が発行されます。引っ越し予定がある場合や、自宅と事業所の所在地が異なる場合は特に注意が必要です。
③ 受講修了後、証明書の有効期限に注意する
証明書の有効期限は、持続化補助金の申請要件として「申請締切日から過去3年以内」が基準です。証明書を取得してから長期間放置すると、次の公募で要件を満たせなくなる可能性があります。
④ 「受講しただけ」では証明書は発行されない
自治体への証明書交付申請は自分で行う必要があります。受講を修了した後、実施機関に案内してもらえる場合もありますが、能動的に手続きを進めることが求められます。
⑤ オンラインセミナーが使える機関かどうか確認が必要
自治体によっては開催が少なかったり、予約から証明書発行まで時間がかかる場合があります。都市部の商工会議所では対応が速い一方、地方では受講機会が少ないケースもあるため、早めの確認が必要です。
補助金申請は膨大な時間と労力をかけても、採択されなければ一円も入ってきません。だからこそ、採択の可能性を最大限に高めるためには、“経験ある専門家の力を借りる”ことが最も合理的な選択肢です。
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特定創業支援等事業 よくある質問(FAQ)
特定創業支援等事業についてよくある質問をまとめました。
Q1. 特定創業支援等事業とは何ですか?
特定創業支援等事業とは、市区町村が認定した創業支援制度のことです。創業セミナーや個別相談などを一定期間受講することで、「支援を受けた証明書」を取得できます。持続化補助金<創業型>では、この証明書の提出が必要となります。
Q2. 創業前でも受講できますか?
はい、多くの自治体では創業前でも受講可能です。これから開業予定の方や、副業から独立を検討している方でも対象になるケースがあります。ただし、自治体によって条件が異なるため、事前確認が重要です。
Q3. オンライン受講は可能ですか?
最近はオンライン対応の自治体も増えています。ただし、完全オンライン、一部対面必須、指定回数の参加必須など、実施方法は自治体によって異なります。
Q4. どこで申し込めますか?
各自治体・商工会・商工会議所・創業支援センターなどで実施されています。ただし、特定創業支援等事業は自治体ごとに、募集時期、実施回数、カリキュラム、定員などが大きく異なるため、早めの確認がおすすめです。
Q5. 受講すれば必ず補助金に採択されますか?
いいえ、特定創業支援等事業を受講しても、補助金の採択が保証されるわけではありません。あくまで「創業型へ申請するための要件」の一つであり、実際には事業計画書の内容や販路開拓の具体性なども重要になります。
Q6. 証明書の発行には時間がかかりますか?
はい、自治体によっては発行まで数週間かかる場合があります。特に持続化補助金の締切直前は混みやすいため、「公募開始後に動く」では遅いケースもあります。創業型を検討している場合は、できるだけ早めに受講・申請準備を進めておくのがおすすめです。
よくある質問はこちら:よくある質問(FAQ)
出典・参考資料
※本記事は上記公式資料をもとに作成しています。制度内容や募集要件は自治体・公募回によって変更される場合があります。申請前には必ず最新の公募要領および自治体情報をご確認ください。
免責事項・ご注意
本記事について
本記事は、中小企業庁および各自治体・補助金事務局が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。
制度変更について
特定創業支援等事業は、自治体ごとに実施方法・募集時期・対象条件・受講形式などが異なります。また、持続化補助金<創業型>についても、公募回ごとに要件・補助率・スケジュール等が変更される場合があります。
申請の際は必ずご確認ください
- 各自治体が公開している特定創業支援等事業の最新情報
- 持続化補助金<創業型>の最新公募要領
- 商工会・商工会議所への事前相談
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損害免責
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著作権
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PROFILE

- 神谷 恒一
- 中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「Googleや審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。




