ものづくり補助金平成24年度新潟県

難縫合部位対応スキンステープラーの研究開発

ケイセイエンジニアリング株式会社

この事例のポイント

  • 頭蓋・膝骨など薄い皮膚に適切に縫合できるステープラーが少ない。
  • 縫合の中でも特に精密さが求められる脳外科用縫合の医療用ステープラーを研究開発した。
  • 脳外科用の難縫合部位対応ステープラーを試作し、組立て時のBB値を100 CFU以下に抑え、薄皮サンプルでの縫合を確認した。

事業者のプロフィール

事業者名ケイセイエンジニアリング株式会社
所在地新潟県 新潟県
業種一般機械器具製造業
技術分野金型
従業員数10人
設立2005年

事業の背景

医療機関での縫合は縫合糸付き針が主流だったが、近年は簡便性と迅速性から医療用ステープラー(医療用ホチキス)に置き換わるケースが増えている。この流れは医師不足が進む中でさらに加速すると予想される。一方、頭蓋や膝骨など薄い皮膚に適切に縫合できるステープラーは少ない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術頭蓋・膝骨など薄い皮膚に適切に縫合できるステープラーが少ない。
  • 人手・技能医師不足が続く中で、より簡便で迅速な縫合手段が求められている。

やったこと

縫合の中でも特に精密さが求められる脳外科用縫合の医療用ステープラーを研究開発した。組み立て時に付着する微生物汚染の指標であるバイオバーデン値(BB値)の低減と、頭蓋・膝骨など薄い皮膚への縫合可否を評価した。組立てで発生するBB値は100 CFU以下であった。脳外科用薄皮(2mm)サンプルへの打ち出しテストを行い、縫合を確認した。脳外科用ステープラーの全体デザイン、ステープル(針)、組み立て方法を研究開発し、難縫合部位対応スキンステープラーの試作に成功した。

新しい製品・サービス:難縫合部位対応スキンステープラー(脳外科用)

事業の効果

脳外科用の難縫合部位対応ステープラーを試作し、組立て時のBB値を100 CFU以下に抑え、薄皮サンプルでの縫合を確認した。適応範囲を頭蓋・膝骨など薄い皮膚分野へ広げ、約50億円の新規市場を開拓できる見込みである。2016年の事業化を目指し、2014年にプロトタイプ、2015年に市販機モデルを開発し、2016年に欧米販売の許認可取得と販売体制整備を進める計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来の縫合糸付き針からステープラーへの流れに触れているが、既存事業との連続性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    頭蓋・膝骨など薄い皮膚への縫合可能なステープラーは少ないと市場の空白を述べ、約50億円の新規市場や世界市場1,000億円に言及している。自社の経営資源の強みは読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    薄い皮膚に適切に縫合可能なステープラーが少ないという課題を示し、脳外科用の試作に取り組んだ。ただし高付加価値化・成長に直結する計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    市場占有率10%(10億円)、世界シェア10%(100億円)の目標や、BB値100CFU以下の数値が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    薄皮2mmサンプルへの打ち出しテストで縫合を確認し、他社に真似できない高付加価値品で1箱6個4,000円と価格も示されている。顧客ターゲットは医療機関として読み取れる。

  • 事業化までの道筋4

    2014年の試作、2015年の市販機開発、2016年の欧米販売と許認可取得までの年次スケジュールが示されている。課題解決の方法も一部書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    既存のステープラー市場約50億円に対し、脳外科・薄皮分野に特化した新市場を開拓し、他社に真似できない高付加価値商品と位置付けている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    医師不足という社会的課題の一助になると述べ、適用範囲拡大の意義に触れている。経済波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果3

    市場規模や占有率の試算は示されているが、補助金投入額に対する付加価値額や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    医療用ステープラーの適用範囲を拡大する革新的製品と述べるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    医師不足対応という社会課題に触れているが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

2016年の事業化を目指し、2014年にプロトタイプ、2015年に市販機モデルを開発、2016年に欧米での販売体制を整備する。1箱(6個入り)4,000円で、国内10%(10億円)の市場占有率確保を計画する。最終的には世界シェア10%(100億円)を目標とする。

  • 目標:本研究開発に関係する縫合材料全体の市場規模は約200億円。
  • 目標:ステープラー市場規模の拡大 100億円→100億円
  • 目標:10%程(10億円)の市場占有率確保を試算。
  • 目標:最終的には世界シェアの10%(100億円)を目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。