ものづくり補助金平成24年度大阪府

プリンテツドエレクトロニクス工法による有機FET回路素子の試作開発

株式会社ワイ・ドライブ

この事例のポイント

  • ベンチャー企業は資金力が乏しく、中小企業が有機FET回路素子の試作開発を行うことは難しい。
  • 有機FET回路素子の試作開発に挑んだ。
  • 有機FET回路素子の試作開発を終え、インク吐出量の確認などで一定の成果を得た。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ワイ・ドライブ
所在地大阪府 門真市
業種電気機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数7人
資本金400万円
設立2011年

事業の背景

同社は2011年に、大手電機メーカーでインクジェット技術を研究していた山崎智博氏が創業した。プリンテッドエレクトロニクスは、従来の半導体製造に比べて製造プロセスが簡略で、製造設備への投資額を極端に抑えられる。製造コストや精度の高さ、容易さから注目が高まっており、既存得意先からのOEMに加えて自社製品の展開も視野に入れていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ベンチャー企業は資金力が乏しく、中小企業が有機FET回路素子の試作開発を行うことは難しい。
  • その他国立の研究機関や大学とは異なり、ベンチャー企業には材料を供給してくれる業者がほとんどなく、材料調達に苦戦した。
  • 新製品・新技術既存得意先からのOEMにとどまらず自社製品として展開するためには、製品の技術力向上が不可欠である。

やったこと

有機FET回路素子の試作開発に挑んだ。ベンチャー企業の限られた資金の中で、DPN(ノズル毎の駆動制御)吐出制御技術を活かし、有機FET素子に必要なインク吐出量を確認した。資金力が乏しく使える資産も限られていたため、プロセスの工夫によって試作を進めた。

新しい製品・サービス:有機FET回路素子

事業の効果

有機FET回路素子の試作開発を終え、インク吐出量の確認などで一定の成果を得た。ベンチャー企業の限られた資金の中でDPN吐出制御技術を活かせたことが確認できた。現時点では課題も残るため具体的な販路構築には至っていないが、産業用印刷の分野は同社技術の採用メリットが大きく注力したい市場である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性ノズル毎に吐出量を1%精度で補正する技術と計測装置・制御基板・インク観測装置を自社保有し、国内で同供給体制は同社のみとされている。
  • 4
    新しさ・高付加価値インクジェット工法で1%精度の吐出制御を実現する技術は普及が進んでおらず、国内でほとんど競合がない高水準の技術とされている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    2011年創業以来のインクジェット制御技術を基盤に、有機FET試作を今後の自社製品展開へつなげる一貫した流れが示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ノズル毎に吐出量を1%精度で補正する技術と計測装置・制御基板・インク観測装置を自社保有し、国内で同供給体制は同社のみとされている。

  • 課題の認識と解決3

    材料調達の困難や資金制約という課題を認識し、プロセス工夫で試作を進め、今後の販路構築とオリジナル製品化を計画している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    代表は元大手電機メーカーの研究者で、従業員7人の体制で有機FET試作を完了させた実績が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    産業用印刷分野への注力と、韓国大手電機メーカーからの問い合わせを挙げ、採用メリットと顧客の関心が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作は完了し、数年先のオリジナル製品販売と販路構築が予定されているが、具体的なスケジュールや解決方法は限定的である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    インクジェット工法で1%精度の吐出制御を実現する技術は普及が進んでおらず、国内でほとんど競合がない高水準の技術とされている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    製造設備投資を大幅に抑えられるプリンテッドエレクトロニクスの普及により、製造業の変革と新たな応用分野の創出に資すると述べられている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    トリリオンセンサー社会に向けて、プリンテッドエレクトロニクス技術を応用し社会発展に寄与する構想が示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    真空成膜から印刷技術によるモノづくりへの構造転換を担う技術であり、製造業の変革に資すると読み取れる。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

数年先にオリジナル製品として販売していく予定である。国内外から注目され、韓国の大手電機メーカーからも問い合わせがある。

事業者の声

中長期的にはこのトリリオンセンサーが主役となる時期に当社のプリンテッドエレクトロニクスの技術を応用させることにより、社会発展に寄与していきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。