ものづくり補助金平成24年度大阪府

あらゆる油圧駆動機械の大幅省エネを実現する多軸制御ユニット一体形シリンダの開発

株式会社堀内機械

この事例のポイント

  • 多軸制御ユニット一体形シリンダの開発には、油圧ユニットとシリンダを一体化し、シリンダ動作時のみサーボモーターで油圧ポンプを駆動する仕組みの構築が必要だった。
  • 油圧ユニットと一体化したシリンダに多軸同期制御コントローラーを付加した製品を開発した。
  • 高精度かつ高い伝達効率で大幅な省エネが実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社堀内機械
所在地大阪府 堺市
技術分野動力伝達
従業員数278人
資本金6,400万円

事業の背景

同社は機械用油圧シリンダのメーカーで、大手企業を中心に国内海外共に確固たる営業基盤を持つ。全体売上の60%をオーダーメイド型の特殊シリンダが占める。従来の油圧機器は大型の油圧ユニット1台で複数のシリンダを動かし、停止時も作動油が油温を上げるなどエネルギーロスが大きかった。同社は2013年4月に一体化した「STPサーボシリンダ」を発売し、従来品の20分の1まで消費電力を削減した。近年は消費電力低減への要望が多く、省エネ型の油圧シリンダが堅調である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術多軸制御ユニット一体形シリンダの開発には、油圧ユニットとシリンダを一体化し、シリンダ動作時のみサーボモーターで油圧ポンプを駆動する仕組みの構築が必要だった。
  • 新製品・新技術モータ出力の異なるバリエーションを開発する必要があった。
  • 新製品・新技術複数のシリンダを同期させる多軸制御コントローラーの開発が肝となる課題だった。

やったこと

油圧ユニットと一体化したシリンダに多軸同期制御コントローラーを付加した製品を開発した。シリンダ動作時のみサーボモーターで油圧ポンプを駆動する仕組みを構築し、モータ出力の異なるバリエーションも開発した。制御部分は専門知識に精通していなかったため協力業者の助けを得ながら開発を進めた。開発にあたっては予算と日程を守って管理した。

新しい製品・サービス:油圧ユニット一体形シリンダに多軸同期制御コントローラーを付加した製品(多軸制御ユニット一体形シリンダ)

事業の効果

高精度かつ高い伝達効率で大幅な省エネが実現した。省エネ効果への評価が高く、コスト削減意識の高い企業から高評価を得ている。自動車関連メーカーからの受注も獲得し、今後さらなる販路拡大が見込まれる。製品のコンパクト性と大パワーにより新しい市場が潜在していると考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性STPサーボシリンダ発売(2013年)の延長で今回の開発が位置づき、オーダーメイド製品の年間6件程度の新製品開発目標と全体売上の60%という数字で一貫性が示されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性受注後4日の短納期体制や従来品の消費電力20分の1という強みに加え、自動車関連メーカーからの受注と海外での販売実績があり、競争優位が読み取れる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け省エネ効果に対しコスト削減意識の高い大手企業から高評価を得て、自動車関連メーカーから受注し、顧客ニーズの裏付けがある。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標高付加価値や賃上げに関する目標値は記載がなく、省エネ効果や引き合いの評価に触れているだけで目標の実現可能性は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    STPサーボシリンダ発売(2013年)の延長で今回の開発が位置づき、オーダーメイド製品の年間6件程度の新製品開発目標と全体売上の60%という数字で一貫性が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    受注後4日の短納期体制や従来品の消費電力20分の1という強みに加え、自動車関連メーカーからの受注と海外での販売実績があり、競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    大規模ユニットでのエネルギーロスという課題を認識し、一体化と多軸同期制御で解決する計画で、省エネ効果の高い製品化につながっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値や賃上げに関する目標値は記載がなく、省エネ効果や引き合いの評価に触れているだけで目標の実現可能性は薄い。

  • 事業を進める体制3

    協力業者の助けを得て制御開発を進め、予算と日程を守って管理できたと述べ、開発を遂行する体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    省エネ効果に対しコスト削減意識の高い大手企業から高評価を得て、自動車関連メーカーから受注し、顧客ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    アクティブ制振装置の開発を大阪府立大学と連携して加速させる計画が示され、今後の展開と連携先の課題解決の方向性が述べられている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    油圧ユニットと一体化しサーボモーターで駆動する形式は従来になく、消費電力を従来の20分の1まで削減する高付加価値製品として位置づけられている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    油圧シリンダは省力化製品として多分野で利用され、新たな需要や販路の拡大、国内外での展開が見込まれると述べられている。

  • 費用対効果3

    従来品の消費電力を20分の1まで削減する効果があり、今回の製品でも大幅な省エネが見込まれるが、補助金額に対する費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    多軸同期制御コントローラーと油圧ユニット一体化で省エネを実現し、大学と連携した制振技術の応用など、産業の技術革新に貢献する。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    消費電力低減の要望を受けて省エネ型の油圧シリンダを開発し、省資源・高効率の産業構造への移行に資する製品となっている。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

今後も商品開発を継続し、高効率・省エネ省資源で社会に貢献することを目指す。国内は既存取引先中心に展示会などで新製品の認知度向上を図り、海外は中国での実績とサンプル提供で販路拡大を進める。

  • 目標:従来品の20分の1まで消費電力を削減する効果(2013年発売のSTPサーボシリンダ)

事業者の声

開発支援は、新商品のアイディアを考える一つのきっかけとなり、補助金を得ることでアイディアの実現を推進する大きな力となりました。また、開発にあたって予算と日程をきちんと守り、管理できたことゃも意義があります。今回開発した油圧シリンダはそのその特長であるコンパクト性と大パワーにより、まだまだ新しい商品と市場が潜在していると考えます。今後も商品開発を継続し、お客様に喜んでいただき、高効率・省エネ省資源で社会に頁献する「 堀内機械」を目指していきます。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。