ものづくり補助金平成28年度製造業北海道

北海道の農・畜・水産資源の付加価値向上のための高品質な米こうじ製造

合同会社蝦夷ノ富士醸造

この事例のポイント

  • 蒸米と麹菌の生育環境を人の手で管理しており、顧客が求めるタイプにぴったり合う高品質の麹を安定して作ることが難しかった。
  • 吟醸用の蒸し器(コシキ)を導入し、水分・温度・湿度を細かくコントロールできるようにした。
  • 蒸米と麹菌の生育環境を機械で管理できるようになり、顧客の求めるタイプに合った高品質の麹を作れるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名合同会社蝦夷ノ富士醸造
所在地北海道 栗山町
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
設立2016年

事業の背景

2016年に100年続く実家の醸造会社から独立して合同会社を創業した。独立前から大手ジンギスカンメーカーの専用醤油を製造しており、そのかたわら自社の専門分野である麹を柱に製品づくりに取り組んでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度蒸米と麹菌の生育環境を人の手で管理しており、顧客が求めるタイプにぴったり合う高品質の麹を安定して作ることが難しかった。

やったこと

吟醸用の蒸し器(コシキ)を導入し、水分・温度・湿度を細かくコントロールできるようにした。全国の酒造会社でも導入例の少ない最上級の機種で、味噌・漬物・醤油など用途ごとに適した蒸米を作れるようになった。米粒をほぐす機械も導入した。さらに特注の発酵庫を設け、麹菌の生育に理想的な環境を整えた。

新しい製品・サービス:ライスモルトディップ

事業の効果

蒸米と麹菌の生育環境を機械で管理できるようになり、顧客の求めるタイプに合った高品質の麹を作れるようになった。これにより、各市町村、各種メーカー、飲食店、一般小売り向けへと販路が広がった。遠くはパリの有名レストランでも取り入れられるまでになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性100年続く実家醸造会社から2016年に独立し、長く手がけた専用醤油製造を基盤に麹を柱とする事業を展開しており、一貫性が読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性顧客が求めるタイプにピタリと合う高品質麹を作れるようになり、パリの有名レストランにも採用された事実から競争優位性が読み取れる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け無添加で旨味と香りを生かした製品、多くのメディアで取り上げられた新製品など、価値と選ばれる理由が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載がなく、実現可能性を判断する数値が弱い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    100年続く実家醸造会社から2016年に独立し、長く手がけた専用醤油製造を基盤に麹を柱とする事業を展開しており、一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    顧客が求めるタイプにピタリと合う高品質麹を作れるようになり、パリの有名レストランにも採用された事実から競争優位性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    機械化で品質の安定化と販路拡大を図ったことが記載され、課題と解決策の対応が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載がなく、実現可能性を判断する数値が弱い。

  • 事業を進める体制3

    代表者が麹作りの経験を持ち、自社で製造と商品開発を担っている体制が記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無添加で旨味と香りを生かした製品、多くのメディアで取り上げられた新製品など、価値と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    特注の発酵庫や蒸米設備を導入し、道内でコラボを進める方向性が示されているが、スケジュールは記載なし。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    酒造会社でも導入例の少ない最上級の設備を入れ、何軒しか持たない設備で高水準の麹を作る点が読み取れる。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    道内の農林水産資源の付加価値向上のため多くのコラボを行っており、地域波及の意義が示されている。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は記載されておらず、薄い。

  • イノベーションへの貢献2

    機械化による環境管理や地域コラボには触れているが、デジタル技術やサプライチェーン革新の記述は弱い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    北海道の発酵文化と地域の農水産資源を活かし、道内市町村や各種メーカーとの取引拡大につなげている。

今後の展望

今後も麹を使ったレシピの紹介や加工食品の開発などに積極的に取り組み、現代の食生活に麹の文化を浸透させていく予定。

事業者の声

「自分がこの麹を作ってワクワクするかしないか」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。