ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

自動化ロボット及び付帯設備導入による車載センサ分野への新規参入

株式会社ミナミ

成果製作コスト 100%→25%

この事例のポイント

  • 基板が個片で、車載製品の品質管理上、作業工程で品質を作り込むことが求められる。
  • 課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。
  • 製作コスト 100%→25%。作業員のスキルや出勤率によるバラつきが排除され、供給安定性が確保された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ミナミ
所在地青森県 飯田市
業種電気機械器具製造業
技術分野接合・実装

事業の背景

弊社は主たる事業として電気機械器具製造を行い、回路設計からプリント基板実装までを一貫生産(ユニット組立・調整・検査)している。主要製品は自動化設備向け制御装置、表示装置、センサ等である。今般、新たにハイブリッド車の協調回生ブレーキシステムに搭載されるセンサ製作事業を開始することとなった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度基板が個片で、車載製品の品質管理上、作業工程で品質を作り込むことが求められる。
  • 品質・精度センサがバルク状(テープ状、つづら折り)のため、手作業では切断寸法及びリード形状にバラつきが生じる。
  • 品質・精度フロー槽及びリフロー炉が使えず手作業となるため、はんだ付けに不安定要素が生じる。
  • コスト・採算手作業によるはんだ付けでは、東アジアや東南アジアと対抗できる低コストの実現が困難である。
  • 生産能力生産数量が膨大(量産開始2万台/月、ピーク6万台/月)で、人手による作業には限界がある。
  • 納期・工程車載品工場へのジャストインタイム納入が必須のため、バックアップを含めた供給安定性が求められる。
  • 品質・精度車載品として、管理項目・条件・頻度、重要工程・設備の把握と維持管理、工程能力の把握と維持管理を強く求められる。

やったこと

課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。導入したのは、はんだ付けロボット、超小型簡易チップ搭載機、超小型自動加熱機、自動リードフォーマーである。プリント基板、セラミックコンデンサ、センサ(ラジアル)、接続子(ラジアル)へのはんだ付けを、これらの設備で自動化した。製作工程の自動化により手作業による不安定要素を低減した。

ロボットはんだ付けロボット
加工機超小型簡易チップ搭載機
加工機超小型自動加熱機
加工機自動リードフォーマー

新しい製品・サービス:ハイブリッド車の協調回生ブレーキシステムに搭載されるセンサ

事業の効果

  • 製作コスト 100%→25%

作業員のスキルや出勤率によるバラつきが排除され、供給安定性が確保された。製作工程の自動化と生産性向上により、手作業での製作と比較してコストが4分の1に削減された。これにより、協調回生ブレーキシステム用センサの量産体制が確立された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    主たる事業は電気機械器具製造で、車載センサは新規参入と明記されており、過去の取組との一貫性は読み取りにくい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自社は回路設計からプリント基板実装までの一貫生産を行うと記載があり、低コスト化の必要性も書かれているが、競争優位の根拠は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    ハンダ付け・切断寸法のバラつき・手作業依存など7点の課題を整理し、自動化で解決する流れが示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    手作業比でコストが4分の1に削減された結果と、通常2万台/月・ピーク6万台/月の生産規模が具体的に示されている。

  • 事業を進める体制3

    本事業による製作体制の図はあるが、人材や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ハイブリッド車の協調回生ブレーキ用センサという用途と取引先自動車メーカの生産計画が示されている。顧客ニーズの裏付けは限定的。

  • 事業化までの道筋4

    平成27年5月の量産開始から平成31年3月までの生産継続、平成32年の後継機への搭載計画など、スケジュールが具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    車載用の協調回生ブレーキ向けセンサで、量産ラインを新規に構築して高水準の品質管理を求められる分野であることが書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    燃費向上に有効なハイブリッド車部品の国内生産という点はうかがえるが、雇用創出や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    手作業比でコスト4分の1、供給安定性の確保という効果は示されているが、補助金額との対比は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    はんだ付けロボットや自動リードフォーマーの導入は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    自動車の電動化に伴う分野への進出とうかがえるが、日本経済の構造転換に資する旨の記述はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

取引先である大手自動車メーカの生産計画にあわせ、構築した量産ラインでセンサを生産していく。平成27年5月より量産を開始し、平成31年3月まで生産の継続を見込み、生産台数は通常時2万台/月、ピーク時6万台/月を予定している。平成32年に生産が縮小される計画だが、後継機へのセンサ搭載により売上確保を図る予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。