ものづくり補助金平成28年度製造業栃木県

ウッドプラスチックによるおもちゃの試作開発と量産体制の構築

株式会社ニヘイ化成

成果不良率 20%→5%

この事例のポイント

  • ウッドプラスチックは当社の量産しているプラスチック製品と特性が大きく異なり、品質の安定化と量産化に課題があった。
  • ウッドプラスチックに適した電動射出成形機と金型冷却器を導入した。
  • 不良率 20%→5%。電動射出成形機と金型冷却器の導入により、表面のきれいなウッドプラスチック製品の射出成形に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ニヘイ化成
所在地栃木県 下野市
業種プラスチック製品製造業
技術分野複合・新機能材料
従業員数10人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

当社はプラスチックに米や茶を配合したバイオマスプラスチックの製造技術を持ち、米を素材にした安全なおもちゃを製品化してきた。その結果、汎用プラスチック製品より高い利益率と収益を上げてきた。市場では高付加価値のおもちゃの販売が伸びており、当社のバイオマスプラスチック製品も順調な伸びを示している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ウッドプラスチックは当社の量産しているプラスチック製品と特性が大きく異なり、品質の安定化と量産化に課題があった。
  • 生産能力ウッドプラスチックの量産化には、腐食成分の発生を抑えつつ耐金属腐食性と高い耐摩耗性を備えた成形機と、金型の温度上昇を抑える冷却器が必要だった。
  • 品質・精度従来の油圧成形機では不良率が20%程度と高かった。

やったこと

ウッドプラスチックに適した電動射出成形機と金型冷却器を導入した。新たな機器を使い、最適な金型温度と成形機の樹脂温度を探しながら何度か試作成形を行った。その結果、表面のきれいな製品の射出成形に成功した。

  • 加工機電動射出成形機金型冷却器

新しい製品・サービス:ウッドプラスチックのおもちゃ

事業の効果

  • 不良率 20%→5%
  • 成形サイクル 30秒→28秒
  • 使用電力も5分の1程度と省エネになっている。

電動射出成形機と金型冷却器の導入により、表面のきれいなウッドプラスチック製品の射出成形に成功した。不良率は大幅に下がり、成形サイクルも短縮された。使用電力も大きく減り省エネになった。試作段階では成形品の強度に課題が残るが、機械による高品質化の効果は確認できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性創業以来のプラスチック製造、米・茶を使うバイオマス製品の製造技術を基盤に、ウッドプラスチック開発へつなげた経緯が具体的に書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決試作段階で不良率を20%程度から5%程度に下げ、成形サイクルを30秒から28秒に短縮した課題と成果が数字で示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け乳幼児の両親や祖父母をターゲットに、クリスマスや出産祝いの贈答需要を見込むと具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標量産化に向けた付加価値額や賃上げに関する目標値は示されておらず、わずかに量産化の方向性がうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来のプラスチック製造、米・茶を使うバイオマス製品の製造技術を基盤に、ウッドプラスチック開発へつなげた経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外では製造できない性質の製品に強みがあると述べられ、大手おもちゃメーカーとの連携による競争力強化にも触れているが、数値的な裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    試作段階で不良率を20%程度から5%程度に下げ、成形サイクルを30秒から28秒に短縮した課題と成果が数字で示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    量産化に向けた付加価値額や賃上げに関する目標値は示されておらず、わずかに量産化の方向性がうかがえる程度。

  • 事業を進める体制3

    おもちゃメーカーからの試作・量産要請を受けていることや、創業以来の製造経験が書かれているが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    乳幼児の両親や祖父母をターゲットに、クリスマスや出産祝いの贈答需要を見込むと具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    量産化に向けて材料の改良に取り組むと書かれているが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    現在ウッドプラスチックのおもちゃは市場に存在せず、高付加価値のバイオマス製品も順調に伸びていると書かれている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    製造業の海外移転の中で国内の特色ある製造を守る点にわずかに触れるが、波及効果や雇用創出の記述はほぼない。

  • 費用対効果3

    電動射出成形機導入で不良率や電力使用量の改善が示されているが、投入額と付加価値増加の関係は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    電動成形機と金型冷却器の導入による高品質化は示されているが、サプライチェーン全体への貢献や新しいビジネスモデルの記述は薄い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    ウッドプラスチックなど環境に配慮した素材への展開がうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    栃木県下野市の地域企業であることは分かるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への記述はほぼない。

今後の展望

現在、量産化に向けて材料の改良に取り組んでいる。量産化と販売が始まれば、大手おもちゃメーカーとの連携で競争力が強化され、当社の優位性が確立できると見込んでいる。

事業者の声

海外ではできないもので差別化を図る

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。