ものづくり補助金平成29年度製造業長崎県

無農薬「食べる藍」の安定生産と焙煎器導入による生産性の向上

成果袋詰め後の室内保存から冷蔵保存が可能になり、出荷が安定した。

この事例のポイント

  • 「食べる藍シリーズ」は認知度が上がり国内外から引き合いがあったが、製造は手作業のため生産量を増やせなかった。
  • 製造工程のうち、これまで時間をかけてフライパンで行っていた焙煎を焙煎機の導入により機械化した。
  • 袋詰め後の室内保存から冷蔵保存が可能になり、出荷が安定した。機械化により、短時間での大量生産が可能になった。

事業者のプロフィール

所在地長崎県 雲仙市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数2人
設立2016年

事業の背景

藍は古くから染料だけでなく薬草としても用いられてきた。藍には抗菌作用、抗酸化作用、整腸作用のある成分が多く含まれるが、一般にはあまり知られていない。そこで「食べる藍シリーズ」を開発して製造販売を開始したところ、認知度の上昇とともに国内外から引き合いが来るようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力「食べる藍シリーズ」は認知度が上がり国内外から引き合いがあったが、製造は手作業のため生産量を増やせなかった。
  • 品質・精度手作業での製造のため、安定した品質を保つことが難しかった。
  • 人手・技能全ての作業を一人で手作業で行っており、対応が追いつかなかった。

やったこと

製造工程のうち、これまで時間をかけてフライパンで行っていた焙煎を焙煎機の導入により機械化した。これにより大幅な時間短縮と増産が可能になった。小型粉末機は大型化して効率を上げた。2坪の冷蔵庫を導入し、これまで袋詰め後に室内保存していたものを冷蔵保存できるようにした。

事業の効果

  • 袋詰め後の室内保存から冷蔵保存が可能になり、出荷が安定した。

機械化により、短時間での大量生産が可能になった。焙煎時間が大幅に短縮され、増産もできるようになった。冷蔵保存ができるようになったことで出荷が安定した。手作業で一人で行っていた作業が機械化されたことで販路も拡大し、藍が体に良く食べられることを伝える機会が増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標乾燥時間の短縮や増産とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    藍の食用化と「食べる藍シリーズ」の開発・製造販売という既存事業の延長に機械化が位置づけられている。経営戦略上の明確な位置付けは記載が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内外からの引き合いが増えたことが書かれ、需要という外部環境は読み取れる。ただし強み・弱みの分析や競争優位の記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決3

    手作業による生産量と品質維持の難しさが課題として明記されている。解決策は機械導入に限られ、高付加価値化の具体的計画は薄い。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    乾燥時間の短縮や増産とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数2名で一人で手作業していたことが書かれ、体制の弱さがうかがえる。補助事業の遂行体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    藍が体に良く食べられるという価値は示されているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    今後は業務用としてレストラン向けに営業したいとの展望はあるが、スケジュールや課題解決の方法は記載がない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    藍の食用利用は一般に知られていないと書かれ、新しい分野であることが示唆される。ただし普及度の定量的根拠はない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    藍の健康効果や国内外からの引き合いはうかがえるが、経済波及や雇用創出などの公的必要性は書かれていない。

  • 費用対効果2

    時間短縮と増産、販路拡大は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    地域の空き家利用や藍の栽培に触れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    雲仙市小浜町の空き家を利用し、工房の畑で藍を栽培している地域資源の活用が読み取れる。雇用や地域成長への言及は乏しい。

今後の展望

これまでは手作業のため小売りが中心だったが、大量生産が可能になったことで、今後はレストランなど業務用としても使ってもらえるよう営業していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。