ものづくり補助金平成30年度製造業長崎県

商品多用性向上による販路開拓

この事例のポイント

  • 生麹は冷蔵保管で4週間しか保たず、若い一般ユーザーには使い勝手が悪いため、より手軽に楽しんでもらえるようパウダー化する必要があった。
  • 麹をパウダーにするため、菌を殺さないように低温で乾燥させる「低温乾燥装置」と「電動石臼製粉機」を導入した。
  • 麹パウダーは常温で半年以上保存でき、調味料や美容・入浴剤としても使える使い勝手の良い商品となった。

事業者のプロフィール

所在地長崎県 佐世保市
業種食料品製造業
技術分野精密加工,複合・新機能材料
従業員数4人
設立1930年

事業の背景

国産原料のみを使い、木箱(もろぶた)を用いて手作り・無添加・無殺菌の味噌を製造している。創業者である祖母から三代目へと製法のこだわりが受け継がれてきた。現在は若い人にも発酵食品に親しんでもらうため様々な商品を展開し、佐世保市内を中心にスーパーや道の駅などで販売している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術生麹は冷蔵保管で4週間しか保たず、若い一般ユーザーには使い勝手が悪いため、より手軽に楽しんでもらえるようパウダー化する必要があった。
  • その他味噌キットの大豆は生ではなく煮たものを入れてほしいという要望が多く、それに応える必要があった。

やったこと

麹をパウダーにするため、菌を殺さないように低温で乾燥させる「低温乾燥装置」と「電動石臼製粉機」を導入した。これにより生麹のパウダー化に成功し、「麹パウダー」という新商品が生まれた。麹パウダーは常温で半年以上保存でき、調味料や入浴剤としても使える。味噌キットの大豆については「ガス回転釜」を導入し、購入後に水に10時間浸した後3〜4時間煮る手間をなくすため、小ロットの大豆を煮ることができるようにした。

  • 加工機低温乾燥装置電動石臼製粉機ガス回転釜

新しい製品・サービス:麹パウダー

事業の効果

麹パウダーは常温で半年以上保存でき、調味料や美容・入浴剤としても使える使い勝手の良い商品となった。味噌キットの大豆は小ロットでも煮ることができるようになり、ユーザーの手間が省け、手軽さが増した。その結果、学校で体験教材として使用されるなど味噌キットの販売量が増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決生麹は冷蔵4週間しか保たないという課題を、低温乾燥装置と製粉機で麹パウダー化し常温半年保存を実現した点が具体的に書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け麹パウダーは調味料や入浴剤としての用途、味噌キットは煮た大豆で手軽さを増すなど、顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性若い一般ユーザーの使い勝手への要望を捉えているが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は事例に書かれていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    創業者から三代目へ受け継がれた手作り・無添加の伝統を守る事業で、麹パウダーや味噌キットへの展開が過去の取組と連続している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    若い一般ユーザーの使い勝手への要望を捉えているが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は事例に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    生麹は冷蔵4週間しか保たないという課題を、低温乾燥装置と製粉機で麹パウダー化し常温半年保存を実現した点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    味噌キットの売上が何倍になったかは空欄で、付加価値額や賃上げの目標値は事例に書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数は4名と書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は事例にない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    麹パウダーは調味料や入浴剤としての用途、味噌キットは煮た大豆で手軽さを増すなど、顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新店舗建設や味噌・麹を使ったパンやソフトクリームの開発など今後の展開は書かれているが、スケジュールや課題解決方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    麹パウダーは新商品だが、普及度や同分野での高付加価値化の水準を示す記述は事例にない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    柚木産上米や九州産大豆などの国産原料使用や学校での体験教材利用がうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    佐世保市内のスーパーや道の駅で販売し、地域の柚木産原料を使う点から地域性はうかがえるが、経済成長への寄与は具体的でない。

今後の展望

現在新店舗を建設しており、そこで味噌や麹を使ったパンやソフトクリームを開発し新商品として展開する予定である。今後は伝統を大切にしながら、若い人に麹の良さを知ってもらえるような取り組みを増やしていきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。