ものづくり補助金平成28年度製造業沖縄県

製造設備導入による宮古島産チーズ及び山羊チーズの新商品創出事業

この事例のポイント

  • 過疎化する地域で持続的に経営するため、安定した商品開発が必要だった。
  • 乳製品製造の営業許可を得るため工房を新設し、チーズ製造設備を導入した。
  • チーズづくりの全工程で作業の効率化に成功し、機械に任せられるようになったことで作業者が他の作業もできるようになった。

事業者のプロフィール

所在地沖縄県 宮古島市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
従業員数0人
設立2016年

事業の背景

当店はパン販売を行ってきたが、市街地から遠く、過疎化が進む地域にあった。クリームパンのクリームの原料を提供する島の酪農農家と付き合う中で経営の厳しさを知り、より多くの牛乳を使うチーズであれば農家の売上に貢献できると考えた。また宮古島で身近な家畜であるヤギのミルクの味に感動した経験から、島産の牛乳とヤギミルクを使ったチーズ製造に挑戦することを決めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術過疎化する地域で持続的に経営するため、安定した商品開発が必要だった。
  • 新製品・新技術宮古島産の牛乳と山羊乳を使ったチーズの製造販売に挑戦したいが、事業化には自社でチーズを作る体制が必要だった。
  • その他乳製品製造の営業許可を取るには工房を新設して設備を導入する必要があった。

やったこと

乳製品製造の営業許可を得るため工房を新設し、チーズ製造設備を導入した。導入した撹拌機と自動で温度管理ができる蒸気ボイラーにより、ミルクの殺菌を63度に保ちながら約30分、乳酸菌を混ぜる約2時間の手作業の攪拌を機械に任せられるようになった。チーズ製造は朝6時に始まり15時に終わる約9時間の工程で、以前は鍋に張り付きで他の作業ができなかったが、昼食時間も確保できるようになった。導入した大型冷蔵庫は温度を調整してチーズ用の熟成庫として使い、品質の安定に役立てている。

加工機撹拌機
その他蒸気ボイラー
その他大型冷蔵庫(熟成庫として利用)

新しい製品・サービス:宮古島産の牛乳とヤギミルクを使ったチーズ「MOMO」「MEME」

事業の効果

チーズづくりの全工程で作業の効率化に成功し、機械に任せられるようになったことで作業者が他の作業もできるようになった。以前は昼食をとることも難しかったが、昼食時間も確保でき心に余裕が生まれた。導入した大型冷蔵庫を熟成庫として活用し、チーズの品質安定に貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    パン販売から、島の酪農農家との関係を活かしたチーズ製造へ展開する経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    過疎地で市街地から遠い立地や、島産牛乳・ヤギミルクを使う点が語られるが、競争優位の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    安定した商品開発が必要という課題認識はあるが、高付加価値化や成長の数値計画は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    代表者の移住経緯や若い人材を求める思いはあるが、体制や事務処理能力の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    100%宮古島産チーズという製品像や、チーズ専門店への働きかけなど販路の方向性は読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    体験会の開催や沖縄本島・県外への市場開拓など今後の取組は示されるが、スケジュールや解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ジャパンチーズアワード2018で銀・銅賞を受賞し問い合わせも増えたとあり、地域素材を活かした差別化がうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    酪農農家の売上貢献や島の若い人材との連携など、地域経済への波及が語られている。

  • 費用対効果2

    撹拌機導入で作業時間が短縮され昼食時間が確保できたとあるが、投資額に対する効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    蒸気ボイラーや大型冷蔵庫の活用は書かれるが、先端的なデジタル技術の利用は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    過疎地の宮古島で島の牛乳・ヤギミルクを使い、農家の売上や子どもへの魅力発信に結びつける地域密着の事業が具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は島の素材を生かした商品開発に取り組み、チーズづくりの体験会を開いて島の人々にチーズの魅力を広めたい。また沖縄本島や県外のチーズ専門店に働きかけて市場を開拓することを目標にしている。再び宮古島産の牛乳でチーズをつくれる日を待ちたい。

事業者の声

宮古島のために

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

宮城県製造業平成25年度

携帯型の簡易真空補聴器乾燥機の開発

昭和大学富士吉田教育部の稲垣昌博教授から指導を受け、乾燥機の構造、サイズ、開閉性、耐久性、気密性を研究し、高齢者でも使いやすくアレンジした…

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。