ものづくり補助金平成24年度鳥取県

厚板を用いた高機能ホーロー鍋の開発

太洋住研ホーロー株式会社

この事例のポイント

  • 総合家電大手メーカーの部品加工を受けているが、受注量が景気等の変動に左右される。
  • 厚鋼板と特殊な上薬、新たな塗装技術を用いて、ホーロー鍋の試作品を製作した。
  • 自社開発のホーロー鍋により、受注型の企業から開発型の企業へ転換することができる。

事業者のプロフィール

事業者名太洋住研ホーロー株式会社
所在地鳥取県 鳥取市
業種金属製品製造業
技術分野切削加工
従業員数36人
資本金9,700万円
設立1980年

事業の背景

各種ホーロー部品を製造加工・販売し、電化製品、調理用器具、厨房用機器、ガス器具などの部品を全国の大手主要メーカーに納入している。一般家庭の調理器具では高付加価値の鋳物ホーロー鍋が注目されているが、メーカーにとっては加工が難しく耐久性にも難があるという状況にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑総合家電大手メーカーの部品加工を受けているが、受注量が景気等の変動に左右される。
  • 新製品・新技術製造加工以外に自社ブランド商品を開発し、BtoBからBtoCへ販路を広げる必要がある。

やったこと

厚鋼板と特殊な上薬、新たな塗装技術を用いて、ホーロー鍋の試作品を製作した。圧力調理に対応するため蓋を重くし、安全上大型の取手を採用した。無水調理を可能にするため、調理中の水滴を中央に集めて循環できるよう中央を凹状に加工した。厚鋼板により昇温・降温・蓄熱特性を向上させ、市販の鋳物ホーロー鍋と同等の性能を目指して鋼板の厚さを検討した。独自の調合で上薬を開発し、意匠性と耐久性のある塗膜技術を確立した。他の調理器具と比較しながら形状と性能を調査してデータを収集し、特許・意匠の調査と登録も行った。製品は1つ1つ手づくりで製作した。

新しい製品・サービス:厚板を用いた高機能ホーロー鍋

事業の効果

自社開発のホーロー鍋により、受注型の企業から開発型の企業へ転換することができる。BtoCの自社ブランド商品として新たな販路を開拓し、受注量の変動に左右されにくい事業構造を目指す。今後5年以内に新事業を育て上げ、売上の倍増を図る。加えて、現在の生産設備の改善にも取り組む。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性厚鋼板・特殊上薬・新塗装技術という自社技術を生かし、鋳物ホーロー鍋の加工難や耐久性の課題に対する差別化が具体的に書かれている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標全国市場の5%の占有率、5か年以内の売上倍増という数値目標が示されている。ただし賃上げ目標は書かれていない。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け意匠性・耐久性、厚鋼板による昇温・蓄熱特性など製品価値が具体的に書かれ、ユーザーニーズへの対応も述べられている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用地域の鳥取市の企業であることはうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の具体的な記載はわずかである。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    受注量変動への不安から自社ブランド開発へ転換する方向が書かれ、BtoBからBtoCへの移行が示されている。過去の取組との連続性は明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    厚鋼板・特殊上薬・新塗装技術という自社技術を生かし、鋳物ホーロー鍋の加工難や耐久性の課題に対する差別化が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    受注変動リスクと自社ブランドによる販路開拓の課題認識はあるが、売上目標以外の事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標4

    全国市場の5%の占有率、5か年以内の売上倍増という数値目標が示されている。ただし賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員数36名と生産設備が記載されるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    意匠性・耐久性、厚鋼板による昇温・蓄熱特性など製品価値が具体的に書かれ、ユーザーニーズへの対応も述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    試作形状、上薬開発、調理ソフト、素材検討、特許調査の順序が示されるが、スケジュールや期間の記載は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    市場にない高意匠・耐久性の鍋として、高付加価値・高価格帯の鋳物ホーロー鍋分野を狙う方向が示されている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の鳥取市の企業であることはうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の具体的な記載はわずかである。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加見込みが書かれておらず、費用対効果はわずかにうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鳥取市の地域企業として新製品の開発を進める点は読み取れるが、地域特性を活かした経済成長への言及は薄い。

今後の展望

今後5か年以内に当社の事業に育て上げ、売上を倍増する。全国市場の5%の占有率を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

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効果:設置面積 100%→40%

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。