ものづくり補助金平成24年度福岡県

船舶用LED法定船灯の製品開発

株式会社マリンテック

この事例のポイント

  • 防水のために塗布するコーキング材の乾燥に2日かかり、このままでは本生産が難しいため、組み立てにかかる時間を短縮する別の方法を確立する必要がある。
  • 船灯デザインの検討、LEDの評価・選定、制御回路設計、LED基盤実装の検討を行った。
  • 型式承認を取得したことで、LED法定船灯の製品化に一歩近づいた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マリンテック
所在地福岡県 北九州市八幡西区
業種電気機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数5人
資本金1,000万円

事業の背景

海外の船灯市場ではデザイン性の高いLED船灯の拡販が始まっているが、国内ではまだその状況にない。国内で法定船灯の許認可を受けている最大のメーカーは小糸製作所で、当社にはまだLED船灯の販売実績はない。当社は国内市場の先駆者として、デザイン構造も含めた研究開発により市場優位性を確保することを目指している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力防水のために塗布するコーキング材の乾燥に2日かかり、このままでは本生産が難しいため、組み立てにかかる時間を短縮する別の方法を確立する必要がある。
  • 生産能力本生産の前までに、組み立て工程に要する時間を減らす手段を見つける必要がある。

やったこと

船灯デザインの検討、LEDの評価・選定、制御回路設計、LED基盤実装の検討を行った。配光試験、消費電力測定、遮光特性、温度上昇試験などを行い、商品化の目途をつけた。型式承認を取得するため、国の指定試験機関である日本船舶品質管理協会 製品安全評価センターの試験を受け、承認を得た。

新しい製品・サービス:型式承認を取得したLED法定船灯。設置箇所に応じた9パターンを展開する。

事業の効果

型式承認を取得したことで、LED法定船灯の製品化に一歩近づいた。国内で販売している2社の製品はデザイン性が低いため、当社製品は高級感のあるデザインで他社との優位性を得られると考えられる。性能は型式承認の規定上大差がないため、デザインが優位性を決める。年間5,000隻を超える小型船舶の新造に対し、年間25,000灯の新規需要が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性国内LED法定船灯の2社はデザイン性が低いとし、当社製品のデザイン性で優位性を得る点が具体的に書かれている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標年間販売数1,000灯、単価2万円前後、発売時期平成26年11月という目標値が設定されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け年間約25,000灯の需要、新造船5,000隻超を根拠に、デザイン性で選ばれる理由が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員5人の体制はわかるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    船灯のLED化を製品化する研究開発と型式承認取得が書かれ、事業の流れは読めるが、既存事業との関係や過去の取組への言及は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内LED法定船灯の2社はデザイン性が低いとし、当社製品のデザイン性で優位性を得る点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    組立・防水のコーキング乾燥に2日かかる課題が認識されているが、その解決策は書かれていない。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間販売数1,000灯、単価2万円前後、発売時期平成26年11月という目標値が設定されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員5人の体制はわかるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    年間約25,000灯の需要、新造船5,000隻超を根拠に、デザイン性で選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    乾燥時間の課題と発売時期は書かれているが、解決方法と遂行スケジュールの詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    国内では普及していないLED法定船灯の分野で、デザイン性による高付加価値化を図る内容である。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    船灯の新基準によるLED化の進展が述べられるが、経済波及や雇用創出などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    単価や販売数の目標はあるが、補助金投入額に対する付加価値額や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    船灯のLED化という省エネ技術の普及に関わるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

2014年11月の発売を予定し、単価は2万円前後、年間販売数1,000灯を目標とする。新造船を対象に販売を進め、いずれは海外展開も検討したい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。