ものづくり補助金平成24年度青森県

プレスブレーキ導入による金属薄板製缶品製造能力の拡大

有限会社サンニサン

この事例のポイント

  • 既存のプレスブレーキは下死点調整と加工スピードの調整が難しく、複雑形状や長尺を要する発注を断念せざるを得なかった。
  • 公募申請時は株式会社相澤鐵工所製「プレスブレーキ APL 160 31型機 / チターノ8軸」の導入を検討していた。
  • レーザー切断から機械加工までを自社内で一貫生産できるようになり、高品質・短納期化が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社サンニサン
所在地青森県 階上町
業種金属製品製造業
技術分野位置決め
従業員数5人
資本金300万円
設立1992年

事業の背景

青森県の県南地方は畜産業が盛んで食肉加工業者が多い。当社は食料品を保存・運搬するためのタンク容器類やタンクローリー架装品などの製缶を主力としている。製缶はステンレス、アルミ、銅、真鍮などの金属材を切断・溶接等で加工し、立体的な製品を作る事業である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存のプレスブレーキは下死点調整と加工スピードの調整が難しく、複雑形状や長尺を要する発注を断念せざるを得なかった。
  • 生産能力複雑な曲げ角度加工や3mまでの金属材加工に対応できる設備が不足していた。

やったこと

公募申請時は株式会社相澤鐵工所製「プレスブレーキ APL 160 31型機 / チターノ8軸」の導入を検討していた。実施段階で機種を見直し、「プレスブレーキ APL 200 31型機 / チターノ8軸」を導入することにした。曲げ長さの加工能力とフレーム内側寸法は両者同じだが、後者は厚物の曲げ加工もできるため、生産拡大に寄与すると判断した。これにより複雑な曲げ角度加工に対応し、3mまでの金属材加工が可能になった。

加工機プレスブレーキ APL 200 31型機 / チターノ8軸(株式会社相澤鐵工所製)

事業の効果

レーザー切断から機械加工までを自社内で一貫生産できるようになり、高品質・短納期化が可能になった。導入前にはできなかった3mの長さの加工が可能になり、受注の幅が広がった。ベトナムの電力会社に電線カバーを納品した事例や、県外からの受注も増えている。新しい機械は数値入力で同じ精度の製品を次々と製造でき、加工の効率と仕上がりの安定性が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のプレスブレーキが複雑形状・長尺に対応できず断念していた課題があり、その解決として導入したと書かれている。過去の取組との一貫性までは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    レーザー切断から機械加工までを自社内で一貫生産でき、厨房設備や芸術作品の受注が増えたとあり、強みと市場の結びつきが具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    課題の認識と高品質・短納期化の方向性は書かれているが、付加価値や成長の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員の確かな技術や長年の経験に言及し、技能実習生の受け入れ予定も書かれているが、体制の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    厨房設備の壁一式や芸術作品の製作依頼、県南で薄物加工をできる会社が少ない点など、顧客と選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入機種の選定理由や導入後の受注拡大は書かれているが、導入のスケジュールや中長期の課題検証は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    金属薄板の精密加工は県南で少ないと書かれているが、市場全体の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    県南の畜産業や酪農と結びつく製缶需要が背景にあると書かれているが、雇用創出や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    受注増や効率向上が述べられているが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    数値入力で同じ精度を出す機械の導入は書かれているが、サプライチェーンやデジタル技術によるイノベーションの記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    青森県南の地域特性と製缶事業の関係は書かれているが、地域経済の成長を牽引する点までは読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は増えた受注を納期に間に合わせるのに手一杯だが、性能の高い機械により仕事の幅が広がったため、新しい製品づくりを日々検討している。今後は新製品を作って関東からの受注も徐々に増やしたいと考えている。また会社を大きくして雇用を増やしたい意向で、2020年3月にベトナムから技能実習生2名を受け入れる予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。