ものづくり補助金平成24年度長崎県

100/200V対応超小型フリー電源充電器の開発

イサハヤ電子株式会社

成果体積 5,765cm3→3,941cm3

この事例のポイント

  • EVの普及を妨げているのは、ほとんどのEVが専用の充電設備を必要とすることである。
  • 充電器の回路ブロックを超小型モジュール化した。
  • 体積 5,765cm3→3,941cm3。効率と力率はAC100V充電器およびAC200V充電器と同等の性能を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名イサハヤ電子株式会社
所在地長崎県 諫早市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数167人
資本金4,860万円
設立1973年

事業の背景

EV市場は電池性能の向上により近年大幅に成長しており、規格の法制化などを背景に今後も成長が期待されている。充電器についても同様の需要拡大が見込まれている。イサハヤ電子は従来から充電器を開発しており、今回はその基本の上にさらなる小型化を目指すことにした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術EVの普及を妨げているのは、ほとんどのEVが専用の充電設備を必要とすることである。
  • 新製品・新技術超小型EV向け充電器では、小型化と100V・200V両対応のフリー電源化が課題となっている。

やったこと

充電器の回路ブロックを超小型モジュール化した。従来の充電器の熱評価結果をもとに、放熱性能のバランスを考慮して部品構成ごとにモジュール化を行った。同一のハードウエアでAC100VとAC200Vの両方に対応するため、従来のデジタル制御ブロックに入力電圧と入力電流のデジタル補正機能を追加し、制御を高度化した。その上で充電器の試作を行い、入力100Vと入力200Vのそれぞれで充電したときの効率・力率の比較、長時間充電特性、入力高調波を評価した。

新しい製品・サービス:100/200V対応超小型フリー電源充電器

事業の効果

  • 体積 5,765cm3→3,941cm3

効率と力率はAC100V充電器およびAC200V充電器と同等の性能を達成した。各回路ブロックを小型モジュール化したことで、既存のAC200V専用充電器の約68%まで体積を小さくできた。長時間充電特性と入力電源高調波でも測定結果に異常はなく、充電器の小型化と入力フリー化という目標を達成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性既存のAC100V専用・AC200V専用充電器と比べ体積を約68%に小型化し、同等の効率・力率を達成しており、競争優位の根拠が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けEV以外に、パーソナルモービリティや福祉用具向けに需要が拡大すると述べ、顧客ターゲットとニーズの裏付けが整理されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値専用設備不要の100/200V対応超小型EV向け充電器という、普及度の低い分野での新規性が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制試作・評価の4段階は示されているが、開発体制や人材、事務処理能力についての記述はほぼない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    従来から開発している充電器を基本に、各プロックの超小型モジュール化を図ると記載があり、既存製品との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    既存のAC100V専用・AC200V専用充電器と比べ体積を約68%に小型化し、同等の効率・力率を達成しており、競争優位の根拠が示されている。

  • 課題の認識と解決3

    専用充電設備が必要でEV普及の妨げになっている課題を認識し、100/200V対応の超小型充電器で解決を図る計画になっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    体積を既存AC200V専用充電器の約68%まで小型化する目標に対し達成状況が示されており、目標の実現性が見込める。

  • 事業を進める体制2

    試作・評価の4段階は示されているが、開発体制や人材、事務処理能力についての記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    EV以外に、パーソナルモービリティや福祉用具向けに需要が拡大すると述べ、顧客ターゲットとニーズの裏付けが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    熱評価、デジタル補正機能の追加、既存充電器との比較評価という段階的な方法と検証手順が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    専用設備不要の100/200V対応超小型EV向け充電器という、普及度の低い分野での新規性が示されている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    EV市場の拡大や福祉用具への水平展開、電力事情への対応が述べられ、国が補助する意義が示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    同一ハードで100V・200V両対応のフリー電源化という技術で、EV充電の利便性向上に貢献し得る。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    EV産業や福祉用具業界という成長分野への進出を目指すと記載され、構造転換への寄与が読み取れる。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

EV以外の分野として、パーソナルモービリティやシニアカー、電動車いすなどの福祉用具向けの需要も拡大していくと見込まれる。今後はEV産業への進出と同時に福祉用具業界への水平展開も目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。