省力化投資補助金のカタログ型と一般型の違い|申請類型の選び方
一般型 第8回 公募要領に対応(2026/10/17確認)公募・締切・改訂をメールで受け取る ↓
この記事の要点
2025年度の「中小企業省力化投資補助金」は、制度が大幅にアップデートされ、2つの申請類型「カタログ型」と「一般型」が選べるようになりました。本記事では、それぞれの特徴・補助内容・申請条件・活用シーンを徹底比較し、どちらの型が自社に合っているかを分かりやすく解説します。
この記事の目次
2025年度の「中小企業省力化投資補助金」は、制度が大幅にアップデートされ、2つの申請類型「カタログ型」と「一般型」が選べるようになりました。本記事では、それぞれの特徴・補助内容・申請条件・活用シーンを徹底比較し、どちらの型が自社に合っているかを分かりやすく解説します。
省力化投資補助金
中小企業省力化投資補助金は、中小企業の省人化・省力化の取組みを支援する補助金です。補助上限額は、カタログ注文型(以下「カタログ型」)が最大1,500万円(補助率1/2以下)、一般型が最大1億円(補助率は中小企業1/2、小規模事業者・再生事業者2/3)で、いずれも従業員数や賃上げの有無によって変わります。
申請類型は2つだけ。カタログ型と一般型
2025年度の中小企業省力化投資補助金では、申請方法が明確に2つに分かれました。カタログ型と一般型、それぞれの特徴を以下の表に簡潔にまとめます。
| 類型 | 補助額上限 | 補助率 | 対象経費 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| カタログ型 | 最大1,500万円 | 1/2以下 | 登録製品+設置費 | スピード重視 |
| 一般型 | 最大1億円 | 1/2または2/3(※1) | 設備・クラウド等 | 柔軟性重視 |
※1 一般型の補助率は、中小企業1/2(最低賃金引き上げ特例の適用時は2/3)、小規模企業者・小規模事業者と再生事業者は2/3です1。カタログ型の補助率は1/2以下で、製品の購入価格が製品ごとに設定された補助上限額の2倍を上回る場合は1/2未満になります2。
類型ごとの基本的な特徴
カタログ型は、事務局が事前に登録・審査した製品を選ぶだけで申請できる手軽な方式。比較的書類負担が少なく、交付決定までのリードタイムも短いのが特徴です。
一方で、一般型は、企業独自の業務プロセスに合わせて設備やシステムを自由に設計できる高度な申請枠。補助上限額も最大1億円と高く、大規模なDXや省人化投資に対応できます。
✅ カタログ型が向いている企業
- すでに導入したい設備がカタログにある
- 投資金額は比較的小規模
- 早期の導入を希望している
- 初めて補助金を使う
✅ 一般型が向いている企業
- 複数の設備やソフトを組み合わせたい
- 投資額が1,000万円を超える
- 業務に合わせて仕様を設計したい
- 専門家・クラウドサービスも含めたい
カタログ型の特徴と申請条件
カタログ型は、省力化投資補助金の中でも最もシンプルかつスピーディーに申請できる方式です。登録済みの「省力化製品カタログ」から設備を選ぶことで、書類作成の手間が抑えられ、採択後すぐに導入に着手できます。
✅ カタログ型とは?
- あらかじめ国が認定した省力化製品を選ぶ方式
- 対象製品は「省力化製品カタログ」に掲載(業務自動化、ロボット、AI、検査機器など)
- 書類作成のハードルが低く、採択までのスピードが早い(最短1ヶ月)
✅ カタログ型の補助額と補助率(2026年3月19日以降)
| 常時使用従業員数 | 通常枠上限額 | 賃上げ達成時の上限額 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 500万円 | 750万円 |
| 6〜20人 | 750万円 | 1,000万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
- 補助率:1/2以下(製品の購入価格が製品ごとに設定された補助上限額の2倍を上回る場合は1/2未満)2
- ※上限額の引き上げ(右列)には、給与支給総額を6%以上、事業場内最低賃金を3.0%以上増加させる計画を立て、申請時に従業員へ表明することが必要です。
✅ 申請条件(主な要件)
- 労働生産性3%以上の向上を見込むこと(定量的に記載)
- 賃上げ目標の設定(達成で補助上限アップ)
- 導入する製品がカタログ掲載済みであること
- 事業完了後の報告(効果検証)を行うこと
✅ 補助対象経費の範囲(カタログ型)
- 対象製品の購入費用
- 付属機器・ソフトウェア・設置費
- 初期導入に必要な設定費用など
💡 注意点:製品がカタログ掲載中であっても、購入経路や導入方法によっては補助対象外になるケースもあります。見積依頼時に要確認。
✅ 申請から導入までの流れ(目安)
- GビズIDの取得
- カタログから製品を選定・見積取得
- 事業計画書と省力化効果シートの作成
- 販売事業者と共同で、電子申請システムから交付申請3
- 採択後、交付決定を待ってから契約・発注開始
✅ カタログ型が特に有利なシーン
- 飲食店が配膳ロボットを導入する
- 小規模製造業が画像検査カメラを導入する
- 清掃・介護現場で人手不足を補うロボット活用 など
一般型の特徴と申請条件は?
一般型は、2025年度から新設された申請類型であり、中小企業の高度な業務改革や大規模投資にも対応できる柔軟な仕組みです。単一の機器導入にとどまらず、クラウドやシステム開発、複数設備の組み合わせなど、現場ニーズに合わせた投資設計が可能です。
📍 一般型のポイントまとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 最大1億円(従業員規模に応じて変動) |
| 補助率 | 中小企業1/2(最低賃金引き上げ特例の適用時は2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者2/31 |
| 対象経費 | 設備、クラウド、外注、設計費等 |
| 申請形式 | 公募制(審査あり) |
| 生産性要件 | 労働生産性4%以上向上 |
| 賃上げ要件 | 1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上増加が基本要件4。年平均6.0%以上増加させるなど「大幅賃上げ特例」の要件を満たすと上限引き上げ可能 |
💡 補助額の上限と補助率(一覧)
| 従業員数 | 通常枠上限 | 賃上げ達成時 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 | 補助率は中小企業1/2、小規模企業者等は2/3 |
| 6~20人 | 1,500万円 | 2,000万円 | 同上 |
| 21~50人 | 3,000万円 | 4,000万円 | 同上 |
| 51~100人 | 5,000万円 | 6,500万円 | |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
投資額が1,000万円を超える企業は、一般型の方がより高額な補助を受けられる傾向にあります。
✅ 対象となる主な投資内容
一般型では、以下のような現場最適化やDX導入に関する幅広い経費が補助対象となります。
- 自動搬送ロボット・画像検査装置・洗浄設備などの省力化機器
- 業務システム構築(例:クラウド型在庫・販売管理)
- 外注開発費(ソフトウェア開発、ベンダー委託など)
- コンサルティング費用・専門家謝金
- 設備の設置と一体で行う軽微な据付け(設置場所への固定など)の費用。設置場所の整備工事や基礎工事の費用は対象外です5
📋 申請条件(主な要件)
- 労働生産性4%以上の向上を見込む事業計画が必要
- 補助対象経費の根拠書類(見積書・構成図等)**が必要
- クラウド・外注費を含める場合は導入目的と成果指標を明示
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上増加などの賃上げ要件は全ての申請者に必要で、目標に届かない場合は達成率に応じて返還を求められます4。「大幅賃上げ特例」の要件を満たすと補助上限の引き上げが可能です
一般型が向いている企業の一例
- 複数の倉庫を統合し、物流を自動化したい中堅企業
- 多店舗展開の小売業でPOSと在庫管理を一体化したい企業
- 高精度な検査工程をAIで自動化したい製造業
- RPAやクラウドツールを使ってバックオフィスを効率化したい企業
申請類型はどう選ぶ?5つの判断基準
カタログ型と一般型、どちらの申請類型が自社に合っているのか。
この章では、初めての方でも迷わず選べる判断基準を5つに整理しました。補助額だけでなく、業務内容や導入スピード、対象経費の範囲なども含めて比較してみましょう。
① 導入したい製品はカタログにあるか?
- カタログに掲載されている省力化機器で十分 → カタログ型
- 特注機器やクラウド・システム導入も含めたい → 一般型
👉 製品がカタログに「未掲載」の場合、原則カタログ型では申請できません。
② 投資金額は1,000万円を超えるか?
- 数百万円規模の小規模導入 → カタログ型
- 1,000万円超~数千万円規模の中~大規模投資 → 一般型
👉 一般型は最大1億円まで補助されるため、投資規模が大きい場合は有利です。
③ クラウド・ソフト・外注開発も使いたいか?
- 機器本体と設置だけでOK → カタログ型
- クラウドサービス、システム開発、専門家の費用も必要 → 一般型
👉 業務全体の再構築や複数工程の同時改善を考えている場合は、一般型一択です。
④ 審査・準備の時間はどれくらい確保できるか?
- なるべく早く導入したい → カタログ型(最短1ヶ月)
- 多少時間がかかっても柔軟に設計したい → 一般型(審査あり)
👉 一般型は審査書類の作成が複雑になる分、準備に1~2ヶ月の猶予が必要です。
⑤ 労働生産性や賃上げの効果を数値で説明できるか?
- 定量的に説明するのが難しい → カタログ型
- 効果を数値で出せる・試算できる → 一般型
👉 一般型は「効果算定シート」の提出が必要です。数字に強い担当者か専門家の協力が必要になるケースも。
📝 類型選びに迷ったら…
- 「この製品はカタログにある?」
- 「補助金を使って何を実現したい?」
- 「導入スケジュールはいつまで?」
こうした問いをもとに、自社にとって最適な類型を選ぶことが成功の第一歩です。
📍 次章では、実際に採択された活用事例を紹介します。
カタログ型と一般型をどう使い分ける?
申請類型の特徴を理解したら、次は実際にどう使われているのかが気になりますよね。ここでは、カタログ型・一般型それぞれの代表的な活用パターンを紹介します。
🛠 カタログ型の活用事例①|製造業:画像検査を自動化して省人化
業種:金属部品の製造業(従業員15名
導入内容:カタログ掲載のAI画像検査カメラ
補助額:500万円(補助率1/2)
効果:検査工程の属人性が解消され、不良品率も20%改善
📌 ポイント:カタログ型は、現場で「すでに効果が実証されている製品」を手早く導入できるのが魅力。
🍜 カタログ型の活用事例②|飲食業:配膳ロボットで回転率アップ
業種:ラーメンチェーン(3店舗)
導入内容:配膳ロボット×3台(カタログ登録済)
補助額:300万円(補助率1/2)
効果:ピーク時のスタッフ配置を最適化、回転率が15%向上
📌 ポイント:店舗ビジネスでも、省力化設備で人手不足対策に直結する事例。
🏪 一般型の活用事例①|小売業:複数店舗のDX化
業種:アパレルショップ(10店舗運営)
導入内容:クラウドPOS+在庫連携システム+発注自動化ツール
補助額:1,800万円(中小企業の補助率1/2を適用)1
効果:棚卸業務の時間を70%削減、在庫の適正化で廃棄ロスも削減
📌 ポイント:一般型なら、複数ツールの導入やシステム連携もカバーできる。
申請前に準備しておきたいこと
カタログ型・一般型のどちらで申請する場合でも、公募が始まってから慌てないよう、次の準備は早めに進めておくことをおすすめします。
GビズIDプライムアカウントの取得
GビズIDプライムは、1つのID・パスワードでさまざまな行政サービスにログインできるアカウントです。GビズIDプライムがなければ省力化投資補助金を申請することはできません。申請間際の混雑する時期は、アカウント発行まで2〜3週間かかることもあるため、なるべく早めに手続きしておきましょう。
なお、個人事業主と法人では手続きが異なります。個人事業主はマイナンバーカードがあれば即日発行が可能ですが、法人の場合は印鑑証明書等を取得して送付する必要があります。
導入する機器の選定
導入したい省力化機器を事前に選定しておくことも重要です。カタログ型の場合は製品カタログから製品を選ぶ流れになるため、製品の性能や価格を比較検討し、自社に適した機器を選んでおきましょう。
相談先(支援機関)の選び方
要件の正しい理解や事業計画書の作成、申請書類の準備には大きな負担がかかります。専門家に相談する場合は、次の点を確認するとよいでしょう。
- 認定支援機関であるか:事業計画書の策定や補助金業務の専門知識が期待できます。
- 支援実績:補助金のノウハウや成功のポイントを理解しているかを確認しましょう。
- サポート内容:事業計画書の策定支援、提出書類の確認、不採択後のサポートなど、範囲と質を確認することが大切です。
よくある質問
省力化投資補助金の申請にあたって、よくある質問をQ&A形式でまとめました。
迷いやすいポイントを事前に解消して、スムーズな準備につなげましょう。
カタログ型と一般型、同時に申請できますか?
🅰 はい、併用申請は可能です(ただし経費の重複はNG)。たとえば、一部業務にカタログ型の設備を導入し、別業務には一般型でカスタム投資を行う、という使い分けができます。
カタログにない製品を申請することはできますか?
🅰 カタログ型ではできません。登録済み製品以外は補助対象外となります。
一方、一般型であればカタログ外の製品やシステムも自由に組み合わせ可能です。
個人事業主でも申請できますか?
🅰可能です。法人・個人を問わず、中小企業・小規模事業者であれば対象です。
ただし、従業員数の定義や確定申告書類など、法人とは異なる提出書類が必要になります。
[記事中段バナー広告]
迷ったら、まずは無料相談を
- 「うちの設備は対象になる?」
- 「どっちの型で申請すべきか分からない…」
- 「見積書や計画書の作成ってどうすればいい?」
そんな時は、お気軽にプロにご相談ください。ご相談は完全無料。貴社の状況に応じて、最適な申請方針をご提案いたします。
出典(5件)
- 省力化投資補助金 一般型 第8回 公募要領 p.9『1-4(1)③ 補助率』
- 省力化投資補助金 カタログ注文型 公募要領 改訂No.11 p.7『2-1(1) 補助率及び補助上限額』
- 省力化投資補助金 カタログ注文型 公募要領 改訂No.11 p.21『5-1 申請フロー』
- 省力化投資補助金 一般型 第8回 公募要領 p.11『1-5(1)② 基本要件』
- 省力化投資補助金 一般型 第8回 公募要領 p.23『3-2 補助対象外経費』
公募・締切・改訂のお知らせ(無料)
この補助金の公募・締切・改訂を、メールでお知らせします
- 公募開始新しい公募回の公募要領が出たとき
- 締切前締切の2週間前と3日前(事前の書類の締切も)
- 改訂公募の途中で公募要領が変わったとき。変わった箇所とページ番号をお送りします
いま確認している版一般型 第8回 公募要領(10月17日に確認)
お送りするのはこの3つだけです。配信はメールの下のリンクからいつでも止められます。
VOICE
この補助金を使った人の声
福岡県の食品工場プラントメーカー温泉施設を運営、従業員175名今回導入した券売機は、従業員2~3名分の働きをしている。
福岡県のビルメンテナンス会社従業員265名申請には1ヶ月程度を要したものの、当初想定していたよりは簡単だった。
出典:中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言
この記事の更新履歴
- 最新の公募要領と照らして、数字や制度名を直しました
中小企業省力化投資補助金の関連記事
一覧へ公開 2026/10/14
要点省力化投資補助金は、従業員0名ならカタログ注文型だけ申請でき、中古品はどちらの型も対象外です。設置費・運搬費の上限、リースの共同申請、2回目申請の累計上限まで、中小企業・個人事業主向けにカタログ注文型と一般型の違いを表で比べます。
公開 2026/10/14
要点省力化投資補助金の一般型は書面審査4観点と加点で選ばれ、一部は口頭審査あり。採択後の交付申請2か月、事業期間17か月、実績報告、入金、5年間の効果報告と返還ルールを、申請を考える中小企業向けに公募要領で整理します。
公開 2026/10/14
要点省力化投資補助金カタログ注文型は、登録製品を販売事業者と共同申請し、補助率1/2以下・上限500万〜1,500万円。人手不足に悩む方に向けて、製品の探し方、共同申請の手順、人手不足要件の証明、2027年3月末頃までの期限をまとめます。
公開 2025/5/8
要点対象:中小企業・小規模事業者(従業員0名は対象外)。単価50万円以上の機械装置などの導入が必須 上限:750万円〜8,000万円(大幅賃上げ特例で最大1億円)、補助率1/2(小規模事業者2/3) 締切:第8回は2026年10月16日(金)17:00