温泉施設の食堂に券売機を入れ、注文と会計の手間をなくす
株式会社フリーザーシステム
福岡県の食品工場プラントメーカー(温泉施設を運営、従業員175名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- 本業は食品工場の設計・施工で、観光事業として温泉施設の運営を引き継いだ。
- 週末のピークに注文取りと会計が集中し、求人を出しても人が集まらなかった。
- カタログから選べる券売機1つで、注文・会計・売上集計の手間をまとめて減らした。
- メニューごとの販売データを使い、品数を絞って廃棄と在庫を減らした。
事業の経緯
2001年にプレハブと冷熱の事業で創業した。取引先から工場全体の設計・施工を求められるようになって建築事業を立ち上げ、食品工場の総合プラントメーカーへと育った。2021年には、人の心を豊かにするという理念をより直接かたちにするため、観光事業部を開設した。
2023年9月に市から温泉施設の運営を引き継ぎ、建設部門を持つ強みを生かして自社でリニューアル工事を行った。施設内のレストランは週末や連休に混み合い、注文取りと会計に追われるうえ、求人を出しても人が集まらなかった。販売事業者から省力化投資補助金を知り、券売機を入れて注文と会計を自動にした。
事業の内容
- 課題:ピーク時の注文と会計温泉上がりの客が週末や連休にレストランへ集まり、40席が3回転するほど混んだ。スタッフがテーブルを回って手書きで注文を取り、食後にレジで会計する流れだったため、ホールは注文取りと会計に追われ、水を出すことや片付けが遅れた。「料理の提供が遅い」という声も出ていた。
- 課題:人手不足と閉店後の締め作業事務や清掃の担当に応援を頼むと、今度はその部門の手が足りなくなった。求人を出しても応募がなかった。閉店後は紙の伝票とレジの残金を1円単位で突き合わせる作業に2〜3時間かかることもあり、スタッフの負担が大きかった。
- 取り組み:券売機の導入省力化製品の販売事業者から補助金の情報を得て、省力化投資補助金(カタログ注文型)で券売機を導入した。注文と会計を客が自分で済ませられるようにし、写真付きの大きな画面でメニューを選べるようにした。
- 取り組み:販売データの活用以前は飲み物を含めて100前後あるメニューの売上を表計算ソフトに手で入力しており、分析まで手が回らなかった。券売機でメニューごとの販売数を毎日正確につかめるようになり、そのデータを基に売れ筋を60前後に絞った。
補助金を使った経費
記事の内容から、省力化投資補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| カタログ掲載の省力化製品 | 券売機 |
|---|
事業の効果
- 注文取りと会計が自動になり、券売機が従業員2〜3名分の仕事を担うようになった。
- 閉店後の現金の確認が数分で終わるようになり、月に数十時間あった残業がほぼゼロになった。
- 注文から料理を出すまでの時間が5〜10分短くなった。
- 写真付きの画面で、高齢の客もメニューを選びやすくなった。
- スタッフが現金にじかに触れる機会が減り、衛生面でもよくなった。
- メニューを60前後に絞り、廃棄ロスの削減と食材在庫の適正化につながった。
- 本社での売上確認にかかる時間が約50%減った。
事業者の声
週末や連休中になると、施設内の温泉上がりの多くのお客様がレストランを訪れる。ピーク時は40席が3回転し、繁忙を極め、オーダー待ちとレジ混雑が限界に達していた。スタッフがテーブルを回り、手書きでオーダーを取り、食後にレジで会計を行うという従来のフローでは、ホールスタッフが注文取りと会計に忙殺され、お冷の提供やテーブルの片付けが後手に回っていた。施設内の事務や清掃担当から応援を頼み一時的にしのぐことはできても、今度はその部門が人手不足となる悪循環が続いていた。求人募集を出しても応募はなく、人手不足は深刻化していた。
営業終了後のレジ締め作業に、時には2〜3時間も要していた。紙の伝票1枚1枚とレジの残金を突き合わせ、1円単位の誤差の確認作業はスタッフの精神的負担も大きく、本来注力すべき「おもてなし」の余裕を削いでいた。
今回導入した券売機は、従業員2~3名分の働きをしている。
導入した券売機の優れている点は、メニューごとのデータを日々正確に把握できることである。導入前はエクセルで販売データを管理していたが、飲み物を含めたメニューが100前後もあり、手入力に時間を要し、分析にまで手が回らなかった。現在は累積したデータを基に売れ筋メニューを60前後に絞り込み、廃棄ロスの削減や食材在庫の適正化を実現している。
福岡県の食品工場プラントメーカー(温泉施設を運営、従業員175名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、省力化投資補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第6回)
相談先と計画づくり
| ITベンダー |
|---|
ホールの仕事のうち、注文取り・会計・売上の集計という人がやらなくてよい作業を切り出し、券売機に任せることにした。空いた手を接客に回す考え方で導入を決めた。
今後の展望
食品工場で培った技術と考え方を、観光事業の接客の現場にも生かしていく。温泉施設での省力化の取り組みを、観光事業を広げるうえでのモデルにしていく考え。
この事例の取り組み
飲食・宿泊のほかの採択事例
中小企業省力化投資補助金について
直近の第6回の採択率は63.9%(応募1,841件・採択1,176件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。
最新の公募を見る