【2026年】新事業進出・ものづくり補助金の革新的新製品・サービス枠を解説

ものづくり補助金 中小企業新事業進出補助金

2026年度、新事業進出・ものづくり補助金への申請を検討する事業者も多いのではないでしょうか。また、補助額や補助率、対象経費、基本要件なども毎回の公募で変更される可能性があるため、最新制度を正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、新事業進出・ものづくり補助金「革新的新製品・サービス枠」について、補助額・申請要件・対象経費・採択ポイントまでわかりやすく解説します。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?

2026年度より、旧「新事業進出・ものづくり補助金」と旧「新事業進出補助金」は1つの補助金に統合され、予算規模約2,960億円の大型制度として生まれ変わります。

【重要】2026年度からの統合について 旧「ものづくり補助金」と旧「中小企業新事業進出補助金」は、2026年度より「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として1本化される予定です。制度の目的・補助水準は旧制度と同水準で維持される見込みです。公募要領は2026年6月公開予定。最新情報は中小企業庁の公募情報ページでご確認ください。

従来の「新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」が統合された形で、3つの申請枠で実施される予定です。

詳しくはこちら:【最新】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?

基本要件

新事業進出補助金の基本要件や補助上限、補助率等は以下のとおりです。

1. 企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)

  • 成長や事業拡大に向けた新たな事業展開を計画している。
  • 新規性があり、既存事業との差別化が明確である。
    (付加価値額の年平均成長率+4%以上増加)

2. 賃金要件

  • 事業所内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上水準。
  • 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表

補助対象経費

以下のような、新事業を立ち上げるための費用が対象になります。

  • 新しく購入する機械や設備
  • 建物の改修やリース費用
  • 外注やシステム開発費
  • 宣伝広告費(チラシやWEB広告など)
  • 商品の運搬費
  • クラウドサービス利用料 など

補助対象外となる経費

  • 交付決定前に発注・支払いをした費用
  • 汎用性の高い消耗品・備品
  • 不動産の取得費・賃借料(一部例外あり)
  • 人件費(直接的な給与)

申請枠

統合後の制度は3つの枠に整理されます。自社の目的で選ぶ枠が変わります。

革新的新製品・サービス枠とは?

「いつものものづくり補助金と同じように使いたい」という企業向けの枠です。新製品・新サービスの開発、生産性向上のための設備導入が対象です。技術的な革新性が審査で重視される点も旧制度と同様です。過去にものづくり補助金を活用してきた企業にとって、最も馴染みやすい枠です。

補助上限・補助率

  • 補助上限
    5人以下750万円(850万円)
    6~20人1000万円(1250万円)
    21~50人1500万円(2500万円)
    51人以上2500万円(3500万円)
  • 補助率:中小企業1/2、小規模事業者2/3
  • 補助事業実施期間:交付決定日から10か月(ただし採択発表日から12か月後の日まで)

申請方法

  • 申請は「電子申請システム」でのみ受け付けられます。
  • 申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。取得には時間がかかるため、未取得の場合は早めに手続きを行いましょう。
  • 申請内容は申請者自身が理解・確認したうえで、申請者本人が提出してください。委任関係の管理機能はシステム上提供されておらず、代理申請は原則認められません。
  • 提出書類はすべてPDF形式で、定められたファイル名でアップロードする必要があります。
  • 不備・不足・アップロード漏れ・パスワード設定等により内容確認ができない場合は、審査対象外となります。

詳しくはこちら:GビズIDとは?プライムアカウントの取得方法と注意点

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よくある質問(FAQ)

Q1. 革新的新製品・サービス枠とはどんな枠ですか?
A. 既存事業をベースに、自社の技術力や付加価値を大きく高める革新的な製品・サービスの開発を支援する枠です。旧ものづくり補助金の「製品・サービス高付加価値化枠」を引き継ぐもので、新製品・新サービスの開発や生産プロセスの改善に必要な機械装置・システムの導入が中心となります。3枠の中では最も申請件数が多い、いわば制度の主力枠です。

Q2. 「革新的な開発」とは具体的にどこまでが対象ですか?
A. 自社の技術力を活かして、市場にこれまでなかった新たな製品・サービスを生み出す、あるいは既存製品・サービスの品質や機能性を大きく高める試作・改良を指します。顧客に新たな価値を提供することが目的である必要があり、単に設備を導入するだけで製品・サービスの開発を伴わないものや、同業他社(地域性が高いものは同一地域の同業他社)ですでに相当程度普及している取組は対象になりません。

Q3. 古くなった機械の買い替えは対象になりますか?
A. 単なる老朽化設備の買い替えや、同等品へのリプレース(更新)は対象外です。あくまで「新しい価値を生み出す」「付加価値(粗利)を高める」革新性を伴う投資である必要があります。審査では、自社や業界において初めての試みとなるような技術的革新性を、客観的に説明できるかが重視されます。

Q4. 補助率と補助上限はどのくらいですか?
A. 補助率は原則1/2で、小規模事業者・再生事業者は2/3です。さらに「最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例」を満たすと、補助率が2/3に引き上げられます。補助上限は従業員規模に応じて段階的に設定され、補助下限額は100万円です。正確な金額区分は最新の公募要領でご確認ください。

Q5. 対象になる経費にはどんなものがありますか?
A. 機械装置・システム構築費(必須)を中心に、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費が対象です。なお統合後の制度では、旧ものづくり補助金で対象外だった広告宣伝・販売促進費が新たに対象経費へ加わる見込みで、「作る」だけでなく「売る」段階まで支援が広がります。

Q6. 「通常類型」と「成長分野進出類型」の違いは何ですか?
A. 通常類型は革新的な製品・サービス開発を幅広く支援する基本類型です。成長分野進出類型は、DX(デジタル変革)やGX(グリーン変革・脱炭素)に資する取組を対象とし、補助上限が引き上げられます。成長分野進出類型を狙う場合は、その投資が単なるデジタル化ではなく「新市場への進出」や「環境対応」に直結することを明確に示すのがポイントです。

Q7. 申請には事業計画上どんな要件を満たす必要がありますか?
 A. 3〜5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高が企業全体の売上高の10%以上となる計画の策定が基本要件です。あわせて付加価値額・給与支給総額の年平均成長率、事業場内最低賃金の引上げといった賃上げ・成長目標を満たす必要があります。これらの目標が未達の場合、補助金の一部返還を求められることがあります。

Q8. 採択率はどのくらいで、採択のポイントは何ですか?
A. 旧高付加価値化枠の直近採択率は30%台前半(34%前後)で推移しています。「とりあえず申請」では通りにくく、革新性・市場性・収益性・実現可能性をバランスよく論理的に示した事業計画書が求められます。経営者本人が単独で臨む口頭審査も想定し、計画の根拠を自分の言葉で説明できる状態にしておくことが重要です。

Q9. 新事業進出枠とどちらで申請すべきか迷っています。
A. 「既存事業の高度化(技術力・付加価値の向上)」が主目的ならこの革新的新製品・サービス枠、「既存事業とは異なる新市場・新分野への進出」が主目的なら新事業進出枠が適しています。事業計画の内容がどちらの枠の趣旨に当てはまるかを見極めることが第一歩で、補助率・対象経費・評価視点が枠ごとに異なります。

Q10. いつから申請でき、今のうちに準備しておくべきことは?
A. 統合後の公募要領は2026年6月公開予定、申請受付は2026年8月頃の見込みです。電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須のため、未取得の方はマイナンバーカードを使って早めに取得しておきましょう。あわせて、認定経営革新等支援機関への相談、事業計画の骨子づくり、相見積の準備を進めておくとスムーズです。

参考・引用資料

本記事は以下の公式資料をもとに作成しています。


免責事項・ご注意

本記事について

本記事は、中小企業庁および新事業進出・ものづくり補助金事務局が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。

制度変更について

新事業進出・ものづくり補助金は、公募回ごとに補助率・補助上限額・対象要件・スケジュール等が変更される場合があります。また、2026年度以降は「新事業進出・新事業進出・ものづくり補助金」として制度再編が行われる可能性もあります。制度内容は予告なく変更される場合があるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。

申請の際は必ずご確認ください

  • 新事業進出・ものづくり補助金総合サイトに掲載されている最新公募要領
  • GビズIDプライムアカウントの取得状況
  • 認定支援機関または中小企業診断士等の専門家への相談

損害免責

本記事の情報に基づいて生じた損害・損失・不利益について、当社は一切の責任を負いかねます。

著作権

本記事の文章・構成の著作権は leon-strategy.com に帰属します。引用・転載の際は出典を明記してください。

PROFILE

神谷 恒一
神谷 恒一
中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。

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