新たな市場や高付加価値事業への進出を目指す中小企業にとって、「中小企業新事業進出補助金」は大きなチャンスです。2025年度の第1回公募が間近に迫っており、申請を検討している企業は早めの準備が求められます。本記事では、申請開始時期の最新予想と、事前にやっておくべき準備事項をわかりやすくまとめました。
目次
中小企業新事業進出補助金 第1回公募
中小企業新事業進出補助金とは、中小企業等の既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出をするための事業費等の一部を支援する補助金です。一社当たり最大9000万円の補助上限の大型補助金です。2025年度春に第1回公募が予定されています。
中小企業新事業進出補助金の概要
基本要件
先日、中小企業庁から公開された最新の資料によれば、新事業進出補助金の基本要件や補助上限、補助率等は以下のとおりです。
1. 企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)
- 成長や事業拡大に向けた新たな事業展開を計画している。
- 新規性があり、既存事業との差別化が明確である。
(付加価値額の年平均成長率+4%以上増加)
2. 賃金要件
- 事業所内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上水準。
- 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表
(賃上げ要件を規定)
補助上限・補助率
本補助金における補助率・補助金額は以下のとおりです。
- 補助額
- 従業員数20人以下:2,500万円(3,000万円)
- 従業員数21~50人:4,000万円(5,000万円)
- 従業員数51~100人:5,500万円(7,000万円)
- 従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
- 補助率
1/2(賃上げ要件や小規模事業者は2/3)

第1回公募時期のスケジュールは?
第1回公募はすでに確定しており、2回、3回は以下のとおりで実施される予想です。
- 1回公募:2025年4月:確定
- 2回公募:2025年6月~7月末ごろ
- 3回公募:2025年9月~10月末ごろ
新事業進出補助金の採択件数は?
5,000万円が平均補助額の場合は年間6,000社程度と試算されます。1回あたり1500社程度の採択数であり、合計4回程度の公募数と推定。
新事業進出補助金の採択難易度は?
本補助金における1回公募の採択率は、およそ35%~45%程度と予測しています。事業再構築補助金の初回採択率は60%程度、直近採択率は30%弱でした。昨今は審査が厳格化しており、今回は4月開始と、準備期間も長いため、申請数も多くなると思われます。そのため40%前後になると推定しています。
公募開始までにやっておくべき準備
① GビズIDプライムアカウントの取得
申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。発行には1〜2週間以上かかることもあるため、未取得の場合はすぐに申請しておきましょう。
② 事業計画書の作成
自社の強み・課題・市場分析・新事業の意義などを盛り込んだ事業計画書を準備します。補助対象経費の妥当性や、事業の実現可能性が審査ポイントになります。
③ 見積書・スケジュール表の用意
補助対象経費に関する見積書を複数取得しておきましょう。あわせて、事業実施スケジュールも明確に記載します。
④ 財務書類の整備
直近の決算書(損益計算書・貸借対照表)を提出する必要があります。税理士に確認のうえ、必要書類を整えておきましょう。
⑤ 過去の加点・減点要素の確認
事業再構築補助金などと同様に、賃上げ要件の達成状況や過去の不備・辞退履歴などが審査に影響する可能性があります。該当する点があれば事前に対策を講じておきましょう。
新事業進出補助金 採択のコツ
中小企業新事業進出補助金の第1回公募では、多くの申請が予想されるため、採択率を高めるためには質の高い事業計画書の作成が不可欠です。以下の3つのポイントを意識して、より効果的な申請を目指しましょう。
① 事業計画書の質を高めるポイント
審査では、事業の成長可能性や補助金の活用効果が重要視されます。そのため、事業計画書には次の要素を盛り込む必要があります。
② 審査基準に沿った書類作成
審査員が求めるポイントを意識し、補助金の目的と審査基準にしっかり対応した申請書を作成することが重要です。
③ プロのサポートを活用する
補助金の申請は専門的な知識とノウハウが求められるため、経験豊富な専門家のサポートを受けることも有効です。
中小企業新事業進出補助金 申請相談
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