温泉施設の食堂に券売機を入れ、注文と会計の手間をなくす
株式会社フリーザーシステム✓ 経産省などの認定・選定
成果閉店後の現金締めが2〜3時間から数分になり、残業はほぼゼロに。
成果宿泊単価が45,091円から82,857円へ約84%上がり、客室稼働率も72.1%から82.5%に向上した。
兵庫県の温泉旅館(客室31室)
抱えていた課題
やったこと
平成6年にリニューアルオープンして以来、特に東館は段差も多く、主に団体旅行者向きで古い建物になっていました。
有馬温泉内の競合施設と見比べたとき、てこ入れが必要だと感じていたんです。
そこで、2025年の大阪万博で宿泊客を受け入れた後に施設のリニューアルを計画していました。
一方、コロナ禍に入り営業開始のめども立たなくなったため、3年間はパンデミックが終息しないことを見込んで、改修を前倒しすることを決心しました。
コロナのタイミングで各省庁の補助金や金融機関の劣後ローンなどの補助が整備されたことも改修の前倒しに繋がりましたね。
まず、有馬温泉という地域は、旅館のお風呂や料理を求めて訪問されるお客様が多いです。
地域内の観光というよりも、施設での宿泊や温泉、お食事そのものが目的になることが多いエリアだと思っています。
客室で過ごす時間が長いという前提で、ソファーやテレビがあってくつろげる現代のライフスタイルに合わせた新基準客室を作る必要があると思っていました。
次に、人手不足の解消です。
2部屋・3部屋を1部屋に統合して客室数を減らしていくことで、人手不足の解消やコストダウンを狙っていました。
あとは、私個人が宿泊施設の衛生面を非常に気にしているという点もありますね。
そのようなお客様でもトイレやドアノブからリモコンなどの細部に至るまで「気持ち悪くない」滞在ができるように拘りを詰めました。
清潔さについては、OTAサイトのインバウンド口コミでも非常に高評価を頂いているんですよ。
少ない部屋数を高単価で提供することで、売上をコロナ前水準で維持しながらコストを抑制し、利益率を上げることを目標にしていました。
当時の最高ランクの新基準客室(吉兆)は1泊30万円で稼働率50%、その他の客室は70%程度を想定したうえで、設定した売上目標が達成できるように宿泊単価を逆算して設定しました。
また、40室あった客室については、最終的に28室までダウンサイジングすることを目指しています。
現時点では31室になりました。
工事に限定していうならば、客室改修が高単価に繋がったと思います。
リビングで寛げ、ベッドを備えた和洋室で、銀泉*の露天風呂も付き、感染症対策設備を備えた、新基準客室というのが一つの要因じゃないでしょうか。
ただ、サービスや料理がリーズナブルな価格相当のクオリティーでは、単価を上げてもリピートしていただけません。
一度高単価な旅館に行って、価格に見合わないから行かなくなったというお客様のご意見をよく伺います。
我々としてはもともと高級旅館としてのサービスの自負があります。
兵庫県のホテル・旅館で唯一ミシュラン獲得の料理は強みですし、客室設備も、寝具・チェア・スピーカーからアメニティまで最高級の室内環境をご用意しています。
そういった強みの存在を前提に、客室を高付加価値化すれば必ずお客様に来ていただけて満足度も高まるという確信がありました。
実際、改修直後の稼働率は60%程度でしたが、OTAの口コミ等を通じて高単価にしたあとも稼働率は向上していきました。
アンケートでは価格に見合ったサービス・料理にご満足いただいたお客様の声を頂戴しています。
新基準客室を改修してから、実際にリピーターの方も増えていますから、くつろげる部屋ごもり体験を提供できているんだろうなと自信になります。
お客様の層としては従来と大きく変わらないです。
部屋が豪華になったことで、介護が必要な高齢のお客様や退職・還暦等のアニバーサリー利用が増えたとは感じます。
割引プランでスタンダード客室を利用いただいていたお客様が高単価客室に宿泊しづらくなってしまう点は心残りに感じます。
施設の経営面では週休館2日制を導入しました。
これは単価上昇効果で、週5日の営業でも売り上げ目標を確保できるおかげですね。
特に仲居部門は新卒採用が中心ですが、若い従業員にとってシフト制だと同僚と休みが合わないのでつまらないですよね。
従業員のモチベーションアップや離職率の低下、ひいてはサービス品質の向上につながっています。
サービス提供の上では、リネン類や食材量は減少されます。
また、部屋食提供のための動線がハード改修によって改善されていて、オペレーション改善やお客様のプライバシーを守る効果もありました。
あくまで本業の旅館業で誇りを持てる経営をすることが信条ですので、引き続き他客室の高付加価値化改修に取り組みたいです。
28部屋までダウンサイジングしながら、「1年後まで予約の取れない人気旅館」を目指したいですね。
部屋食にはこだわっているので廃止することはないですが、宴会場をレストラン形式に改修し、多様な食ニーズに対応し、より出来立ての温かいお料理を楽しんでいただけるように検討中です。
マーケティング戦略としては、改修が続いた昨今は「知る人ぞ知る旅館」で終わらせないよう、SNS利用等で広報宣伝してきました。
今はある程度認知も獲得して、落ち着いた時期になったと思っています。
「宣伝広告費にお金をかけるより料理にお金をかけろ」という先代の考えに則って、マーケティングは縮小も検討しています。
兵庫県の温泉旅館(客室31室)
他の客室も高付加価値化改修を進め、28室まで減らして予約の取れない人気旅館を目指す。宴会場をレストラン形式に改修することも検討している。
株式会社フリーザーシステム✓ 経産省などの認定・選定
成果閉店後の現金締めが2〜3時間から数分になり、残業はほぼゼロに。
株式会社アベストコーポレーション✓ 経産省などの認定・選定
成果計画時の見込みで、省エネルギー率31.8%、削減コスト年591万円、CO2削減効果年195.5t-CO2。
株式会社三勢✓ 経産省などの認定・選定
成果燃料コストが重油ボイラーに比べ40%削減され、事業所全体の省エネルギー率は40.5%となった。