【2024年】小規模事業者持続化補助金の補助対象経費を解説

小規模事業者持続化補助金

今回は、小規模事業者持続化補助金の対象補助経費について解説します。

小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、事業者が作成した経営計画に基づいて取り組む販路開拓を支援する補助金です。政府は、事業終了後1年間で販路開拓に成功した事業者の割合を80%以上にすることを目標として持続化補助金を推進しています。

【2024年・令和6年度】小規模事業者持続化補助金の最新情報を解説!

持続化補助金 通常枠の補助額は50万円

補助上限は通常枠が50万円、補助額は2/3となっています。しかし、せっかく申請するのならば、より多く補助金は受け取りたい。そう考える経営者の方も多いのではないでしょうか。

前回までの申請枠と補助上限枠と今回からの申請枠と補助上限額の図

それ以外の枠は200万円です。また小規模事業者が免税事業者からインボイス発行事業者に転換する場合、一律に補助上限を50万円上乗せし、補助上限が通常枠は100万円、それ以外は250万円になります。

また補助率は2/3ですが、賃金引上げ枠に取り組む事業者のうち、赤字事業者は補助率3/4となり条件がかなり優遇されています。

持続化補助金 補助対象経費

補助対象経費は、以下のように13区分に分けられ、いずれかに該当をする必要があります。

  • 機械装置等費
  • 広報費
  • 展示会等出展費
  • 旅費
  • 開発費
  • 資料購入費
  • 雑役務費
  • 借料
  • 専門家謝金
  • 専門家旅費
  • 設備処分費
  • 委託費
  • 外注費

補助対象経費の具体例

上記の13区分の経費について詳しくご紹介を致します。

①機械装置等費

機械装置等費とは、事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費です。通常の生産活動のための設備投資の費用、単なる取替え更新の機械装置等の購入は補助対象外です。また、汎用性があり事業目的外使用になり得るパソコンやモニター等の購入費用も対象外です。

例えば、高齢者や乳幼児連れ用椅子やベビーチェアの購入費、衛生向上や省スペース化のためのショーケース等が該当します。

②広報費

広報費とは、パンフレット、ポスター、チラシ等、および広報媒体等を活用するために支払われる経費です。補助事業計画に基づく、特定の商品やサービスの広報を目的としたものが補助対象であり、単なる会社のPRや営業活動に活用される広報費は、補助対象となりません。

例えば、販路拡大等のためのウェブサイト作成費や更新料、チラシ、ダイレクトメール、カタログの外注費や発送費、新聞、雑誌、インターネット広告の掲載料、看板作成費や設置料等が該当をします。

③展示会等出展費

展示会等出展費とは、新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費です。補助事業期間外に開催される展示会等の経費は補助対象となりません。

例えば、新商品の販路獲得のための、業界展示会への出展料、展示商品運搬費、外国の顧客に向けた通訳料、翻訳料等が該当をします。

④旅費

旅費とは、事業の遂行に必要な情報収集や各種調査を行うため、かつその必要性のある場合が補助対象となります。通常の営業活動は対象外です。
例えば、タクシー代、ガソリン代、レンタカー代等。補助対象となるのは、

例えば、展示会への出展や、新商品生産のために必要な原材料調達の調査等に係る、宿泊施設への宿泊代、バス運賃、電車賃、新幹線料金等が該当をします。

⑤開発費

開発費とは、新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費です。販売を目的とした製品、商品等の生産や調達に係る経費は補助対象外となります。

例えば、新商品の試作開発用の原材料の購入、新たな包装パッケージに係るデザインの外注費等が該当をします。

⑥資料購入費

資料購入費とは、事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するための経費です。単価が税込10万円未満であること、購入する部数は1種類につき1部が条件です。複数購入は補助対象外です。

例えば、飲食店が高齢者や乳幼児連れ家族の集客力向上のための新メニュー開発のために参考としたレシピ集等が該当をします。

⑦雑役務費

雑役務費とは、事業遂行に必要な業務や事務を補助するために臨時的に雇い入れた人のアルバイト代、派遣料、交通費として支払われる経費です。通常業務に従事させるための雇い入れは補助対象外です。

例えば、販路拡大のための集客イベントのために、そのイベント当日のみの接客担当者としてアルバイトを雇用した場合におけるアルバイト代等が該当をします。

⑧借料

借料とは、事業遂行に直接必要な機器、設備等のリース料、レンタル料として支払われる経費です。通常の生産活動に使用するものは補助対象外です。
例えば、販路拡大のための集客イベントのために、設備のレンタルを行った場合のレンタル料等が該当をします。

⑨専門家謝金

専門家謝金とは、事業の遂行に必要な指導、助言を受けるために依頼した専門家等に謝礼として支払われる経費です。セミナー研修等の参加費用や受講費用等は補助対象外となります。
例えば、高齢者の集客のために介護福祉士に助言を受けた場合に支払う謝礼等が該当をします。

⑩専門家旅費

専門家旅費とは、事業の遂行に必要な指導や助言等を依頼した専門家等に支払われる旅費です。
例えば、上記の助言を受けた介護福祉士の電車賃やバス代を支払った場合等が該当をします。

⑪設備処分費

販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の目的で、当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄や処分をする、または借りていた設備機器等を返却する際に修理や原状回復をするために必要な経費です。
例えば、飲食店において新たなメニューの食品サンプルを展示するための場所の確保のために、既存事業において使用していた設備機器等の解体処分を行ったことに対する費用等が該当をします。

⑫委託費

委託費とは、上記①から⑪に該当をしない経費であり、事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託するために支払われる経費です。
例えば、市場調査等についてコンサルタント会社を活用する場合におけるコンサルタント会社に支払われる報酬等が該当をします。

⑬外注費

外注費とは、上記①から⑫に該当をしない経費であり、事業遂行に必要な業務の一部を第三者に外注するために支払われる経費です。
例えば、店舗改装、バリアフリー化工事、利用客向けトイレの改装工事費等が該当をします。

持続化補助金 対象経費の注意点

補助対象経費とは、補助事業期間中の補助事業関連費用の支出に限られ、原則支出が確認の出来る銀行振り込みやクレジットカードの引き落としによって支払われたものが対象です。つまり、下記の要件を満たす経費が、対象補助経費となります。

  • 使用目的が補助事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費
  • 証拠資料等によって支払金額が確認できる経費

2024年度の持続化補助金の申請や活用に関する相談はこちらです。今まで補助金等を利用したことのない事業者様も利用できるようフルサポートを提供します。


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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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