ものづくり補助金 第17次公募の採択傾向を解説

ものづくり補助金

この記事では、ものづくり補助金第17次への申請を検討している人に向けて、過去の採択結果から採択傾向の分析した考察をお伝えしています。ぜひ参考にしてみてください。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。大手企業ではない中小企業・小規模事業者が対象となり、個人事業主もこの補助金を利用できます。

【最新】ものづくり補助金とは?補助額や申請要件、採択傾向を解説!

ものづくり補助金 第17次 スケジュール

ものづくり補助金の第17次のスケジュールは以下の通り実施される予定です。

  • 公募開始・・2024年12月27日(水)17時~
  • 申請受付・・2024年2月13日 (火)17時~
  • 応募締切・・2024年3月1日  (金)~17時【厳守】
 

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ものづくり補助金 採択結果から第17次の採択を分析

ものづくり補助金総合サイト「データポータル」にて、ものづくり補助金第1次~第15次の情報を抽出し、以下3つの採択傾向を分析しました。

  • 申請者数が増えると採択率は下がる
  • 申請金額が高いと採択率も上がる
  • 加点が多いほど採択率は上がる

①申請者数が増えると採択率は下がる

下図はものづくり補助金総合サイト「データポータル」から抽出。1次締切から15次締切までの申請数と採択率の推移を示しています。

ものづくり補助金の採択率は通常約60%ですが、申請数が増加すると採択率は低下します。実際、4次締切回では申請数が10,312件に達した際、採択率は30.8%まで減少しました。

Tips一方、5次締切回では申請数が大幅に減少し、採択率が改善。これは特別枠の要件の変更と、事業再構築補助金の開始により申請者が分散したためです。

②申請金額が高いと採択率も上がる

下図は10次~15次締切における採択率と申請額の関係性について示しています。

ものづくり補助金において、高額の申請ほど採択率が上がる傾向があります。上記のグラフを見ると、250万円以下と1000万円以上の申請では採択率が2倍以上高くなることがわかります。

Tipsこれは、ものづくり補助金が革新的な設備投資を奨励しているためです。しかし、単に申請額を増やすのではなく、収益性や費用対効果を検討し、投資が企業にとって真に有効かを冷静に判断することが重要です。

③加点が多いほど採択率は上がる

下図は12次~15次締切における加点ポイント取得数と採択率の関係性について示しています。

補助金の審査では、特定の加点項目を満たすと採択率が向上します。加点項目が多いほど、採択される可能性が高くなります。例えば、加点項目が0個の場合と4個の場合を比較すると、採択率が2倍以上になります。

Tips3個以上の加点項目を満たす申請は少なく、5個全てを満たす申請は実質的に存在しません。2個の加点項目を満たすだけでも、高い採択率の向上が見込めるため、少なくとも2個の加点項目を目指すのが良いでしょう。

ものづくり補助金 第17次以降の採択傾向は?

これまでは、第15次締切までの公募結果をもとに、ものづくり補助金の採択実績の傾向を見てきました。ここからは第17次以降の傾向予想です。

予想①採択率の減少

ものづくり補助金第17次以降では、全体的に採択率が減少すると考えられます。それは、事業再構築補助金が終了する可能性が示唆されているからです。

事業再構築補助金では、平均して各回1万社程度の応募がありました。ものづくり補助金に集中することで、採択率は減少する可能性があります。

予想②独自性の高い事業計画書が重要

これはものづくり補助金だけでなく、事業再構築補助金でも同様に、今後は独自性の高い事業計画が採択されるようになるでしょう。

単に申請金額が高い、最新技術を活用しているだけでなく、投資の妥当性や費用対効果を吟味し、自社にとって最適な投資計画を策定することが大切です。

予想③加点項目はできる限り対応する

ものづくり補助金に採択されるには、できるだけ加点を取ることが重要です。例えば、「経営革新計画」の承認を受けると審査において大きく加点されますが、計画の承認には1~2か月を要します。

Tips申請時点で計画が承認されている必要があるため、ものづくり補助金の申請直前に提出しても間に合いません。余裕を持ったスケジュールで準備しましょう。

ものづくり補助金 公募回毎の採択率一覧

ものづくり補助金の過去の公募や締切、採択日はこちらです。申請から採択発表までは約2か月です。第17次の参考にしてみてください。

ものづくり補助金 公募回毎の申請締切、採択日

ものづくり補助金の過去の公募や締切、採択日はこちらです。申請から採択発表までは約2か月です。第17次の参考にしてみてください。

ものづくり補助金 第17次 採択傾向まとめ

本記事では、ものづくり補助金第17次への申請を検討している人に向けて、次回の公募日程や締切、過去の採択実績および今後の採択傾向について解説しました。申請をご検討の方の参考になれば幸いです。

ものづくり補助金 第17次公募 相談窓口

ものづくり補助金 第17次公募の申請に関する相談窓口はこちらです。


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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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