事業再構築補助金 物価高騰対策・回復再生応援枠を解説

事業再構築補助金

事業再構築補助金の物価高騰対策・回復再生応援枠は、新型コロナウイルスや急速な円安の影響を受ける中小企業を支援する目的で設けられています。この枠組みは特に補助率や採択率が高く、事業者にとって魅力的な申請枠となっています。

事業再構築補助金 回復再生応援枠とは

昨今の新型コロナウイルスや急速な円安による物価高騰の影響を受ける中小企業は67.3%と言われています。こうした経済環境の下、事業の構造改革及び新たな収益の柱となる新領域の模索は喫緊の課題です。回復再生応援枠は、そんな業況の厳しい事業者を優先的に支援する申請枠となっています。 

回復再生応援枠 補助上限額・補助率

補助上限

補助上限は、以下の通り従業員数によって変わります。

補助率

中小企業等:2/3
※従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人以下の場合600万円、従業員数21~50人以下の場合800万円、従業員数51人以上の場合1,200万円までは3/4とします。中堅企業等:1/2

※従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人以下の場合600万円、従業員数21~50人以下の場合800万円、従業員数51人以上の場合1,200万円までは2/3とします。

補助対象経費は以下で解説しています。

事業再構築補助金 回復再生応援枠の特徴

回復再生応援枠の特徴は以下の3つです。

  1. 補助率が他の申請枠より高い
  2. 採択率は他の申請枠より高い
  3. 事前着手申請が可能

①補助率が他の申請枠より高い

「上限金額・補助率」の項で説明した通り、従業員規模に応じて一定金額までは補助率が3/4(中小企業等)、または2/3(中堅企業等)となります。成長枠より高い補助率が適用できます。 

②採択率は他の申請枠より高い

回復再生応援枠は審査において加点措置が設けられるため、成長枠に比べて採択率も高くなる傾向にあります。今後の公募についても成長枠(旧通常枠)より高い採択率となることが見込まれます。
(※)採択率=採択件数 / 応募件数×100 

③事前着手申請が可能

事前着手申請を使えば「交付決定前」でも事業が開始することができます。補助金は原則、採択後に交付申請と呼ばれる手続きを行わなければ、事業を実施することができません。しかし、新型コロナウイルスで売上減少して「1日でも早く経営を立て直したい」と考える経営者は多いく、この「事前着手申請」を適用することで早期に事業転換が図れます。

事前着手で遡行できるのは適用されるのは、2022年12月2日以降の支払いのみです。2022年12月2日以前の発注、購入物は対象外ですので注意しましょう。また、事前着手は「物価高騰対策・回復再生応援枠」「最低賃金枠」「サプライチェーン強靭化枠」に申請する事業者が利用することができます。

事業再構築補助金 回復再生応援枠の必須要件

回復再生応援枠に申請するには4つの要件を満たす必要があります。確認方法が分からない場合は、専門家にご相談してみてください。

  1. 売上高減少要件又は再生要件
  2. 事業再構築要件
  3. 認定支援機関要件
  4. 付加価値額要件

①売上高減少要件又は再生要件

売上等減少要件とは、新型コロナウイルスの影響によって、売上が減少していることを証明する要件となっております。この要件が満たせないと申請できませんのでご注意ください。

以下(a)(b)のいずれかを満たすこと
(a)2022 年 1 月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対 2019~2021 年の同 3 か月の合計売上高と比較して 10%減少していること(当該要件を満たさない場合は、2022 年 1 月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の合計付加価値額が対 2019~2021 年の同3か月の合計付加価値額と比較して 15%以上減少していることでも可。)【売上高等減少要件】
(b)再生事業者(Ⅰ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定中の者又はⅡ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済かつ再生計画成立後3 年以内の者)であること【再生要件】

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo.pdf

②事業再構築要件

事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であることが求められます。つまり、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換又は事業再編のいずれかに該当する計画でなければいけないという要件です。

事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】

③認定支援機関要件

認定支援機関要件とは、国に中小企業支援の知識・経験がある者として認められた認定支援機関に事業計画書を確認してもらわなければいけないという要件です。認定支援機関とは、中小企業支援の知識・経験がある者として、国の認定を受けた機関であり、士業や商工会、金融機関が多く認可されています。

事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。【認定支援機関要件】

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo.pdf

④付加価値額要件

策定する事業計画において、3~5年で又は従業員の付加価値額の年 3.0%以上増加する計画にしなければいけません。こちらは事業計画作成時の対応範囲となります。

補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年率平均 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo.pdf

まとめ

回復再生応援枠は、補助率と採択率が他の申請枠に比べて高く、また事前着手申請が可能であり、これにより多くの事業者にとって有益な選択肢となっています。

補助金申請相談窓口

補助金に関するご相談はこちらです。フォームを送信すると担当者が詳しい内容をご説明します。


DL推奨!2024年6月版 補助金ガイド

中小企業が今から使える5大補助金を一挙紹介!補助金を活用すれば最大75%の補助を受けることができます。絶対に損をしたくない方はガイドブックを今すぐDLしてください!

 

今すぐ無料で受け取る

友達追加で無料特典プレゼント

公式LINEから補助金の専門家に24時間無料でチャット相談(通常5分以内)できます。今なら友達追加で2024年度補助金ガイドをプレゼント!

  友だち追加

令和6年度版 補助金リスト

全国には経済産業省をはじめとする官公庁や市区町村など様々な行政機関から公募される補助金は何千種類とあります。主要な補助金をリストアップし、皆様にご活用いただきやすい形でご提供します。

ダウンロード

PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

関連記事

カテゴリー