【静岡県】事業再構築補助金の採択事例と申請代行費用を解説

事業再構築補助金

今回は、静岡県における事業再構築補助金の採択結果や傾向を解説します。また、静岡県の認定支援機関に事業再構築補助金の申請代行を依頼する費用相場やサポート内容、注意点についても解説します。静岡県で事業再構築補助金に申請することをご検討の方の参考になれば幸いです。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金は、思い切った事業再構築をする中小企業に向けた補助金です。ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会に対応するため、中小企業等が新たな事業を行う場合に必要となる資金(最大8,000万円、補助率2/3)を支援する補助金です。静岡県においても事業再構築補助金は活発に活用されており、新たな事業展開の資金の補助を受けることができます。次に事例を見ていきましょう。

静岡県の事業再構築補助金の採択結果

以下は、静岡県の事業再構築補助金第10回公募の採択結果の概要です:

都道府県 採択件数 順位 全体に占める割合 (%)
静岡県 576 2 10.89

静岡県は全体の採択件数の約10.89%を占めており、2位という高い順位に位置しています。静岡県は関西地方の経済の中心地として、多様な産業やビジネスが集積しているため、このような結果となったと考えられます。

静岡県の採択結果の考察

静岡県の採択結果

静岡県の事業再構築補助金第10回公募の採択結果は、176件の採択件数で全国の順位は7位を記録。この採択件数は、全体の3.33%を占める結果となりました。

採択結果の考察

事業再構築補助金は、静岡県の事業者が新しい事業展開や技術革新を進める上で大きなサポートとなっています。特に、地域特産の農産物や海産物の加工・販売、観光資源の活用など、静岡県独自の強みを活かした事業が進められていることが伺えます。また、静岡県の立地条件を活かし、物流や商業の要所としての機能も持っているため、多岐にわたる業種での事業展開が進められていると考えられます。

静岡県は、地理的に多様性を持つ県であり、太平洋側の海岸線と中央部の山岳地帯を有します。これにより、海産物や有名な農産物(例:お茶やみかん)の生産が盛んです。さらに、富士山という国内外からの観光資源も持っています。

全国で最も申請されている地域は?

余談ですが、全国で最も採択されているのは東京都、大阪府、愛知県となっています。

都道府県 採択件数 全国順位 全体に占める割合 (%)
東京都 976件 1位 18.46%
大阪府 576件 2位 10.89%
愛知県 413件 3位 7.81%

静岡県の業種別採択結果

静岡県の主たる業種(大分類)ごとの採択件数及びその割合は以下の通りです。

主たる業種(大分類) 採択件数 割合 (%)
製造業 65 36.93
卸売業,小売業 28 15.91
建設業 24 13.64
宿泊業,飲食サービス業 12 6.82
生活関連サービス業,娯楽業 12 6.82
不動産業,物品賃貸業 8 4.55
医療,福祉 7 3.98
サービス業(他に分類されないもの) 6 3.41
学術研究,専門・技術サービス業 6 3.41
情報通信業 4 2.27
運輸業,郵便業 2 1.14
鉱業,採石業,砂利採取業 1 0.57
農業,林業 1 0.57

静岡県の事業再構築補助金の申請状況

静岡県において、最も多くの採択件数があるのは「製造業」と「卸売業,小売業」です。大阪は歴史的にも商業の都として知られており、小売業や卸売業が盛んです。また、近隣の兵庫県や和歌山県とともに、関西地方の産業の中心として、多様な製造業が存在しています。

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1. 製造業

静岡県は、日本の主要な工業地域の一つであり、自動車関連産業や精密機械製造業が非常に盛んです。また、伝統的な工芸品やお茶の生産も有名です。事業再構築補助金を活用し、これらの製造業がさらに技術革新や新しい市場の開拓を進めることで、競争力を高めることが期待されます。

2. 卸売業・小売業

静岡県は観光地としても知られ、富士山や熱海温泉などの観光地があります。これらの観光地での商業活動や、地域資源を活かした商品の販売が盛んです。事業再構築補助金を活用して、更なる商業活動の拡大や新しい商品開発が進められるでしょう。

3. 建設業

静岡県は、交通の要所としての役割を果たしており、新しいインフラの開発や既存インフラの更新が進められています。事業再構築補助金を利用することで、より持続可能で効率的なインフラの構築が期待されます。

事業再構築補助金は、静岡県の多様な産業や地域資源を活かした新しい事業展開や技術革新の推進をサポートしています。静岡県のさらなる経済発展や産業の革新を期待し、事業再構築補助金の活用が鍵となるでしょう。

静岡県の事業再構築補助金の採択事業

以下は、事業再構築補助金第10回の採択結果からピックアップした静岡県の企業名と事業計画名です。

企業名 事業計画名
有限会社伸光製作所 高いセラミック加工技術の強みを活かすとともに最新の研削設備を導入して研削工程を高度化することで、製造・品質管理体制をさらに強化し、新市場である燃料電池車向けリチウムイオンバッテリー製造機器用製品の製造に着手する。
株式会社高田製作所 人口減少による労働者不足や技術の伝承問題などから、産業用ロボットの需要が高まっている。本事業では、需要が拡大している産業用ロボット部品の試作・開発を行い、レーザ加工の内製化を図ることで、短納期化を実現し、コロナ禍からのV字回復を目指す。
株式会社三愛工業所 アルマイト加工に代わる画期的な表面処理技術の開発、量産化対応によりコストダウン、生産リードタイムの短縮を実現したことで、今後成長が見込まれるEV業界へ進出する。
株式会社GLAM’PLAN 本事業の取り組みは、現代美術品を創作するための作業場所および販売するための展示場所を建設し、当社の強みである「①建築設計に関する高度な知識・技術②木材に関する高度な知識・加工技術・調達力③カフェ事業の大きな集客力④豊富な関連スキル⑤チャレンジ精神」の活用と新たな知見の獲得(先端技術の習得、他者との共同開発・連携強化、専用ECサイトの構築)等により、「現代美術品の創作・販売」事業体制の構築をめざす。
株式会社こころカラダ最適化 新設パン工房において最新オーブンや厨房機器、POSレジを活用した健康パン製造卸販売事業で、パン職人と漢方医のコラボレーションでノウハウを繋げて医食同源を実践する。

これらの事業計画名を詳しく読むと、静岡県の産業の特性やニーズに応じた取り組みが見受けられます。製造業や技術関連の事業が多く、新技術の導入や高度化を目指していることが確認できます。

申請には認定支援機関の支援は必須

事業再構築補助金では、申請者は認定支援機関へ申請サポートを依頼することになります。すべての申請枠で共通する要件である「認定支援機関要件」において、事業計画書の確認や申請時に提出する確認書の発行が求められるためです。

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認定支援機関とは

認定支援機関とは、2012年に制定された中小企業経営力強化支援法に基づき、中小企業の経営力を強化する目的で設立された制度です。経済産業省が管轄となっており、正式名称は「経営革新等支援機関」となっています。

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認定支援機関には、税理士や中小企業診断士、行政書士など、幅広い分野の組織が認定支援機関に登録されています。主な業務内容としては、中小企業や小規模事業者の経営に関するアドバイスをおこない、事業計画の策定や資金調達、補助金申請を支援することです。国内の99%は中小企業であり、経済活性化のためには中小企業の業績向上が重要とされているため、国も積極的に認定を進めています。

認定支援機関のサポート内容

①事業計画書作成支援
②採択後の実績報告書等の作成支援
③その他サポート業務

①事業計画書の作成支援

事業再構築補助金の採択に最も重要なのが「事業計画書」です。補助事業の目的及び審査観点に沿って、P10~15の事業計画書を作成します。事業計画書の内容に基づき、事務局の審査員により採択の可否が決まります。補助金の専門家である認定支援機関からの支援を受けると採択される可能性が高まります。

②採択後の実績報告書等の作成支援

無事に採択を受けても、すぐに補助金が受け取れるわけではありません。補助金を受け取るには、交付申請を行い補助事業を完了し、実績報告書等を提出することが求められます。交付申請を行わなければ事業に着手することができず、実績報告を行わないと補助金が受け取ることができません。認定支援機関のサポートを受ければ、採択後の手続きも速やかに行えます。

③その他サポート業務

事業再構築補助金で補助金を受け取るには、事業計画書以外にも多数の書類を適切な様式で作成し、電子申請システムに入力しなければいけません。不採択となった事業者のうち、およそ10%が書類不備やシステム入力不備です。指定様式や入力方法が細かく指示されているため、認定支援機関のサポートを受けると心強いでしょう。また、申請代行の利用により提出書類の準備負担を軽減できます。

事業再構築補助金の申請代行費用

申請代行のサポート内容は依頼先の機関により異なりますが、着手金と成功報酬の料金体系となっている場合が多いです。費用相場は下記の通りです。

着手金 10~30万円
成功報酬 15~20%

申請する補助金が高額になるほど、申請代行を利用する費用対効果が高くなります。下限額を設定している代行事業者を使う場合は、申請額が少ないと費用対効果が見合わなくなる可能性もありますので、注意が必要です。

事業再構築補助金を代行依頼する時の注意点

また、申請手続きの際、電子申請時の入力などをすべて代行してもらうのは規約違反です。事業再構築補助金の公募要領に「本アカウントやパスワードを外部支援者等の第三者に開示することは、GビズIDの利用規約第10条に反する行為」である旨の記載があるためです。事業再構築補助金では、申請手続きや事業計画の作成のすべてを外部機関に丸投げすることは認められませんので、注意が必要です。

まとめ

今回は、静岡県における事業再構築補助金の採択結果を解説しました。静岡県では事業再構築補助金の活用も活発であり、採択も十分に狙えます。事業再構築補助金に申請する場合は、認定支援機関に相談してみましょう。

事業再構築補助金 申請相談窓口

事業再構築補助金に関するご相談はこちらです。フォームを送信すると担当者が詳しい内容をご説明します。


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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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