【神奈川県】事業再構築補助金の採択事例と申請代行費用を解説

事業再構築補助金

今回は、神奈川県における事業再構築補助金の採択結果や傾向を解説します。また、神奈川県の認定支援機関に事業再構築補助金の申請代行を依頼する費用相場やサポート内容、注意点についても解説します。神奈川県で事業再構築補助金に申請することをご検討の方の参考になれば幸いです。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金は、思い切った事業再構築をする中小企業に向けた補助金です。ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会に対応するため、中小企業等が新たな事業を行う場合に必要となる資金(最大8,000万円、補助率2/3)を支援する補助金です。神奈川県においても事業再構築補助金は活発に活用されており、新たな事業展開の資金の補助を受けることができます。次に事例を見ていきましょう。

神奈川県の事業再構築補助金の採択結果

神奈川県の事業再構築補助金の採択結果に関するデータは以下のようになっています。

都道府県 採択件数 順位 割合 (%)
神奈川県 177 6 3.35

神奈川県の採択結果について

神奈川県の事業再構築補助金第10回公募の採択結果は、177件の採択件数を記録し、全国の順位では6位となっています。この採択件数は、全体の3.35%を占める結果となりました。

神奈川県の採択結果の考察

神奈川県が首都圏の一部として、多様な産業や事業者が集まる地域であることを考えると、この結果は予想されるものです。特に横浜や川崎といった大都市では、製造業からサービス業まで多岐にわたる産業が盛んに行われており、事業再構築補助金の活用のニーズが高いことが伺えます。また、地理的な位置や交通の利便性を背景に、多くの企業が神奈川県に拠点を持つため、新しい事業展開や技術革新に対する取り組みが活発に行われている可能性があります。

結論

事業再構築補助金は、神奈川県のような多様な産業が存在する地域での新しい事業の展開や革新的な取り組みをサポートする重要な役割を果たしています。今後もこの補助金を活用し、神奈川県のさらなる経済成長や産業の発展が期待されます。

全国で最も採択件数の多い地域

余談ですが、全国で最も採択されているのは東京都、大阪府、愛知県となっています。

都道府県 採択件数 全国順位 全体に占める割合 (%)
東京都 976件 1位 18.46%
大阪府 576件 2位 10.89%
愛知県 413件 3位 7.81%

神奈川県の業種別採択結果

神奈川県の主たる業種(大分類)ごとの採択件数及びその割合は以下の表の通りです。

主たる業種(大分類) 採択件数 割合 (%)
製造業 36 20.34
建設業 24 13.56
卸売業,小売業 23 12.99
宿泊業,飲食サービス業 20 11.30
生活関連サービス業,娯楽業 15 8.47
情報通信業 12 6.78
学術研究,専門・技術サービス業 12 6.78
不動産業,物品賃貸業 11 6.21
サービス業(他に分類されないもの) 10 5.65
教育,学習支援業 6 3.39
医療,福祉 5 2.82
農業,林業 1 0.56
運輸業,郵便業 1 0.56
金融業,保険業 1 0.56

神奈川県の事業再構築補助金の申請状況

神奈川県において、最も多くの採択件数があるのは「製造業」と「卸売業,小売業」です。大阪は歴史的にも商業の都として知られており、小売業や卸売業が盛んです。また、近隣の兵庫県や和歌山県とともに、関西地方の産業の中心として、多様な製造業が存在しています。

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1. 製造業

神奈川県は横浜や川崎といった都市を中心に製造業が盛んです。特に、自動車や半導体、化学品の生産拠点が集積しており、高度な技術や研究開発が進行中です。事業再構築補助金を活用することで、これらの製造業がさらなる技術革新や研究開発を推進し、競争力を高めることが期待されます。

2. 卸売業・小売業

横浜や川崎などの都市部では、商業活動が非常に盛んであり、多くの小売店や商業施設が軒を連ねています。事業再構築補助金を利用して、新しい販売戦略や店舗の改善、デジタル化の取り組みなどが進められることで、消費の活性化が期待されます。

3. 宿泊業・飲食サービス業

神奈川県は観光資源も豊富で、多くの観光客が訪れます。特に、横浜の中華街や湘南の海岸などは、飲食店や宿泊施設が集まっています。事業再構築補助金の活用により、より魅力的なサービスの提供や新しい観光資源の開発が進められるでしょう。

神奈川県の事業再構築補助金の採択事業

神奈川県の採択結果からピックアップした企業名と事業計画名は以下の表の通りです。

事業者名 事業計画名
メディックス・ワン株式会社 中小化粧品メーカー向け商品開発・サブスクリプション支援システムの開発
鶴盛工業株式会社 高精度な加工技術の獲得で測定装置市場へ展開し、売上拡大を図る
株式会社スマートルーム・パートナーズ レンタルスペースホスト向けの管理・運用アプリの開発販売
令和株式会社 低価格×強度の高いEV自動車充電設備の製造を通じ、脱炭素社会の実現に向けたEV車の普及に貢献する
東京スリーブ株式会社 鋳造ライン再構築による大型・高精度素材生産能力の獲得と新分野市場への参入

これらの企業と事業計画は、神奈川県の様々な産業の特性や動向を反映していると思われます。

申請には認定支援機関の支援は必須

事業再構築補助金では、申請者は認定支援機関へ申請サポートを依頼することになります。すべての申請枠で共通する要件である「認定支援機関要件」において、事業計画書の確認や申請時に提出する確認書の発行が求められるためです。

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認定支援機関とは

認定支援機関とは、2012年に制定された中小企業経営力強化支援法に基づき、中小企業の経営力を強化する目的で設立された制度です。経済産業省が管轄となっており、正式名称は「経営革新等支援機関」となっています。

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認定支援機関には、税理士や中小企業診断士、行政書士など、幅広い分野の組織が認定支援機関に登録されています。主な業務内容としては、中小企業や小規模事業者の経営に関するアドバイスをおこない、事業計画の策定や資金調達、補助金申請を支援することです。国内の99%は中小企業であり、経済活性化のためには中小企業の業績向上が重要とされているため、国も積極的に認定を進めています。

認定支援機関のサポート内容

①事業計画書作成支援
②採択後の実績報告書等の作成支援
③その他サポート業務

①事業計画書の作成支援

事業再構築補助金の採択に最も重要なのが「事業計画書」です。補助事業の目的及び審査観点に沿って、P10~15の事業計画書を作成します。事業計画書の内容に基づき、事務局の審査員により採択の可否が決まります。補助金の専門家である認定支援機関からの支援を受けると採択される可能性が高まります。

②採択後の実績報告書等の作成支援

無事に採択を受けても、すぐに補助金が受け取れるわけではありません。補助金を受け取るには、交付申請を行い補助事業を完了し、実績報告書等を提出することが求められます。交付申請を行わなければ事業に着手することができず、実績報告を行わないと補助金が受け取ることができません。認定支援機関のサポートを受ければ、採択後の手続きも速やかに行えます。

③その他サポート業務

事業再構築補助金で補助金を受け取るには、事業計画書以外にも多数の書類を適切な様式で作成し、電子申請システムに入力しなければいけません。不採択となった事業者のうち、およそ10%が書類不備やシステム入力不備です。指定様式や入力方法が細かく指示されているため、認定支援機関のサポートを受けると心強いでしょう。また、申請代行の利用により提出書類の準備負担を軽減できます。

事業再構築補助金の申請代行費用

申請代行のサポート内容は依頼先の機関により異なりますが、着手金と成功報酬の料金体系となっている場合が多いです。費用相場は下記の通りです。

着手金 10~30万円
成功報酬 15~20%

申請する補助金が高額になるほど、申請代行を利用する費用対効果が高くなります。下限額を設定している代行事業者を使う場合は、申請額が少ないと費用対効果が見合わなくなる可能性もありますので、注意が必要です。

事業再構築補助金を代行依頼する時の注意点

また、申請手続きの際、電子申請時の入力などをすべて代行してもらうのは規約違反です。事業再構築補助金の公募要領に「本アカウントやパスワードを外部支援者等の第三者に開示することは、GビズIDの利用規約第10条に反する行為」である旨の記載があるためです。事業再構築補助金では、申請手続きや事業計画の作成のすべてを外部機関に丸投げすることは認められませんので、注意が必要です。

まとめ

今回は、神奈川県における事業再構築補助金の採択結果を解説しました。神奈川県では事業再構築補助金の活用も活発であり、採択も十分に狙えます。事業再構築補助金に申請する場合は、認定支援機関に相談してみましょう。

事業再構築補助金 申請相談窓口

事業再構築補助金に関するご相談はこちらです。フォームを送信すると担当者が詳しい内容をご説明します。


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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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