事業再構築補助金の申請過程では、特定のケースにおいて理由書の提出が求められることがあります。この理由書は、すべての事業者が必ず提出するわけではなく、特定の条件を満たさない場合に必要とされる書類です。
この記事では、業者選定理由書が必要となる具体的なケース、提出手順について詳しく解説します。
事業再構築補助金 業者選定理由書とは
事業再構築補助金における理由書とは、申請手続きや交付申請時に一定の条件から外れる事業者が、なぜ外れるのかその理由について記載し、提出する書類です。
この書類は全ての申請者に必要なわけではなく、特定の状況に該当する場合にのみ必要とされます。この理由書がないと、申請した経費が補助金の対象外になる可能性があるため、重要です。
Tips理由書には大きく分けて「補助対象経費理由書」と「業者選定理由書」の2種類があり、それぞれ提出する条件やタイミングが異なります。
業者選定理由書が必要となるケース
①相見積もりの基本と例外ケース
相見積もりの重要性:経済性を考慮し、適切な発注先を選ぶためには相見積もりが必要です。特に契約額が税抜50万円以上の場合、同一条件での相見積もりが求められます。
相見積もり不要の場合:業者選定理由書の提出が必須となります。知的財産権や独占販売権の保有など、合理的な理由が必要です。
②合理的な理由と不適切な理由
認められる理由:特許権、著作権、実用新案権などの特定権利の保有。
認められない理由:長年の取引関係、価格の安さ、優れたアフターサービスなど。
③最低価格を提示していない業者の選定
価格妥当性の証明:最低価格を提示していない場合、業者選定理由書と価格妥当性の書類提出が必要にあります。
④資産性のない経費計上のケース
一過性経費の取り扱い:技術導入費や専門家経費などの一過性経費には理由書が必要にあります。
⑤経費区分に偏りがある場合
偏った経費の対応:継続的な事業構築への影響を考慮し、理由書でその理由を明確にする必要があります。
業者選定理由書の書き方と提出手順
業者選定理由書の正確な書き方と提出プロセスを理解することは、事業再構築補助金の適切な申請に不可欠です。
補助対象経費理由書の書き方
補助対象経費理由書は、事業再構築補助金の公式サイト内にある「電子申請に当たっての添付書類および参考資料」(ZIPファイル)をクリックします。そうすると、Wordファイル(提出用)とPDFファイル(記入見本)が表示されますので、Wordファイルを編集して作成します。
ここで最も重要なのは「計上の考え方」の記入方法です。経費区分で選んだ項目について必要性を説明しますが、やむを得ず経費が偏る理由や一過性の経費ではない理由などを記述します。
Tips詳しい事業内容および経費も記述が必要です。根拠を明確に伝えるために、できるだけ具体的な数字とともに論理的に説明すると効果的です。
業者選定理由書の書き方
事業再構築補助金の公式サイトから、該当する公募回の「補助事業の手引き」を開き、「参考様式集」内の「参考様式7 業者選定理由書」(Wordファイル)をダウンロードします。
記載する最重要項目は、業者選定の理由です。相見積もりが不可能な合理的な理由や、最低価格でない業者を選んだ根拠などを明確に記述します。独占販売権や知的財産権の保有などの要点を強調することが審査に有利です。
Tips詳しい事業内容および経費も記述が必要です。根拠を明確に伝えるために、できるだけ具体的な数字とともに論理的に説明すると効果的です。
中古品の購入に関する注意点
最後に、中古品を購入する際には業者選定理由書が適用されないことを強調し、この場合は3者以上の相見積もりが必要であることを説明します。これにより、申請者が不適切な書類提出を避けることができます。
まとめ