SHIFT事業(工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業)令和5年度製造業京都府

製錬のバーナーをLNG化し、事業場のCO2を25%減らす

日本冶金工業株式会社

成果事業所全体のCO2排出量を現状の60,714t-CO2/年から45,797t-CO2/年へ、24.6%削減する計画である。

設備導入に使える公募中の補助金 581件を見る

この事例のポイント

  • 石炭・重油を主燃料とする製錬工程で、燃料のLNG転換を先行して進めた。
  • キルンの微粉炭バーナーとドライヤーのA重油バーナーを、ともにLNGバーナーへ更新した。
  • 微粉炭設備の運用改善とインバータ制御を組み合わせ、熱と電気の使用を抑えた。
  • 硫黄やリンを含まないLNGにより、多様なリサイクル原料への転換も見込める。

事業者のプロフィール

事業者名日本冶金工業株式会社
所在地京都府
業種鉄鋼業(ニッケル製錬)

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 化石燃料への依存電気炉を使わないため電力は少ないが、石炭や重油などの化石燃料を多く使う工程である。中期経営計画でカーボンレスのニッケル製錬を掲げ、全社で脱炭素に取り組んでいる。

やったこと

  1. キルンのLNGバーナー導入キルンの微粉炭バーナーをLNGバーナーに更新し、CO2排出量を大きく減らす。燃焼性が上がることで、エネルギー原単位の改善も見込む。
  2. ドライヤーのLNGバーナー導入製品のフェロニッケルを乾燥するドライヤーで、A重油バーナーをLNGバーナーに替え、CO2排出量を減らす。
  3. 微粉炭供給の停止とインバータ導入微粉炭設備からキルンへの供給を止め、キルン排風機にインバータ制御を入れて、熱と電気の使用を抑える。
  4. きっかけ:制度の選択取引先から情報を得て環境省のサイトを確認し、事例の掲載で内容が分かりやすかった。LNG化の時期や補助額も合い、応募を決めた。

補助金を使った経費

  • キルンLNGバーナードライヤーLNGバーナーキルン排風機インバータ設備経費の区分:補助対象経費

事業の効果

  • キルンのLNGバーナー導入で、CO2を年13,479t削減する計画である。
  • ドライヤーのLNGバーナー導入で、CO2を年299t削減する計画である。
  • 微粉炭設備の稼働率の運用改善で、CO2を年1,068t、エネルギーコストを年36,152千円減らす計画である。
  • キルン排風機のインバータ導入で、CO2を年71t、エネルギーコストを年3,206千円減らす計画である。
  • LNGは燃焼時のすすが少なく、キルン炉内の視界が良くなり、バーナー周辺の作業環境も改善する見込みである。

事業者の声

LNG化の他にもフェロニッケルの主原料である「ニッケル鉱石」からニッケル分を多く含有した「リサイクル原料」への転換など、脱炭素化の取り組みを進めている。

補助金は脱炭素化に向けた活動の推進に活力を与えるものであり、先行してLNG化を進め、その他の脱炭素施策のスピードアップに繋げたい。

京都府の鉄鋼業(ニッケル製錬)
出典・注記

今後の展望

操業の主燃料である石炭と重油を、LNGへ順次転換する計画である。2050年にはCO2排出ゼロを目標とする。

製造業のほかの採択事例

製造業の事例をすべて見る