事業再構築補助金で「サブスクビジネス」は申請可能!採択事例や市場動向を解説

事業再構築補助金

今回は事業再構築補助金で申請できる事業「サブスクリプション事業」について解説します。事業再構築補助金がおすすめできる理由やサブスク市場の成長性、採択事例などを解説します。新規事業に「サブスクリプション事業」をご検討の方のご参考になれば幸いです。

サブスクリプション業界とは

サブスクリプションモデルは、定期的にサービスや製品を提供し、定期的に料金を徴収するビジネスモデルです。これにより、企業は安定した収益と顧客ロイヤルティを確保することができます。以下に、サブスクリプションモデルの事例と新規事業を検討する際の重要なポイントを提供します。

サブスクリプションモデルの事例

  1. NetflixやSpotify:エンターテイメント業界では、NetflixやSpotifyのような企業が月額料金を支払うことで無制限のアクセスを提供しています。
  2. Adobe:ソフトウェア業界では、Adobeがサブスクリプションモデルを採用しており、顧客は月額または年額料金を支払うことでソフトウェア製品にアクセスできます。
  3. Amazon Prime:リテール業界では、Amazon Primeが年間または月間サブスクリプション料金を通じて、無料の2日間配送や音楽・動画ストリーミングサービスを提供しています。
  4. Meal Kit Delivery Services(例:Blue Apron):食品業界では、Blue Apronのようなミールキット配送サービスが週間の食事をサブスクリプションベースで提供しています。

事業再構築補助金をおすすめする理由

サブスク」ってどんなビジネス? サブスクリプションを利用する消費者のインサイトから考える|GMOクラウドEC 〜ECNews〜

全国には事業に活用できる補助金が沢山ありますが、サブスクを始めるための補助金をお探しなら、事業再構築補助金のご活用を強くおすすめします。その理由は以下の3つです。

サブスクビジネスに掛かる費用は補助対象

サブスクビジネスで最も費用がかかるのはサブスクのサービス開発費用(機械装置・システム構築費)です。事業再構築補助金では機械装置・システム構築費が補助の対象となるので、非常に大きな支援を得ることができます。他にも様々な費用が補助の対象となります。

【事業再構築補助金の補助対象経費】

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝費
  • 研修費

上記の通り、事業再構築補助金では経費として、改装費以外にもシステム開発費や広告宣伝費、外注費なども認められます。補助対象経費として認められる経費が多く、サブスクを開始するにあたって必要な経費の大部分が補助されるため、大変心強いサポートになるでしょう。

【最新】事業再構築補助金 対象経費と具体例を解説

成長枠に申請できる

サブスク事業は、第10回公募から新設された事業再構築補助金の成長枠において対象となる業種・業態に指定されています。つまり、成長枠でサブスク事業は申請可能です。市場拡大する根拠として、下記の資料が公表されています。サブスクを検討されている方は、事業環境の分析やカスタマーニーズの把握、ビジネスモデル検討の参考にご活用ください。

  • 観光庁「訪日外国人消費動向調査」

補助金で初期投資を抑えられる

先述の成長枠なら最大7,000万円が最大2/3補助されます。他の代表的な補助金である持続化補助金は最大250万円、ものづくり補助金は最大1,250万円のため、事業再構築補助金では補助される金額が非常に大きいとと言えます。さらに、サブスク事業は大きな初期投資が必要となるビジネスモデルです。初期コストを金融機関の融資などで乗り切ることも検討可能ですが、事業再構築補助金なら自己負担が最大1/4(75%減)となる可能性があります。

事業再構築補助金 【成長枠】の要件等を解説

上記の通り、事業再構築補助金であれば必要な経費が幅広く対象となるだけでなく、補助金額の大きな成長枠にも申請できるため始めるため、サブスク事業に適した補助金です。

 

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サブスク市場の成長性は高い

矢野経済研究所の調査によると2021年度の国内のサブスクリプションサービスの市場規模(6市場計、食品・化粧品類の定期宅配サービス分野含む)はエンドユーザー(消費者)支払額ベースで、前年度比10.6%増の9,615億5,000万円でした。2020年度に7873億円で23年度に1兆円規模の見込み、国内サブスク市場 - BCN+R

サブスク業界の市場動向

日本のサブスクリプション市場は近年、急速に拡大しています。以下は、市場の主な動向についての3つのポイントです。

  1. 市場規模の拡大:日本のサブスクリプション市場は拡大の一途をたどっており、矢野経済研究所によると、2023年度の市場規模は1兆1490億円に達すると予測されています。これは2019年度の1.6倍の規模であり、サブスクリプションモデルの受け入れが進んでいることを示しています​1​。また、別のソースによると、2023年の市場規模は1兆4000億円に達するとされています​2​。
  2. 消費者のライフスタイルの変化:サブスクリプション市場の急成長の背景には、消費者のライフスタイルの変化が影響しています。特に、消費者の約5割以上が「できるだけモノを持たない暮らしに憧れる」と感じており、これがサブスクリプションサービスの受け入れを促進しています​3​。
  3. 多様なサービスの提供:サブスクリプションモデルは、動画、音楽、電子書籍、オフィスソフト、食品、美容品など、様々な商品やサービスに対して採用されています。この多様なサービス提供は、市場の拡大と消費者の関心を引き続き高めています​4​。

これらの動向は、サブスクリプション市場が日本国内で継続的に成長していることを示しており、消費者のライフスタイルの変化や多様なサービスの提供がこの市場の拡大をサポートしています。また、市場規模の拡大は、新しいビジネスチャンスを生む可能性があり、企業はこれらの動向を考慮してサブスクリプションモデルを採用または拡大するかを検討することが重要です。

サブスクの新規事業を検討する際の重要なポイント:

  1. 市場調査:サブスクリプションモデルがターゲット市場や顧客セグメントに受け入れられるかどうかを理解するための市場調査を実施することが重要です。
  2. 価値提供:顧客にとっての明確な価値を提供することが必要であり、これは独自のコンテンツやサービス、または便益を提供することによって達成される可能性があります。
  3. 定期的なエンゲージメント:顧客がサービスを定期的に使用し、サブスクリプションを続ける理由を提供することが重要です。
  4. 価格設定戦略:適切な価格設定はサブスクリプションモデルの成功にとって重要であり、顧客が提供される価値に対して適切な価格を感じることが重要です。
  5. 技術基盤:効果的な購読管理、請求および収集システムを確立することで、サブスクリプションモデルを効果的に運営することができます。
  6. フィードバックと改善:顧客フィードバックを収集し、サービスを継続的に改善することで、顧客満足度を向上させ、リテンション率を高めることができます。

これらのポイントを考慮することで、サブスクリプションモデルを採用する新規事業の成功の可能性を高めることができます。また、既存の成功事例を参考にし、市場のニーズと顧客の期待を理解することも重要です。

サブスク事業とシナジーのある業種・業態

サブスクリプションモデルの採用は、企業にとって定期的な収益の確保と顧客ロイヤルティの向上をもたらす機会を提供します。日本国内でサブスクリプション市場に参入することでシナジー効果を期待できる業種や業態について、以下の3点を挙げます。

  1. 食品・飲料業界:日本では、食品・飲料のサブスクリプションサービスが人気を博しています。これにより、消費者は新しい味や食材を定期的に体験でき、企業は安定した収益を得ることができます。特に、地域特産品や健康食品、有機食品などを提供するサブスクリプションサービスは、消費者の健康志向や地域産業の支援といったトレンドに適しています。食品・飲料業界の企業がサブスクリプションモデルを採用することで、顧客との直接的な関係を築き、新しい市場や顧客層を開拓するシナジー効果が期待できます。
  2. エンターテイメント・メディア業界:エンターテイメントやメディア関連のサービスは、サブスクリプションモデルと非常に相性が良く、NetflixやSpotifyのようなプラットフォームが成功しています。日本では、音楽、動画、電子書籍などのサブスクリプションサービスが拡大しており、これにより企業は定期的な収益を得ることができ、消費者は豊富なコンテンツにアクセスできます。この業界でサブスクリプションモデルを採用することで、企業は新しい収益源を確保し、顧客エンゲージメントを向上させるシナジー効果を期待できます。
  3. 健康・ウェルネス業界:日本の消費者は健康とウェルネスに高い関心を寄せており、フィットネスアプリや健康食品、ビタミンサプリメントなどのサブスクリプションサービスが人気です。健康・ウェルネス関連のサブスクリプションサービスは、消費者に定期的な健康管理とウェルネスの提供を提供し、企業には安定した収益と消費者のロイヤルティを提供します。この業界でサブスクリプションモデルを採用することで、企業は消費者の健康志向のトレンドを利用し、新しい顧客層を獲得するシナジー効果を期待できます。

これらの業種や業態は、サブスクリプション市場への参入により、新しいビジネスチャンスと持続可能な収益の創出を期待することができます。また、サブスクリプションモデルは顧客との直接的な関係を築くことができ、企業が市場の変化や消費者のニーズに迅速に対応することを可能にします。

サブスク事業の採択事例

事業再構築補助金で実際に採択されたサブスクに関する採択事例を見てみましょう。

事業計画名 事業計画の概要
美容室事業からサブスクリプション事業への転換による雇用再生事業計画 ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、新たな働き方を実現するサブスクリプションシステム型の『複合型ビューティサロン』の提供を実施することにした。この事業は事業の再構築を図るためのものであり、新分野展開に該当するものである。
アフターコロナを見据えた、サブスクリプション型地方創生ワーケーション 2段階の価格帯をもうけた会員制のワーケーション事業を行う。古⺠家の改装や新築によって顧客ニーズに合わせて 1 泊〜⻑期の滞在を可 能とし、テレワークをしながら漁業や狩猟、林業の体験、マリンレジャー、トレッキングなどのアクティビティ ができるようにする。また、自らが獲ってきた食材を調理して食べることで、都市部では中々体験することがで きない心身ともに健康で豊かなライフスタイルを提供する。
着物サブスクリプション事業による若年層の獲得と顧客増加 ・着物サブスクリプションの導入により、気軽に着物を楽しむ機会の提供
・若年層の新規顧客獲得と、来店頻度向上による既存事業への囲い込み
サブスクリプション型洗車場展開における車のトータルサービス事業 サブスクリプション型洗車場とマルチタスクアプリを導入することで定期的な来店顧客に対し点検サービスを行い、車のトータルサービスを行う事業。現代の車と人との社会問題を解消し、地域貢献を目指す。

まとめ

本日は、サブスク事業を開始するにあたって事業再構築補助金がおすすめできる理由やサブスク市場の成長性、採択事例などを解説しました。サブスク市場は今後も安定した成長を見込める成長市場であり、事業再構築補助機での採択事例も豊富にあるため、十分採択を見込める事業です。

事業再構築補助金 申請相談窓口

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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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