清掃ロボットは、レストランやホテル、オフィスビルなどの清掃を自動で行う業務用ロボットです。人手不足を背景に各メーカーから製品が販売されており、一部の製品は補助金を使って導入費用の負担を抑えられます。
本記事では、2026年度に業務用清掃ロボットの購入・導入で使える補助金を、専門家の視点で整理します。補助金ごとの上限・補助率・選び方、そして申請でつまずきやすい注意点まで解説します。
目次
自動清掃ロボットとは?

自動清掃ロボットとは、清掃する箇所を学習し、障害物を避けながら自律的に清掃を行うロボットです。飲食店や宿泊施設、オフィスビル、医療機関、工場などでの使用を想定しており、産業用は家庭用に比べて長時間運転や大容量のごみ収集に対応します。AIやセンサーの進化により、清掃の質と自律性は年々高まっています。
人手不足により清掃ロボットは急速に普及
業務用清掃ロボット市場は、2026年に150億円規模に達すると予測されています。技術革新と人手不足という社会的ニーズを背景に、今後も成長が見込まれ、AI・IoTの統合によって、より多様な現場の清掃に対応できるようになると考えられます。
業務用清掃ロボット市場について

※出典:株式会社日本能率協会総合研究所|業務用掃除ロボット 2026年に150億円規模に!|MDB有望市場予測レポートにて調査
清掃AIロボットに使える補助金は3選
清掃ロボットの導入に使える補助金は、大きく次の3つです。まずは全体像を比較で押さえましょう。
| 補助金 | 補助上限の目安 | 補助率 | 向いている事業者 |
|---|---|---|---|
| ① 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) | 200万〜1,000万円(賃上げで最大1,500万円) | 1/2 | カタログ掲載の清掃ロボットを導入する中小企業全般。最有力 |
| ② 小規模事業者持続化補助金 | 50万〜250万円 | 2/3〜3/4 | 小規模事業者・少額導入から始めたい事業者 |
| ③ 自治体の補助金・助成金(例:東京都) | 制度による(例:数千万円規模も) | 1/2〜3/4 など | 都道府県・市区町村の制度。国の補助金と別取組で併用も |
中小企業省力化投資補助金
中小企業省力化投資補助金は、中小企業の省人化・省力化の取組みを支援する補助金です。DX・IoT・AI導入などに係る費用を最大1,500万円、補助率1/2の条件で補助します。令和5年度補正予算案額は1,000億円となっています。
中小企業省力化補助金の詳細はこちらで解説しています。
補助率は1/2、補助上限は以下の通り
- 従業員数5人以下:200万円(300万円)
- 従業員数6~20人:500万円(750万円)
- 従業員数21人以上:1,000万円(1,500万円)
()は賃上げを行う場合
補助対象となる製品カタログ
中小企業省力化投資補助金では、中小企業の①省人化と②省力化を促進する製品が補助対象です。簡易で即効性のある省力化製品を製品カタログから選択し、申請を進めていきます。
製品カタログから選択すれば中小企業省力化投資補助金の補助を受けられます。ぜひ一度ご確認ください。まだ掲載されていなくても、登録申請中の可能性がありますので、ご相談頂けましたら弊社にて確認致します。
小規模事業者持続化補助金
持続化補助金は、ものづくり補助金・新事業進出補助金・デジタル化・AI導入補助金と並び、通年で公募が行われている補助金です。年3〜4回の公募サイクルで実施されており、申請のチャンスが複数あります。
補助上限額は最大250万円(インボイス・賃上げ等の特例要件を満たした場合)、補助率は2/3〜最大3/4。小規模事業者にとって、自己負担を抑えて新しい挑戦ができる大きなチャンスです。令和8年度の予算規模は総額3,400億円にも上り、毎年約3万件以上の応募があります。
詳しくはこちら:【2026年】小規模事業者持続化補助金の最新情報を解説!
小規模事業者持続化補助金の申請枠
「自社はどの枠が最適かわからない」という方は、無料で確認できるガイドもご用意しています。最も選択されるのは「通常枠」ですが、追加要件を満たせば「賃金引上げ枠」や「創業枠」などの特別枠にも申請できます。能登半島地震の被災事業者の方はより優遇して補助を受けられる「災害支援枠」に申請できます。
詳しくはこちら:持続化補助金の申請枠(通常枠・特別枠)を徹底比較
持続化補助金の補助対象経費
持続化補助金では、事業計画に必要な経費のみが補助対象となります。補助対象経費は以下の13区分に分かれており、いずれかに該当する必要があります。
- 機械装置等費(業務効率化設備・厨房機器・製造機械など)
- 広報費(チラシ・パンフレット・広告運用・Web広告など)
→広報費が補助される補助金はこちら - 展示会等出展費(展示会出展料・ブース設営費など)
→展示会出展が補助される補助金はこちら - 旅費(販路開拓に必要な出張費など)
- 開発費(試作品開発・パッケージ試作など)
- 資料購入費(専門書籍・市場調査資料など)
- 雑役務費(アルバイト・臨時スタッフ費用など)
→人件費が補助される補助金はこちら - 借料(機器レンタル・会場利用料など)
- 専門家謝金(専門家への相談費用など)
- 専門家旅費(専門家派遣に伴う交通費など)
- 設備処分費(設備更新に伴う既存設備の処分費)
- 委託費(HP・システム開発・調査委託など)
→ホームページが補助される補助金はこちら - 外注費(Web制作・動画制作・キッチンカーなど)
キッチンカーが補助される補助金はこちら
自治体やその他の補助金
上記2つの補助金以外にも、都道府県や市区町村でも様々な補助金が公募されています。地域によりますが、清掃ロボットのような経費が補助される補助金はありますので、一度自社の登記する都道府県や市区町村のHPをご確認ください。
国の補助金以外に、都道府県・市区町村にも設備投資やロボット導入を支援する制度があり、清掃ロボットが対象になることがあります。ここでは一例として、東京都の制度を紹介します。
例:東京都中小企業振興公社「DX推進助成金」
東京都中小企業振興公社は、ICT・AI・ロボット等のデジタル技術の導入・活用に要する経費の一部を助成する「DX推進助成金(DX推進トータルサポート事業)」を実施しています。清掃ロボットのようなAI・ロボット設備は、対象経費(機械装置等費など)として想定される制度です。
- 実施:東京都/公益財団法人 東京都中小企業振興公社
- 対象:都内に主たる事業所を置く中小企業者等
- 助成上限の目安:DX推進コースで最大3,000万円(賃上げ要件の達成で最大5,000万円)
- 助成率の目安:最大3/4(小規模事業者は最大4/5)
- 特徴:専門アドバイザーの派遣(無料)を受け、その提案書に基づいて助成金を申請する仕組み。助成金単独での申請はできず、アドバイザー支援が前提です。コースにより募集時期が分かれます。
金額・助成率・募集時期・対象経費は募集回ごとに変わります。申請を検討する場合は、必ず東京都中小企業振興公社の最新の募集要項を確認してください。
自社の所在地で探すには
東京都以外でも、各自治体に設備投資・省人化・DX関連の補助制度があります。金額は小さめでも、対象がはまれば費用対効果は高くなります。まずは自社が登記する都道府県・市区町村のホームページ(産業振興課・商工課など)を確認しましょう。
こちらの補助金診断フォームから、自社に合う最適な補助金を探すことができます。
補助金を使ってお得に購入しませんか?
補助金は審査があるため100%採択される訳ではありませんが、弊社は業界トップである採択実績80%を誇ります。貴社に最適な補助金選びから申請準備、採択後の交付決定まで一気通貫でサポートします。
補助金に関するお問い合わせはお気軽にこちらからどうぞ。補助金は審査があるため100%はお約束できませんが、できる限りのご支援を提供します。
補助金の申請方法
- 申請は「電子申請システム」でのみ受け付けられます。
- 申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。取得には時間がかかるため、未取得の場合は早めに手続きを行いましょう。
- 申請内容は申請者自身が理解・確認したうえで、申請者本人が提出してください。委任関係の管理機能はシステム上提供されておらず、代理申請は原則認められません。
- 提出書類はすべてPDF形式で、定められたファイル名でアップロードする必要があります。
- 不備・不足・アップロード漏れ・パスワード設定等により内容確認ができない場合は、審査対象外となります。
電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。郵送での本人確認に1〜2週間かかるため、申請を思い立った時点で即取得手続きを始めてください。公募要領の公開を待ってからでは間に合わないケースがあります。
詳しくはこちら:GビズIDとは?プライムアカウントの取得方法と注意点
ソフトウェアはIT導入補助金が対象です
本日ご紹介した補助金はあくまでもハードウェアの導入が補助される補助金です。ソフトウェアの場合はIT導入補助金がおすめです。2026年度も継続して公募されていますので、ぜひご検討ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 清掃ロボットはどの補助金が一番使いやすいですか? A. カタログから製品を選ぶ「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」が最も使いやすく、上限も大きい補助金です。導入予定の製品がカタログに掲載されているかをまず確認しましょう。
Q. すでに購入・契約した清掃ロボットでも補助されますか? A. されません。補助金は原則として交付決定後に契約・発注した経費が対象です。導入前の検討段階で申請するのが前提です。
Q. 個人事業主や小規模な店舗でも申請できますか? A. 小規模事業者であれば、小規模事業者持続化補助金で機械装置等費として導入費用を計上できる場合があります。省力化投資補助金も中小企業・小規模事業者が対象です。
Q. 国の補助金と自治体の助成金は併用できますか? A. 同一の経費に重複して受給することはできません。ただし、別々の取組に別々の制度を使うことは可能です。
Q. ソフトウェアやシステムの費用は対象になりますか? A. 本記事で紹介した補助金は主にハードウェア(清掃ロボット本体)の導入を対象としています。ソフトウェア中心の導入は、デジタル化・AI導入補助金が適しています(後述)。
出典・参考資料
- 小規模事業者持続化補助金<一般型>補助金事務局(商工会議所地区)
- 小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁)
- 補助金公募情報一覧(中小企業庁)
※本記事は上記公式資料をもとに作成しています。制度内容は変更される場合があります。申請の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
免責事項・ご注意
- 本記事について
本記事は、中小企業庁・補助金事務局が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。 - 制度変更について
本補助金は公募回(現在:第19回)ごとに要件・補助率・スケジュール・申請枠が変更される場合があります。また申請窓口は商工会地区と商工会議所地区で異なります(事業支援計画書(様式4)の発行先が異なるため、事前に自社の管轄を必ずご確認ください)。 - 申請の際は必ずご確認ください
商工会議所地区 補助金事務局サイトに掲載の最新公募要領
管轄の商工会または商工会議所への事前相談(様式4の発行受付締切に注意)
認定支援機関または中小企業診断士等の専門家への相談 - 損害免責
本記事の情報に基づいて生じた損害・損失・不利益について、当社は一切の責任を負いかねます。 - 著作権
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PROFILE

- 中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。
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