【最新】中小企業新事業進出補助金 第4回公募の変更点・要件・採択を解説

中小企業新事業進出補助金

中小企業新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新たな事業に挑戦する際にかかる費用を支援する制度です。製造業を始め、卸・小売業、建設業、飲食業等で幅広く活用されています。

2026年も引き続き実施されていますが、今後他の補助金との統合も予定されています。本記事では、中小企業新事業進出補助金の要件や対象となる事業者、公募スケジュールについて解説します。

【公募スケジュール】
第4回公募 応募期間:令和8年5月19日(火)~6月19日(金)18:00

中小企業新事業進出補助金とは?

中小企業新事業進出補助金は、小規模事業者持続化補助金ものづくり補助金・・デジタル化・AI導入補助金と並び、通年で公募が行われている補助金です。年3〜4回の公募サイクルで実施されており、申請のチャンスが複数あります。

中小企業新事業進出補助金| 帯広市ホームページ 十勝

既存事業で培ったノウハウを活かしながら、新たな市場や高付加価値分野への進出を目指す際に必要となる設備投資等の費用の一部を支援する制度です。申請時には「新事業進出」の定義を満たしているだけでなく、従業員に対して一定額の賃上げの実施が求められます。予算規模は既存基金を活用して1,500億円程度です。

なお、本制度は2026年度中にものづくり補助金と一本化され、「新事業進出・ものづくり補助金」として公募が予定されています。統合後も新事業進出の要件は内容は大きく変わらないと考えられますが、2026年度中の申請を検討している方は、最新情報も確認しておきましょう。

詳しくはこちら:【2026年最新】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?

この補助金は、今ある事業とは別の「新しい事業」にチャレンジする中小企業を支援する制度です。たとえば、「飲食店をしているけど、冷凍食品のネット販売を新しく始めたい」「製造業だけど、サブスクサービスを立ち上げたい」といった新しい挑戦を後押しする目的で作られています。

新事業進出補助金の基本要件

新事業進出補助金の基本要件や補助上限、補助率等は以下のとおりです。

1. 企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)

  • 成長や事業拡大に向けた新たな事業展開を計画している。
  • 新規性があり、既存事業との差別化が明確である。
    (付加価値額の年平均成長率+4%以上増加)

2. 賃金要件

  • 事業所内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上水準。
  • 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表

補助上限・補助率

本補助金における補助率・補助金額は以下のとおりです。

補助額

    • 従業員数20人以下:2,500万円(3,000万円)
    • 従業員数21~50人:4,000万円(5,000万円)
    • 従業員数51~100人:5,500万円(7,000万円)
    • 従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
      ※補助下限750万円 ※大幅賃上げ特例適用事業者(事業終了時点で①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+6%を達成)の場合、補助上限額を上乗せ。(上記カッコ内の金額は特例適用後の上限額。)

補助率

  • 1/2(賃上げ要件や小規模事業者は2/3)

補助対象経費

以下のような、新事業を立ち上げるための費用が対象になります。

  • 新しく購入する機械や設備
  • 建物の改修やリース費用
  • 外注やシステム開発費
  • 宣伝広告費(チラシやWEB広告など)
  • 商品の運搬費
  • クラウドサービス利用料 など

詳しくはこちら:【2026年最新】中小企業新事業進出補助金の要件や変更点、統合について解説

新事業進出補助金 第4回公募

新事業進出補助金の第4回公募、2026年5月19日から申請受け付け | ツギノジダイ

第4回公募スケジュール

第4回公募の申請受付期間は2026年5月19日(火)から2026年6月19日(金)18時です。採択結果の発表は2026年9月頃を予定しています。

項目 日程
公募要領公開 2026年3月27日(済)
申請受付開始 2026年5月19日(本日)
申請締切 2026年6月19日(金)18:00 厳守
採択発表(予定) 2026年9月頃
交付申請締切 採択発表日から2ヶ月以内
補助事業実施期間 交付決定日から14ヶ月以内

第4回公募以降は制度が変わる?

本制度は2026年度中にものづくり補助金と一本化され、「新事業進出・ものづくり補助金」として公募が予定されています。現行の新事業進出補助金として申請できるのは、この第4回が最後となる見込みです。新制度への移行前に現行枠組みでの申請を検討されている方は、準備を急いでください。

詳しくはこちら:【2026年最新】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?

GビズIDの取得はお急ぎを

申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必須です。発行には1週間程度かかります。また、ワークライフバランス要件を満たすために必要な一般事業主行動計画の公表手続きにも1〜2週間程度を要します。申請期限は延長されません。未取得の方は今すぐ手続きを開始してください。

詳しくはこちら:GビズIDとは?プライムアカウントの取得方法と注意点

採択結果まとめ表
公募回 応募数 採択数 採択率
第1回 3,006者 1,118者 約37.2%
第2回 2,350者 832者 約35.4%
第3回 審査中

採択データと考察についてはこちらの記事をご覧ください

第4回公募の主な変更点

第4回公募は、これまでの回と比べて実務に直結する変更が複数入っています。過去の感覚で申請すると思わぬミスにつながるため、差分を必ず確認してください。

1. 補助率2/3への引き上げ特例が新設

最も大きな変更点です。第3回までは補助率が一律1/2でしたが、第4回では「地域別最低賃金引上げ特例」が新設され、要件に該当する事業者は補助率が2/3に引き上げられます。補助上限が7,000万円の事業者であれば、自己負担額が1,400万円以上変わる計算です。該当可能性がある場合は、見逃さず確認してください。

2. 賃上げ要件が一本化

第3回公募では2つの指標のいずれかを満たす形でしたが、第4回では「一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上」に統一されました。指標の選択肢がなくなった分、要件の解釈がシンプルになった一方、全事業者に同一水準が求められます。賃上げ特例(補助率2/3への引き上げ)を狙う場合は6.0%以上の成長率が必要です。

なお、この目標が採択後に未達となった場合は補助金の返還義務が生じます。高い目標を掲げるほど審査では有利に見えますが、実現可能な水準で設定することが重要です。

3. 加点項目が拡充

地域別最低賃金引上げおよび事業場内最低賃金引上げに取り組む事業への加点項目が新たに追加されました。従来からある加点項目(くるみん認定、えるぼし認定、健康経営優良法人認定、成長加速マッチングサービス登録など)と合わせて、取得可能なものは積極的に活用してください。加点は採択の可否を左右することがあります。

4. 実績報告のルールが厳格化

採択後の手続きに関しても注意が必要です。補助事業が完了した日から30日以内、または補助事業完了期限日のいずれか早い日までに実績報告を提出しなければなりません。1日でも遅れると交付決定が取り消されるリスクがあります。事業完了後は速やかに報告の準備を進める体制を、申請前から整えておくことをお勧めします。

5. 申請書類が増加

第4回では提出書類が増えています。特に賃上げ特例や加点項目の適用を受ける場合は、賃金台帳など追加の資料が必要です。締切間際に慌てて準備するのは難しいため、必要書類の洗い出しを早めに行ってください。公式サイトに第4回向けの事業計画テンプレートおよび記入例・記入ポイントが公開されているため、そちらも参照することをお勧めします。

変更点まとめ

項目 第3回まで 第4回
補助率 原則1/2 原則1/2(地域別最低賃金引上げ特例該当時は2/3)
賃上げ要件 2指標のいずれか 一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上に一本化
加点項目 地域別・事業場内最低賃金引上げへの加点を新設
実績報告期限 完了から30日以内に厳格化
提出書類 追加あり(賃金台帳等)

採択のために押さえるべきポイント

1. 「新事業進出」の定義を正確に理解する

審査で最も厳しく問われるのが新規性の定義です。公募要領上は「事業者自身にとっての新規性」とされていますが、実際の審査では「社会における一般的な普及度や認知度が低いものか」という観点からも評価されます。単に「他社がやっていることを自社でも始める」だけでは、高い付加価値があると認められません。既存の技術・ノウハウと掛け合わせた独自の強みを、事業計画書でロジカルに説明することが求められます。

2. 賃上げ要件を軽視しない

本補助金は賃上げと一体の制度設計になっています。補助事業終了後3〜5年間で、一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上が求められます。この目標が未達の場合、補助金の一部または全額返還を求められる可能性があります。申請時点で現実的に達成可能な計画かどうか、慎重に検討してください。

3. 加点項目を積極的に活用する

「くるみん認定」「えるぼし認定」「健康経営優良法人認定」は加点対象となり、人材採用や他の補助金申請においても有利に働きます。また「成長加速マッチングサービス」は登録のみで加点対象となります。取得に時間がかかるものもあるため、早めの準備が重要です。

4. 認定支援機関との連携は必須

申請には認定支援機関(税理士、中小企業診断士、金融機関など)の関与が必要です。事業計画書の質は認定支援機関の経験値にも左右されます。補助金申請の実績が豊富な機関を選ぶことが採択率向上につながります。

申請に必要な準備事項

  • ① GビズIDプライムアカウントの取得
    申請には「GビズIDプライムアカウント」が必須です。取得には1〜2週間程度かかる場合がありますので、未取得の場合は早めに手続きを行いましょう。
  • ② 事業計画書の作成
    事業計画書には自社の強み、新事業の必要性や市場のニーズを具体的に記載しましょう。特に、補助対象経費が明確で妥当か、新事業の実現可能性があるかが審査の重要なポイントになります。
  • ③ 見積書およびスケジュール表の準備
    補助対象経費に関する見積書を準備します。複数社からの見積書があると経費の妥当性が高まります。また、事業開始から完了までのスケジュールを明確に記載しましょう。
  • ④ 財務書類の整備
    直近の決算書(損益計算書・貸借対照表)の提出が必要です。最新年度の決算書類を準備・確認しておきましょう。
  • ⑤ 加点要素の確認と対応
    パートナーシップ構築宣言、健康経営優良法人認定など、各種加点要素を満たしているか確認しましょう。申請までに認定取得が可能な場合は、積極的に対応することで採択率が向上します。

よくある質問(FAQ)

Q. 第4回公募の申請期間はいつですか?
申請受付期間は2026年5月19日(火)から2026年6月19日(金)18時です。締切は厳守で、時間を1分でも過ぎると受け付けられません。締切間際は申請が集中する傾向があるため、余裕をもって提出されることをお勧めします。

Q. 第3回から変更になった点はありますか?
主な変更点は3つです。まず補助率について、第4回では「地域別最低賃金引上げ特例」が新設され、該当する事業者は補助率が原則1/2から2/3に引き上げられます。自己負担額に直結する変更のため、該当可能性がある事業者は必ず確認してください。次に賃上げ要件について、第3回公募では2つの指標のどちらかを満たす形でしたが、第4回公募では「一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上」に一本化されました。加えて、加点項目も拡充され、地域別最低賃金引上げや事業場内最低賃金引上げに取り組む事業への加点が追加されています。

Q. 補助金額と補助率はどのくらいですか?
補助率は原則1/2で、地域別最低賃金引上げ特例の適用時は2/3となります。補助上限額は従業員数に応じて2,500万円〜7,000万円で、大幅賃上げ特例を適用すると最大9,000万円まで引き上げられます。なお補助下限は750万円のため、最低でも1,500万円以上の投資を行う事業でなければ対象となりません。

Q. 賃上げ要件を達成できなかった場合はどうなりますか?
補助事業終了後3〜5年間で「一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上」が未達となった場合、未達成率に応じて補助金の一部または全額の返還を求められます。申請時に高い賃上げ目標を掲げると審査では有利に見えますが、採択後に達成できなければ返還リスクが生じます。実現可能な水準で計画を設計することが重要です。

Q. 申請できない事業者はありますか?
以下に該当する場合は申請できません。申請締切日(6月19日)を起点として16ヶ月以内に新事業進出補助金・事業再構築補助金・ものづくり補助金のいずれかで採択を受けた事業者(辞退者を除く)、または申請締切日時点でこれらの補助金の交付決定を受けて補助事業実施中の事業者が対象外となります。また、従業員数が0名の事業者も申請できません。過去に採択実績がある場合は、採択日程を必ず確認してください。

Q. 補助対象となる経費はどのようなものですか?
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費が対象です。ただし交付決定日より前に発注・契約した経費は一切対象外となります。「採択されそうだから先に発注してしまおう」という判断は禁物です。

Q. 申請に必要な事前準備は何ですか?
最低限、以下の2点は早めに対応が必要です。GビズIDプライムアカウントの取得(発行まで1週間程度)と、ワークライフバランス要件を満たすための一般事業主行動計画の公表手続き(1〜2週間程度)です。どちらも申請期限は延長されないため、未対応の方は今すぐ着手してください。また、認定支援機関(税理士・中小企業診断士・金融機関など)との連携も必須です。

Q. 第4回が終わると制度はどうなりますか?
第4回をもって現行の「新事業進出補助金」は終了する見込みです。2026年度後半以降はものづくり補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり補助金」として新制度がスタートする予定で、公募要領の公開は2026年6月、申請受付開始は2026年8月が見込まれています。現行制度の枠組みで申請したい場合は、この第4回が最後のチャンスです。

Q. 採択結果はいつ発表されますか?
2026年9月頃を予定しています。採択後は2ヶ月以内に交付申請を行い、交付決定日から14ヶ月以内(採択発表日から16ヶ月以内)が補助事業の実施期間となります。また、採択後は5年間にわたって事業化状況報告が必要です。採択=終わりではなく、その後の報告義務も見据えた体制を整えておくことをお勧めします。

中小企業新事業進出補助金に関するお悩みやご質問がございましたら、以下のフォームからお気軽にご相談ください。


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参考・引用資料

本記事は以下の公式資料をもとに作成しています。

⚠️ 免責事項・ご注意

  • 本記事について 本記事は、中小企業庁・中小企業基盤整備機構が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。
  • 制度変更について 本補助金は公募回ごとに補助率・補助上限・要件・スケジュールが変更される場合があります。また、2026年度中にものづくり補助金と統合し「新事業進出・ものづくり補助金」として再編される予定です。制度内容は予告なく変更される場合があるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
  • 申請の際は必ずご確認ください
    中小企業新事業進出補助金 公式サイトに掲載の最新公募要領
    認定支援機関または中小企業診断士等の専門家への相談
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