事業再構築補助金で「セントラルキッチン」は申請可能!採択事例や飲食市場を解説

事業再構築補助金

今回は事業再構築補助金で申請できる事業「セントラルキッチン」について解説します。事業再構築補助金がおすすめできる理由やセントラルキッチン市場の成長性、採択事例などを解説します。新規事業に「セントラルキッチン」をご検討の方のご参考になれば幸いです。

セントラルキッチンとは

セントラルキッチンとは、複数のレストラン・学校・病院などの大量に料理を提供する必要のある外食産業や施設の調理を一手に引き受ける施設です。通常、病院や福祉等の各施設では、その施設内の厨房で調理を行う、いわゆる院内調理によって食事を提供しています。 それに対し、院外で調理を行い、複数の施設に対応した食事を大量、安定的に提供するシステムをセントラルキッチンと呼びます。

  • セントラルキッチン導入のメリット: セントラルキッチンは、食品を大量に効率的に調理し、保存し、各店舗に配送することが可能で、これにより、店舗ごとに行っていた調理や仕込みのコストを削減できます。さらに、メニューの品質の安定や店舗の人件費の削減、新しい店舗を展開する際の出店コストの削減など、多くのメリットがあります​1​。

事業再構築補助金をおすすめする理由

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全国には事業に活用できる補助金が沢山ありますが、セントラルキッチンを始めるための補助金をお探しなら、事業再構築補助金のご活用を強くおすすめします。その理由は以下の3つです。

セントラルキッチンに掛かる費用は補助対象

セントラルキッチンで最も費用がかかるのは建物費(主に改装費)です。事業再構築補助金では建物費新築建設が補助の対象となるので、非常に大きな支援を得ることができます。他にも様々な費用が補助の対象となります。

【事業再構築補助金の補助対象経費】

  • 建物費
  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝費
  • 研修費

上記の通り、事業再構築補助金では経費として、改装費以外にもシステム開発費や広告宣伝費、外注費なども認められます。補助対象経費として認められる経費が多く、セントラルキッチンを開始するにあたって必要な経費の大部分が補助されるため、大変心強いサポートになるでしょう。

【最新】事業再構築補助金 対象経費と具体例を解説

補助金で初期投資を抑えられる

先述の成長枠なら最大7,000万円が最大2/3補助されます。他の代表的な補助金である持続化補助金は最大250万円、ものづくり補助金は最大1,250万円のため、事業再構築補助金では補助される金額が非常に大きいとと言えます。さらに、セントラルキッチン事業は大きな初期投資が必要となるビジネスモデルです。初期コストを金融機関の融資などで乗り切ることも検討可能ですが、事業再構築補助金なら自己負担が最大1/4(75%減)となる可能性があります。

事業再構築補助金 【成長枠】の要件等を解説

上記の通り、事業再構築補助金であれば必要な経費が幅広く対象となるだけでなく、補助金額の大きな成長枠にも申請できるため始めるため、セントラルキッチン事業に適した補助金です。

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セントラルキッチン市場規模

セントラルキッチンの市場規模は、2021年~2027年の間にCAGR13.5%で成長し、2027年には1,185億米ドルに達すると予測されています。セントラルキッチンは、ゴーストキッチンやバーチャルキッチンとも呼ばれ、任意のブランドが所有するデリバリー専用のキッチンや、異なるブランドと共同で作業を行うサードパーティを指します。これらのキッチンは、ダイニンレストランの従来のキッチンと比較して、運営コストが低く抑えられており、ダイニンスペースや不動産に関連するコストを考える必要がありません。

クラウドキッチンの市場規模、2027年に1,185億米ドル到達予測|GIIのプレスリリース

また、セントラルキッチンは、他のダイニンレストランよりも比較的高い利益率を誇ります。駐車場や倉庫、さらには地下室など、どんな場所でも運営できる柔軟性があるため、世界各国でクラウドキッチンの人気が高まっています。不動産コストの上昇やダイニンレストラン間の競争も激しくなっており、起業家やレストラン経営者は、今後数年のうちにセントラルキッチンのコンセプトを採用するようになると考えらえます。

セントラルキッチン市場の成長性

国内のセントラルキッチン市場は、いくつかの要因により持続的な成長を続けています。

  1. 生活スタイルの変化とデリバリー需要の増加:日本では近年、多忙な生活スタイルが普及しており、特に若者や共働き世帯では自宅での食事準備時間が限られています。これに伴い、便利で時短につながる食事のデリバリーサービスの需要が急増しています。セントラルキッチンは、効率的な調理と配送プロセスを提供することで、このようなデリバリー需要に応えることができ、市場の拡大に寄与しています。さらに、新型コロナウイルスの影響で外出自粛が求められる中、オンラインでの食事注文とデリバリーの利用は一層増加しており、セントラルキッチン市場の拡大をさらに加速させています。
  2. 消費者の食の多様化と高品質な食事への要求:日本の消費者は、味覚の多様化とともに高品質な食事を求める傾向が強まっています。セントラルキッチンは、多種多様な食材を効率的に調理し、一貫した品質を保つことが可能であり、これが消費者の要求に応える形となっています。また、セントラルキッチンは食材の品質管理と衛生管理を徹底することで、安心・安全な食事を提供することができ、これが市場拡大の一因となっています。
  3. テクノロジーの進歩とオンライン食品注文の普及:スマートフォンの普及やインターネット技術の進歩により、消費者は簡単かつ迅速にオンラインで食事を注文できるようになっています。飲食店はオンラインフードサービスサイトと提携し、料理のデリバリーによる売上を伸ばしています。セントラルキッチンはこの動きを支え、オンライン注文の効率化と配送のスピードアップを実現しています。これにより、消費者にとっての利便性が向上し、セントラルキッチン市場のさらなる拡大が促されています。

注目のビジネスモデル

日本のセントラルキッチン市場では、さまざまなビジネスモデルや販売形態、サービス事例が注目されています。以下に、いくつかのビジネスモデルや販売形態、サービス事例について詳しく説明します。

サービス事例

    • 成城石井のセントラルキッチン事業:成城石井は、大規模なセントラルキッチンを設けて自家製の惣菜やデザートを製造しています。これにより、成城石井の惣菜・デザートは看板アイテムとなり、多くの顧客に「おいしい」商品を提供しています。2022年夏には、過去のセントラルキッチンの約2倍の規模の新しいセントラルキッチンを稼働しました​1​。同社は、自社製造比率を増加させるために新しいセントラルキッチンを稼働し、自家製商品の製造を拡大しています。新しいセントラルキッチンは、過去のセントラルキッチンの機能を集約し、成城石井全体の売上の約20%を占める自家製商品を製造しています​2​。
    • すかいらーくグループ: コスト削減と指示書の工夫を通じて、セントラルキッチンを効果的に活用しています​3​。
    • セブン&アイグループ: 首都圏での食品戦略を展開し、供給インフラを共有しています​3​。

革新的なビジネスモデル

  1. 10次産業化モデル:
    • 株式会社農はセントラルキッチンを運営し、農産物の生産・加工や食材の輸出を一貫して行っています。このモデルは、6次産業化に地域の活性化を加えた「10次産業化」を実現し、地域の活性化や新しい農業経営モデルの構築を目指しています​3​。
  2. マルチチャネル展開型ビジネスモデル:
    • あるセミナーでは、セントラルキッチンを設立後にマルチチャネル展開を行った事例が紹介されており、このアプローチによってわずか1年で年商2億円を達成したと報告されています。このモデルは、セントラルキッチンの効率的な運営を基盤として、複数の販売チャネルを活用することで、売上の拡大とビジネスの成長を実現しています​4​。

これらのサービス事例と革新的なビジネスモデルは、日本のセントラルキッチン市場における多様なビジネス戦略と成功事例を示しています。それぞれのモデルや事例は、セントラルキッチンの効率的な運営と、食品産業における新しいビジネスチャンスの創出に貢献しています。

シナジーに期待できる業種・業態

セントラルキッチンに参入してシナジー効果を期待できる事業者は以下のような企業や分野です。

  1. 飲食業:セントラルキッチンの導入は、食品の大量調理と効率的な配送を可能にし、新しい店舗展開や既存店舗のコスト削減に貢献します。さらに、品質管理や衛生管理の強化にもつながり、食品安全と顧客満足度の向上を実現できます。
  2. 小売業:スーパーマーケットやコンビニエンスストアは、セントラルキッチンから供給される惣菜や弁当によって、商品ラインナップを豊富にし、顧客の利便性を高めることが可能です。また、自社ブランドの商品開発や新しい販売チャネルの開拓にも繋がります。
  3. フードデリバリーサービス:セントラルキッチンは、オンラインフードデリバリーサービスと連携し、多様な食品選択と迅速な配送を提供することで、デリバリービジネスの拡大と顧客満足度の向上に貢献します。さらに、データ分析を活用することで、顧客の嗜好を把握し、効果的なマーケティング戦略を展開することも可能になります。

セントラルキッチンの採択事例

実際に採択されたセントラルキッチンの事例を見てみましょう。

事業計画の概要
異業種コラボ!空きリソースを相互補完、カフェ&キッチン+塾、いいとこ取りのハイブリット事業 朝から夕方まではリモートワーク向けカフェ&キッチン営業、客足が鈍る夕方からはリモート授業に注力するセントラルキッチンを開設。カフェと塾、双方の売上が落ちる時間を補完し合う異業種コラボ事業。ゴーストキッチンは朝から夜まで営業。
美容院からセントラルキッチンへの業種転換。小中対応DX対応型セントラルキッチン事業 美容院事業依存型のビジネスモデルから脱却し小中高生向けのセントラルキッチンを開始する。既存の空き店舗を改装し、既存ノウハウであるIT化(タブレットやオンライン講義を取り入れる)でコロナ対応型のセントラルキッチンを目指す。
田舎と都会を繋げる事をコンセプトにした新しいスタイルのセントラルキッチン 新しいスタイルのセントラルキッチンとしてオンラインセントラルキッチン及び、自然の中でしか学べないことを学ぶ自然宿泊体験塾を展開する。具体的にはイージードームハウスを天川村に設置し、塾のほか一般客に向けた宿泊施設として提供する事業。
近畿大学通信教育部進級サポート及び関西3大学WEBセントラルキッチン 近畿大学通信教育部の卒業率改善進級サポート、関西圏にて入学志願者が最も多い3大学(近畿大学・関西大学・大阪公立大学)に特化したオンライン形式によるWebセントラルキッチンの開校を新規事業として立ち上げます。

まとめ

本日は、セントラルキッチン事業を開始するにあたって事業再構築補助金がおすすめできる理由やセントラルキッチン市場の成長性、採択事例などを解説しました。セントラルキッチン市場は今後も安定した成長を見込める成長市場であり、事業再構築補助機での採択事例も豊富にあるため、十分採択を見込める事業です。

事業再構築補助金 申請相談窓口

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PROFILE

稲野 健夫(代表取締役)
稲野 健夫(代表取締役)
兵庫県出身、関西学院大学卒。調達件数100社以上、成功確率80%超。
東証プライム上場の事業会社→コンサルファームを経て2023年起業。経営者の新たな挑戦をサポートするため、事業再構築補助金やものづくり補助金、融資等を活用した資金調達支援やインキュベーション事業、イベント事業を提供しています。

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