長男への交代を機に、精密CNC旋盤で半導体装置の部品に進出する

株式会社東陽金属工業所

成果精度の高い加工ができるようになり、半導体製造装置の分野に出る体制が整った。

設備導入に使える公募中の補助金 581件を見る

この事例のポイント

  • 先代は設備の進歩とコロナ禍での変化を受け、早めの承継が必要だと考えた。
  • 取締役として経営に関わっていた長男が39歳で引き継いだ。
  • 半導体製造装置に組み込む真空装置の配管継手部品の受注を見込んだ。
  • 材料の出し入れが自動になり、空いた時間を別の作業に回せるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東陽金属工業所
所在地大阪府
業種金属部品の加工
従業員数17人

事業の経緯

金属部品の加工を手がける会社である。先代は機械設備の大きな進歩や、コロナ禍での社会の変化を感じていた。

早く承継して新しい分野や発想を取り入れる必要があると考え、2021年9月に取締役だった長男が経営を引き継いだ。

承継を機に半導体関連の分野に出ることにし、事業承継・引継ぎ補助金で精密CNC旋盤を入れた。半導体製造装置に組み込む真空装置の配管継手部品をつくれる体制が整った。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 早めの承継先代は、取り巻く環境や機械設備が大きく変わっていると感じていた。コロナ禍での社会の変化も受け、早く承継して新しい分野や発想を取り入れる必要があると考えた。
  • 新しい分野への進出2021年9月に、取締役だった長男が39歳で経営を引き継いだ。承継を機に半導体関連の分野に出て、事業を立て直すことにした。

やったこと

  1. 精密CNC旋盤の導入半導体製造装置に組み込む真空装置の配管継手部品をつくるため、精密CNC旋盤を2022年12月に入れた。量産と高い品質を両立するためである。
  2. 製品をためる装置製品をためておくワークストッカーの導入も決めた。部品不足や物流の混乱でモーターの調達が遅れ、2023年3月に入れる予定である。

補助金を使った経費

事業の効果

  • より精度の高い加工ができるようになり、半導体製造装置の配管継手部品をつくれるようになった。
  • 半導体製造装置の分野に出る体制が整った。
  • 手作業だった材料の出し入れが自動になり、その時間を別の作業に回せるようになり、会社全体の労働生産性も上がった。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.3 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的先代が環境変化とコロナ禍を受けて早めの承継が必要と判断し、取締役の長男が39歳で引き継いだと書かれ、承継の目的と必要性が明確。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    先代が環境変化とコロナ禍を受けて早めの承継が必要と判断し、取締役の長男が39歳で引き継いだと書かれ、承継の目的と必要性が明確。

実現可能性3.0
  • 計画の具体性と体制3

    2021年9月に承継、2022年12月に精密CNC旋盤導入、2023年3月にワークストッカー導入予定と時期が示され、体制も整っている。

収益性3.0
  • 売上・利益の見込み3

    半導体製造装置の配管継手部品の受注を見込み、労働生産性も上がったとあるが、売上や利益の増加額は示されていない。

継続性3.0
  • 事業の継続3

    取締役として関わってきた長男が承継し、半導体分野へ進出する体制が整ったとあり、承継後の事業継続と成長の道筋がある。

事業者の声

事業承継によって、激しく変化する業界・世間の潮流を敏感に捉え、それらの変化に対応できる体制を構築することができました。社長(承継者)と社内の中心的役割を担う従業員の年齢が近くなったことで、より円滑で活発なコミュニケーションをとれるようになりました。

大阪府の金属部品の加工(従業員17名)
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

今後の展望

Y軸付きの旋盤を生かし、これまで旋盤のあとにマシニングセンタで加工していた仕事を旋盤の中で済ませる。段取りの時間を短くし、治具づくりや仕掛品の置き場を減らして、労働生産性を上げていく。

事業承継・M&A補助金とは

直近の15次の採択率は61.3%(応募551件・採択338件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る

審査で評価された点が近い事例

製造業のほかの採択事例

製造業の事例をすべて見る