最中の皮の技術を生かし、洋菓子向けのモナカに乗り出す

株式会社種工匠土田✓ 経産省などの認定・選定

成果手作業と専用焼成機を組み合わせた量産のラインができた。

設備導入に使える公募中の補助金 581件を見る

この事例のポイント

  • 和菓子業界が縮むなか、承継を機に洋菓子の分野へ進んだ。
  • 前社長は60歳を過ぎたころから、経営や営業などの役割を少しずつ息子に移した。
  • 洋菓子のモナカは厚みや色、風味、食感への要求が高く、職人の勘による温度管理では足りなかった。
  • 焼成機のメーカーに協力してもらい、洋菓子向けに作り替えた専用機を入れた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社種工匠土田
所在地石川県
業種最中種(もなかの皮)の製造
従業員数25人

事業の経緯

石川県で最中の皮をつくる会社で、従業員は25名いる。和菓子業界が縮み、コロナ禍の影響も重なるなかで事業を続けてきた。

前社長は高齢になって時代の速さについていくのが難しくなり、若い経営者に代わる時期だと考えた。

2018年ごろから息子の専務に経営や営業、経理などを少しずつ任せ、2023年4月に同じ会社のまま代表権を引き継いだ。補助事業では、最中の皮の技術を生かした洋菓子向けモナカを量産するため、専用の焼成機を入れた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 業界の縮小と代替わり和菓子業界が縮み、コロナ禍の影響も受けていた。前社長は60歳を過ぎた2018年ごろから、息子の専務に経営、営業、経理、取引先や組合との付き合いを任せ始め、2023年4月に代表権を引き継いだ。時代の速さについていくには若い経営者への交代が最適だと判断した。
  • 洋菓子に求められる品質洋菓子向けのモナカは、厚み、色、風味、柔らかい食感の要求が和菓子より高い。通常より厚いため色むらが出やすく、既存の設備や職人の勘による温度管理では品質がばらつき、量産できなかった。

やったこと

  1. 洋菓子向けモナカの共同開発最中の皮の製造技術を生かし、仙台の有名なパティシエと洋菓子のモナカを共同で開発し、洋風の最中の皮を完成させた。
  2. 専用焼成機の導入細かな温度管理ができる焼成機が必要になり、メーカーに協力を頼んで洋菓子向けに作り替えた専用機を入れた。

補助金を使った経費

事業の効果

  • 顧客と共同で開発した商品を量産する体制を整えた。
  • 強みである手作業(生地の餅を伸ばす工程)と、作り替えた専用焼成機を組み合わせたラインができた。
  • 和菓子業界が縮むなかで新しい経営の柱ができ、経営の安定につながる。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.8 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的和菓子業界の縮小と代替わりの必要性を明示し、60歳過ぎからの段階的な役割移譲と2023年の代表権承継という具体的な経緯で目的と必要性が明確。
  • 4
    計画の具体性と体制2018年ごろからの権限移譲、2023年4月の代表権交代、焼成機メーカーとの協力、手作業と専用機を組み合わせた量産ラインと、実施の流れが具体的で実現性が高い。
  • 4
    事業の継続若い専務への経営交代と、有名パティシエとの共同開発による新商品の量産体制づくりにより、和菓子縮小後も成長させる計画が具体的に示されている。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    和菓子業界の縮小と代替わりの必要性を明示し、60歳過ぎからの段階的な役割移譲と2023年の代表権承継という具体的な経緯で目的と必要性が明確。

実現可能性4.0
  • 計画の具体性と体制4

    2018年ごろからの権限移譲、2023年4月の代表権交代、焼成機メーカーとの協力、手作業と専用機を組み合わせた量産ラインと、実施の流れが具体的で実現性が高い。

収益性3.0
  • 売上・利益の見込み3

    洋菓子向けモナカという新たな柱ができ経営の安定につながると述べられている。売上や利益の数字はないが、増加の見込みは読み取れる。

継続性4.0
  • 事業の継続4

    若い専務への経営交代と、有名パティシエとの共同開発による新商品の量産体制づくりにより、和菓子縮小後も成長させる計画が具体的に示されている。

受けた国の認定・補助金

補助金・助成金

  • 中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)厚生労働省・450万円・2023年8月
  • 事業再構築補助金(第4回)中小企業庁・2,148万円
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

今後の展望

手作業が多く人手不足に苦労しているため、人が行う作業をできるだけ機械化・IT化し、従業員の負担を減らして長く働ける職場にする。業界で後継者不足による廃業が進むなか、生産効率を上げ、新しい顧客に安定して届けられる体制を整える。

事業承継・M&A補助金とは

直近の15次の採択率は61.3%(応募551件・採択338件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

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