加点になる認定と税制の台帳
1つの認定を取ると、複数の補助金で加点になり、税金も軽くなることがあります。9の認定・宣言について、どの補助金で加点になるか(各制度の公募要領の早見表から自動で引いています)と、使える税制、申請先、認定までの日数を、所管の公式サイトで確認した値だけでまとめました(確認日 2026年10月16日)。
どの認定が、どの補助金で加点になるか
○の列見出しは補助金、行は認定です。○を押すと、その補助金の加点の早見表の該当の行(期限・出すもの)に飛びます。成長加速化は加点ではなく「審査で評価される取組」です。
| 認定・宣言 | 持続化 | 新事業進出・ものづくり | 省力化 | デジタル化・AI導入 | 成長加速化 | 事業承継・M&A | 使える税制 | 認定までの日数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 経営革新計画 | − | ○ | − | − | − | ○ | − | 都道府県ごとに違う(各都道府県の窓口で確認) |
| 経営力向上計画 | ○ | − | − | − | − | ○ | 中小企業経営強化税制、事業承継にともなう不動産取得税の軽減・準備金の損金算入 | 約30日(複数の省庁にまたがる場合は約45日。経済産業部局だけに電子申請なら休日等を除き約14日) |
| 事業継続力強化計画 | ○ | ○ | ○ | − | △ | ○ | 中小企業防災・減災投資促進税制 | 45日(審査の標準処理期間) |
| パートナーシップ構築宣言 | − | ○ | − | − | △ | − | − | 登録した日の約10日後に公開(修正依頼がない場合。申請が集中する時期はさらに数日) |
| くるみん認定 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | 賃上げ促進税制(中小企業向け) | 公式サイトに記載なし |
| えるぼし認定 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | 賃上げ促進税制(中小企業向け) | 公式サイトに記載なし |
| 健康経営優良法人(中小規模法人部門) | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | − | 申請期間に申請し、翌年3月に発表(2027年版は2026年8月17日〜10月16日17時に受付、2027年3月発表) |
| DX認定 | − | ○ | − | − | − | − | − | 60営業日(標準処理期間) |
| 地域未来牽引企業 | − | − | − | − | △ | ○ | 地域未来投資促進税制 | 公式サイトに記載なし |
○=公募要領に加点項目あり、△=審査で評価される取組。出典:各制度の公募要領(補助金の台帳)と各認定の公式サイト(確認日 2026年10月16日)
認定・宣言ごとの取り方
申請先・日数・費用は、それぞれの公式ページに書いてある値だけを載せています。書いていない項目は「公式サイトに記載なし」です。
経営革新計画承認新商品・新サービスの開発など「新事業活動」で経営を伸ばす3〜5年の計画を、都道府県などが承認する制度
- 根拠
- 中小企業等経営強化法
- 申請先
- 都道府県知事(申請者の構成によっては国の地方機関など)
- 認定までの日数
- 都道府県ごとに違う(各都道府県の窓口で確認)
- 計画・認定の期間
- 事業期間は3年から5年
- 数値目標
- 付加価値額(または一人当たり付加価値額)が年平均3%以上、給与支給総額が年平均1.5%以上の伸び
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で有効な承認であること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時に有効な期間であること
- 使える税制
- この認定を直接の要件にする国の税制は、公式サイトに記載がありません
- 金融支援
- 日本政策金融公庫の特別利率(設備資金・運転資金)
- 信用保証の別枠(通常の付保限度額と同額)
中小企業庁 経営革新計画 ・ 中小企業庁 経営革新計画 進め方ガイドブック(2025年4月改定) ・ 確認日 2026年10月16日
経営力向上計画認定人材育成・設備投資などで生産性を上げる計画を、事業分野を所管する主務大臣が認定する制度。中小企業経営強化税制の入口
- 根拠
- 中小企業等経営強化法
- 申請先
- 事業分野を所管する主務大臣(経営力向上計画申請プラットフォームから電子申請)
- 認定までの日数
- 約30日(複数の省庁にまたがる場合は約45日。経済産業部局だけに電子申請なら休日等を除き約14日)
- 計画・認定の期間
- 計画開始の月から3年・4年・5年のいずれか
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 小規模事業者持続化補助金:各締切回の基準日までに認定(申請中や基準日より後の認定は対象外)
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時に有効な期間であること
- 使える税制
- 中小企業経営強化税制:対象設備の即時償却、または取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超の法人は7%)を選べる
- 事業承継にともなう不動産取得税の軽減・準備金の損金算入:経営力向上計画に基づく事業承継(合併・会社分割・事業譲渡など)で、不動産の権利移転にかかる不動産取得税の軽減と、準備金の積立(損金算入)による法人税の軽減
- 金融支援
- 政策金融機関の融資、民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証などの資金調達の支援
- 法的支援
- 業法上の許認可の承継の特例
- 組合の発起人数に関する特例
- 事業譲渡の際の免責的債務引受に関する特例
中小企業庁 経営力向上計画 策定の手引き(令和7年9月1日版) ・ 中小企業庁 経営力向上計画 認定申請 ・ 確認日 2026年10月16日
事業継続力強化計画認定自然災害や感染症などへの事前対策(防災・減災)の計画を、経済産業大臣が認定する制度。4つの補助金で加点になる
- 根拠
- 中小企業等経営強化法
- 申請先
- 本社所在地の経済産業局(事業継続力強化計画電子申請システムから申請。GビズIDアカウントが必要)
- 認定までの日数
- 45日(審査の標準処理期間)
- 計画・認定の期間
- 計画実施期間の上限は3年
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 小規模事業者持続化補助金:申請受付締切日までに認定(申請中や締切後の認定は対象外)
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で有効な認定であること
- 中小企業省力化投資補助金:申請時に有効な期間の認定を受けていること
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に認定済みであること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時点で認定を受け、有効な期間内であること
- 使える税制
- 中小企業防災・減災投資促進税制:認定された事業継続力強化計画に基づいて取得した対象設備(自家発電設備、浄水装置、揚水ポンプ、排水ポンプ、耐震・制震・免震装置など)の特別償却16%
- 金融支援
- 日本政策金融公庫:設備資金は基準利率から0.9%引下げ、運転資金は0.4%引下げ
- 信用保証協会:普通保険等とは別枠の追加保証・保証枠の拡大
- 注意
- GビズIDアカウントの取得に最低でも2週間程度かかる(手引きの記載)。2回目の申請では直近の計画の実施状況報告が要る
中小企業庁 事業継続力強化計画 策定の手引き(概要、令和8年7月17日版) ・ 中小企業庁 事業継続力強化計画 ・ 確認日 2026年10月16日
パートナーシップ構築宣言宣言(登録・公表)発注者の立場で「サプライチェーン全体の共存共栄」と「振興基準の遵守」を代表者名で宣言し、ポータルサイトに公表する仕組み。審査はなく、登録すれば公表される
- 申請先
- 「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト(宣言文のPDFをアップロードして登録。代表権のある者の役職名で署名)
- 認定までの日数
- 登録した日の約10日後に公開(修正依頼がない場合。申請が集中する時期はさらに数日)
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で公表されていること
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に宣言済みであること
- 使える税制
- この認定を直接の要件にする国の税制は、公式サイトに記載がありません
パートナーシップ構築宣言ポータルサイト 宣言の登録 ・ パートナーシップ構築宣言ポータルサイト 概要 ・ 確認日 2026年10月16日
くるみん認定認定子育てサポート企業として、一般事業主行動計画の目標を達成し基準を満たした企業を厚生労働大臣が認定する制度(トライくるみん・くるみん・プラチナくるみんの3種類)
- 根拠
- 次世代育成支援対策推進法
- 申請先
- 事業所の所在地を管轄する都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)
- 認定までの日数
- 公式サイトに記載なし
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 小規模事業者持続化補助金:申請時に認定済みであること
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で認定されていること
- 中小企業省力化投資補助金:申請時に認定を受けていること
- デジタル化・AI導入補助金:交付申請の時点で認定されていること
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に認定済みであること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時点
- 使える税制
- 賃上げ促進税制(中小企業向け):全雇用者の給与等支給額が前年度比1.5%以上増で15%、2.5%以上増で30%を税額控除。くるみん以上またはえるぼし2段階目以上の認定で税額控除率を5%上乗せ、最大35%。控除上限は法人税額等の20%。控除しきれない額は5年間繰越できる
- そのほか
- 国の公共調達で加点評価される仕組みがある
厚生労働省 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて ・ 確認日 2026年10月16日
えるぼし認定認定女性の活躍推進の取組が優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度(段階別のえるぼしと、プラチナえるぼし)
- 根拠
- 女性活躍推進法
- 申請先
- 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)
- 認定までの日数
- 公式サイトに記載なし
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 小規模事業者持続化補助金:申請時に認定済みであること
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で認定されていること
- 中小企業省力化投資補助金:申請時に認定を受けていること
- デジタル化・AI導入補助金:交付申請の時点で認定されていること
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に認定済みであること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時点
- 使える税制
- 賃上げ促進税制(中小企業向け):全雇用者の給与等支給額が前年度比1.5%以上増で15%、2.5%以上増で30%を税額控除。くるみん以上またはえるぼし2段階目以上の認定で税額控除率を5%上乗せ、最大35%。控除上限は法人税額等の20%。控除しきれない額は5年間繰越できる
- 金融支援
- 日本政策金融公庫「働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)」を通常より低い金利で利用できる
- そのほか
- 国の公共調達で加点評価される仕組みがある
厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定) ・ 確認日 2026年10月16日
健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定従業員の健康管理を経営的に実践している法人を認定する制度。年度ごとに申請し、認定も年度ごと(例:健康経営優良法人2027)
- 申請先
- 健康経営優良法人認定事務局(日本経済新聞社)。申請の前に、加入している保険者(協会けんぽ・健康保険組合など)の「健康宣言事業」への参加が必要
- 認定までの日数
- 申請期間に申請し、翌年3月に発表(2027年版は2026年8月17日〜10月16日17時に受付、2027年3月発表)
- 計画・認定の期間
- 年度ごとの認定
- 費用
- 申請料 15,000円(税込16,500円)/件
- 加点になる補助金
- 小規模事業者持続化補助金:申請時に認定済みであること
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で認定されていること
- 中小企業省力化投資補助金:申請時に認定されていること
- デジタル化・AI導入補助金:申請時に認定されていること
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に選定・認定済みであること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時点で認定されていること
- 使える税制
- この認定を直接の要件にする国の税制は、公式サイトに記載がありません
ACTION!健康経営 中小規模法人部門の申請について ・ 確認日 2026年10月16日
DX認定認定「デジタルガバナンス・コード」に対応し、DX推進の準備が整っていると認められた企業を国が認定する制度(IPAが審査)
- 根拠
- 情報処理の促進に関する法律 第28条
- 申請先
- DX推進ポータル(IPA)からウェブフォームで申請
- 認定までの日数
- 60営業日(標準処理期間)
- 計画・認定の期間
- 認定の有効期間は2年(2年ごとの更新が必要)
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 新事業進出・ものづくり補助金:申請締切日の時点で有効な認定であること
- 使える税制
- この認定を直接の要件にする国の税制は、公式サイトに記載がありません
- 金融支援
- 日本政策金融公庫の特別利率②(基準利率より低い利率)
- 信用保証協会:普通保険等とは別枠の追加保証・保証枠の拡大
- 人材開発支援助成金(人への投資促進コース)の対象
IPA DX認定制度 概要 ・ 経済産業省 DX認定制度(メリット) ・ 確認日 2026年10月16日
地域未来牽引企業選定地域経済への影響力が大きく成長性が見込まれる企業を経済産業省が選定する制度。申請して取る認定ではなく、選定された企業に支援策がある
- 申請先
- 経済産業省が選定(選定実施要領による)
- 認定までの日数
- 公式サイトに記載なし
- 費用
- 公式サイトに記載なし
- 加点になる補助金
- 中小企業成長加速化補助金(審査で評価される取組):申請時に選定・認定済みであること
- 事業承継・M&A補助金:公募申請時点で選定済みであること
- 使える税制
- 地域未来投資促進税制:地域経済牽引事業計画に従った設備投資について、法人税等の特別償却(最大50%)または税額控除(最大6%)
- 金融支援
- 日本政策金融公庫:地域経済牽引事業計画の承認事業者の設備投資に融資
- そのほか
- 新事業進出・ものづくり・省力化(一般型)・Go-Tech事業では「審査上の配慮」(公式サイトの表現)
経済産業省 地域未来牽引企業 ・ 経済産業省 地域未来牽引企業が利用できる支援策 ・ 確認日 2026年10月16日
認定とつながる税制
率や期限は、公式サイトまたは公式のパンフレットに書いてある値です。適用できるかどうかは決算期や設備の内容で変わるので、申告の前に顧問税理士に確認してください。
中小企業経営強化税制税制対象設備の即時償却、または取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超の法人は7%)を選べる
- 必要な認定
- 経営力向上計画
- 要件
- 認定を受けた経営力向上計画に基づいて設備を取得する。A類型は工業会等の証明書、B・D・E類型は税理士・公認会計士の事前確認と経済産業局の確認書を、計画の申請前に取る
- 対象の類型
- A類型(生産性向上設備)・B類型(収益力強化設備)・D類型(経営資源集約化設備)・E類型(経営規模拡大設備)。C類型(デジタル化設備)は2025年4月1日に廃止
- 期限
- 2027年3月31日まで(2026年度末)
中小企業庁 中小企業経営強化税制 ・ 確認日 2026年10月16日
賃上げ促進税制(中小企業向け)税制全雇用者の給与等支給額が前年度比1.5%以上増で15%、2.5%以上増で30%を税額控除。くるみん以上またはえるぼし2段階目以上の認定で税額控除率を5%上乗せ、最大35%。控除上限は法人税額等の20%。控除しきれない額は5年間繰越できる
- 必要な認定
- くるみん認定、えるぼし認定
- 要件
- 青色申告をしている中小企業者等が、前年度より給与等支給額を増やす。認定は上乗せの要件(基本の控除に認定は不要)
- 期限
- 2026年4月1日から2027年3月31日までの間に開始する事業年度(令和8年度改正後)
中小企業庁 賃上げ促進税制 パンフレット(令和8年度改正後) ・ 中小企業庁 中小企業向け賃上げ促進税制 ・ 確認日 2026年10月16日
中小企業防災・減災投資促進税制税制認定された事業継続力強化計画に基づいて取得した対象設備(自家発電設備、浄水装置、揚水ポンプ、排水ポンプ、耐震・制震・免震装置など)の特別償却16%
- 必要な認定
- 事業継続力強化計画
- 要件
- 事業継続力強化計画の認定を受け、計画に記載した設備を取得する
- 期限
- 2027年3月31日までに認定を受ける(認定対象期間)
中小企業庁 事業継続力強化計画 策定の手引き(概要、令和8年7月17日版) ・ 確認日 2026年10月16日
事業承継にともなう不動産取得税の軽減・準備金の損金算入税制経営力向上計画に基づく事業承継(合併・会社分割・事業譲渡など)で、不動産の権利移転にかかる不動産取得税の軽減と、準備金の積立(損金算入)による法人税の軽減
- 必要な認定
- 経営力向上計画
- 要件
- 事業承継等を含む経営力向上計画の認定を受ける
- 期限
- 公式サイトに記載なし
中小企業庁 経営力向上計画 策定の手引き(令和7年9月1日版) ・ 確認日 2026年10月16日
地域未来投資促進税制税制地域経済牽引事業計画に従った設備投資について、法人税等の特別償却(最大50%)または税額控除(最大6%)
- 必要な認定
- 地域未来牽引企業
- 要件
- 地域経済牽引事業計画の承認(地域未来牽引企業の「選定」とは別の手続き)
- 期限
- 公式サイトに記載なし
経済産業省 地域未来牽引企業が利用できる支援策 ・ 確認日 2026年10月16日
締切から逆算する
加点に使えるのは、原則として補助金の締切(または事務局が定める基準日)までに認定が出ているものです。認定までの日数が公式に示されている認定は上の表の日数、都道府県ごとに違うものは先に窓口へ確認し、GビズIDの取得(最低でも2週間程度)も見込んで、締切の1〜2か月前から動くのが目安です。どの認定なら御社の締切に間に合うか、取った認定を計画書のどこに書くかは、専門家に相談できます。
この台帳は補助金の台帳の一部です。加点の条件そのものは各制度の公募要領の早見表(持続化・新事業進出・ものづくり・省力化・デジタル化・AI導入・成長加速化・事業承継・M&A)、取るまでの流れは補助金の加点一覧の解説記事に書いています。