展示会に出展したいけど、費用がネック…そんな中小企業・個人事業主の方へ。
この記事では、2025年度(令和7年度)に使える「展示会出展向け補助金」10選を厳選紹介。補助上限額・対象経費・申請スケジュールなど、活用ポイントをわかりやすくまとめました。出展費用を抑えつつ販路拡大につなげたい方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
展示会出展に必要な費用とは?
展示会に出展するには、思った以上に多くの費用がかかります。
出展料に加えて、ブースの施工・装飾・集客・販促まで、トータルで200〜300万円前後かかるのが一般的です。以下では、主な費用項目とその相場を分かりやすく解説します。
① 出展料金(1小間あたり30万〜50万円)
展示会で最初に発生するのが「出展料」です。
通常、出展スペースは「小間(こま)」単位で販売され、1小間は約3m×3mが標準サイズです。
料金は規模や会場によって異なりますが、1小間あたり30〜50万円程度が相場です。
② ブースの施工・設備費用(10万〜50万円)
出展スペースが決まったら、壁面や床面の設営、電源・照明などの施工費用が必要です。
主催者がセットで提供するパッケージプランもありますが、希望に応じてカスタマイズすれば追加費用が発生します。
③ ブースのデザイン・装飾費用(20万〜100万円)
ブースの見た目は、展示会での集客に直結します。
パネルやバナー、什器(じゅうき)類、デジタルサイネージなど、装飾のクオリティ次第で予算は大きく変動します。
1小間あたりの相場は20万〜100万円程度です。
④ 集客・事前告知のための広報費(数万円〜)
展示会当日の来場を促すためには、事前の集客活動も重要です。
自社ホームページへの特設ページ設置、ハウスリストへのメール配信、SNS広告など、販促チャネルに応じて費用がかかります。
⑤ その他費用(人件費・ノベルティ・印刷物など)
- チラシやカタログ制作費:3万〜15万円
- 招待状の印刷・郵送費:1万〜5万円
- ノベルティ制作費:単価300〜500円×配布数
- 当日スタッフの人件費(アルバイトなど)
このように、展示会出展は思った以上にコストがかかりますが、補助金を活用することで費用の2/3〜4/5が支援対象になるケースもあります。
次章では、2025年度に使える最新の「展示会出展向け補助金10選」をわかりやすく解説していきます
2025年 展示会出展に使える補助金10選
今年、展示会出展に使える主な補助金は以下の通りです。それぞれ解説します。
- 小規模事業者持続化補助金
- 展示会出展助成プラス(東京都)
- 市場開拓助成事業(東京都)
- 中小企業展示商談会出展支援事業(大阪府)
- 創業助成事業(東京都)
- ものづくり補助金
- 中小企業新事業進出補助金
- 品川区展示会出展支援事業
- 中央区展示会出展支援事業
- 千代田区・八王子市など自治体の展示会関連助成制度

①小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、事業者の集客や業務効率化等のいわゆる「販路開拓」を支援する補助金です。複数の申請類型(枠)に分かれており補助上限は最大250万円、補助率は最大3/4で補助を受けられます。
制度の概要
小規模事業者持続化補助金に申請するには、以下の要件を満たす必要があります。
①小規模事業者要件
- 商業・サービス業:従業員数5人以下
- 宿泊業・娯楽業:従業員数20人以下
- 製造業その他:従業員数20人以下
※従業員には、会社役員や個人事業主本人、業務委託、パートタイム労働者は含みません
②補助対象要件を満たすか
小規模事業者持続化補助金の補助対象となりうるのは、以下に該当する小規模事業者です。
- 営利法人(株式会社や合同会社等)と個人事業主、一定の要件を満たした特定非営利活動法人である
- 資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接的に100%の株式を保有されていない
- 直近過去3年の課税所得の年平均額が 15億円を超えていない
- 申請時点ですでに創業している
基本的に上記の要件を満たせば、小規模事業者持続化補助金に申請できると考えて良いでしょう。
補助率・補助上限
補助率は対象経費の2/3又は3/4で、補助上限額は250万円です。
補助事業実施期間
交付決定日からおよそ6か月以内です。この期間内に、計画された補助事業を完了させる必要があります。
申請できる類型
2025年度の持続化補助金の申請枠は以下の通りです。※クリックで解説記事へ
この補助金は小規模事業者の販路開拓や業務効率化の取組みに必要な経費の一部を補助します。もちろん、展示会の出展費用も補助対象です。具体的には、出展小間料、装飾費、配布物の制作、交通宿泊費、人件費などあらゆる経費が補助対象となりえます。
【2025年・令和7年度】小規模事業者持続化補助金の最新情報を解説!
②展示会出展助成プラス(東京都)
■ 制度の概要
「展示会出展助成プラス」は、東京都が実施する中小企業向けの展示会出展支援制度です。
感染症の影響を受けた中小企業の販路拡大や受注獲得を後押しすることを目的に、展示会への出展にかかる経費の一部を補助してくれます。
助成対象には、国内外の展示会・オンライン展示会・ECモールの初期出店費用なども含まれており、
従来より幅広い活用が可能な制度となっています。
■ 補助対象となる企業(主な要件)
以下のすべての条件を満たす中小企業が対象となります。
- 東京都内に本店または支店があり、実質的な事業活動を行っていること
- 都税などの滞納がないこと
- 「中小企業活力向上プロジェクト アドバンス」または「アドバンスプラス」にて経営分析を受け、助成の有効性が認められていること
- 直近決算で売上減少および損失計上の事実があること
※事前にプロジェクトを通じた認定を受けている必要があるため、他の補助金と比べてやや準備が必要です。
■ 募集スケジュール(2025年度)
- 募集開始:令和7年(2025年)4月1日(月)
- 第1回締切:令和7年(2025年)4月21日(月)12:00
※以降毎月1回・全10回(令和8年1月まで)予定
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/r7tenjikai.html

③市場開拓助成事業(東京都)
制度概要
東京都中小企業振興公社が実施する「市場開拓助成事業」は、都内中小企業が自社で開発した製品やサービスの販路開拓を支援するため、展示会出展などに要する経費の一部を助成する制度です。
対象企業
- 東京都内に本店または支店を有し、実質的に事業を行っていること。
- 都税等の滞納がないこと。
- 自社で開発した製品やサービスを有し、その販路開拓を目的としていること。
- 公社の評価または支援を受けた製品・サービスであること。
募集期間
本助成事業の申請受付は、令和7年4月1日(月)から令和8年1月まで、毎月募集が行われる予定です。詳細な日程は、東京都中小企業振興公社の公式ウェブサイトでご確認ください。
対象経費
- 展示会等参加費
(国内外の展示会、オンライン展示会を含む) - 出展小間料
- 資材費
- 輸送費
- 販売促進費
- 印刷物制作費
- 広告掲載費
- サイト制作・改修費
- 動画制作費
④中小企業展示商談会出展支援事業(大阪府)
■ 制度概要
「中小企業展示商談会出展支援事業」は、大阪府が実施する中小企業向け補助金制度です。
2025年(令和7年)の大阪・関西万博開催に伴う来阪者の増加とビジネスチャンスの拡大を見据え、
京阪神エリアで開催される展示会・商談会への出展にかかる経費の一部を補助することで、府内企業の販路開拓を支援します。
■ 補助対象となる企業(要件)
- 大阪府内に主たる事務所または事業所を有していること
- 中小企業基本法第2条に該当し、かつ「みなし大企業」に該当しないこと
- 製造業、情報通信業、建設業、卸売業など、幅広い業種が対象
■ 募集スケジュール
- 申請受付開始:令和7年(2025年)6月中旬頃(予定)
- 募集要項は下記の大阪府公式サイトにて公開予定:大阪府 公式ページ
※最新情報の公開をお待ちください。
■ 対象となる取り組み・経費
- 展示会・商談会の出展料(小間料)
- ブース施工費・装飾費・資材費
- 配布用印刷物の制作費(パンフレット・チラシ等)
- 会場への輸送費・人件費 など
■ こんな方におすすめ
- 関西圏での展示会出展を検討している中小企業様
- 万博を契機に海外・県外からの集客を狙いたい企業
- 今後、府内外への販路拡大や認知向上を目指している方
④東京都創業助成事業
制度概要
東京都では、創業初期の中小企業者等が販路開拓や事業拡大を図るために展示会等へ出展する際の経費の一部を補助する「創業活性化支援事業」を実施しています。
https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/
対象企業
以下の要件をすべて満たす中小企業者等が対象です:
- 東京都内に主たる事業所を有すること
- 創業から一定期間内であること(詳細な期間は公募要領で確認が必要)
- 都税の滞納がないこと
募集期間
公募期間や申請受付の詳細については、東京都の公式ウェブサイトや関連機関の発表をご確認ください。
対象経費
展示会出展にかかる以下のような経費が補助対象となります:
- 出展小間料
- ブース装飾費
- 販促物制作費(チラシ、パンフレット等)
- 広告宣伝費
- 輸送費
- その他、展示会出展に必要と認められる経費
⑤ものづくり補助金
■ 制度概要
「ものづくり補助金」は、中小企業・小規模事業者が新製品・サービスの開発や業務プロセスの革新を行う際に、その設備導入費や外注費などを補助する国の支援制度です。実はこの補助金、展示会への出展や販路開拓にも活用可能で、製品をPRするための販促ツール作成や会場装飾費も、一定条件下で対象になります。
【最新】ものづくり補助金とは?補助額や申請要件、採択傾向を解説!
■ 対象企業
以下の要件を満たす中小企業や小規模事業者が対象となります:
- 中小企業基本法に基づく中小企業および小規模事業者
- 自社で製品開発・技術革新に取り組む意思と具体的な計画を有していること
- 該当する業種(製造業、情報通信、建設、卸売業など)が対象となります
■ 募集期間
-
公募は年に数回実施され、最新の募集期間や締切日などは、公式ウェブサイトで随時発表されます。
※最新情報は「ものづくり補助金」公式サイトまたは関連ポータルでご確認ください。
■ 対象経費
- 新規設備導入費(機械、装置等)
- 生産ラインの自動化や効率化にかかる工事費
- 新製品開発・改良に必要な試作費用
- ITシステム・ソフトウェア導入に伴う費用
- 技術導入・研究開発に関する委託費
- 労働環境改善や安全対策にかかる費用など
■ 補助上限額と助成率
- 補助上限額は、事業規模や事業内容により異なります。
- 一般的には、数百万円から数千万円規模となり、助成率は2/3〜3/4程度の場合が多いです。
※具体的な数値は、各公募回の要領をご確認ください。
⑥中小企業新事業進出補助金
■ 制度概要
2025年度に新設された「中小企業新事業進出補助金」は、既存事業とは異なる分野にチャレンジする中小企業を対象に、展示会出展や設備投資などの初期費用を幅広く支援する補助金制度です。
展示会は新市場への足がかりとして非常に重要な手段であるため、新製品のPRや販路開拓のための出展費用も補助対象となります。
■ 対象企業(要件)
- 日本国内で事業を営んでいる中小企業者
- 新たな製品・サービスを新しい顧客層(市場)に提供する計画であること
- 事業計画において、付加価値額の年平均成長率が4%以上見込まれていること
- 賃上げ計画および最低賃金の引上げ(+30円以上)を実施すること
- 「一般事業主行動計画(次世代育成支援対策推進法)」を策定・公表していること
■ 募集期間(第1回公募)
- 公募開始:2025年4月22日(火)
- 申請締切:2025年7月10日(木)18:00まで
- 採択発表:2025年8月予定
- 補助事業実施期間:交付決定日から14か月以内(最長で16か月)
■ 補助対象経費(例)
- 機械装置・システム構築費
- 建物費(内装・設備等)
- 技術導入費・外注費・専門家経費
- 知的財産権取得費・クラウドサービス利用料
- 広告宣伝費・販売促進費(最大500万円/他の経費と併用が必要)
■ こんな方におすすめ
- 新規事業の立ち上げを計画しているが、初期投資の負担が大きい
- 既存事業とは異なる市場・業種への展開を本気で進めたい
- GX・DXなど、社会変化を見据えた新分野に参入したい
⑦品川区展示会出展支援
- 助成限度額:国内展示会 30万円、海外展示会 60万円
- 助成率:2/3
- 申請期間:2025年4月以降に募集開始予定
- 対象経費例:出展料、資材費、輸送費 等
- 詳細ページ:品川区公式サイト
⑧中央区展示会出展支援
- 助成限度額:30万円
- 助成率:2/3
- 申請期間:随時(詳細は区に確認)
- 対象経費例:展示会出展に関する経費全般
- 詳細ページ:中央区公式サイト
⑨千代田区中小企業販路拡大事業支援補助
- 助成限度額:10万円
- 助成率:2/3
- 申請期間:2024年4月1日(月)〜2025年3月31日(月)
※予算上限に達し次第終了 - 対象経費例:展示会出展にかかる費用、販促ツール等
⑩八王子市MICE開催助成金
- 助成限度額:500万円
- 助成率:1/2
- 申請期間:2024年4月1日(月)〜2025年3月31日(月)
※予算上限に達し次第終了 - 対象事業:MICE(展示会・商談会・セミナー等)の開催費用に対して
- 詳細ページ:八王子市産業振興課(※要確認)
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PROFILE
- 私は補助金ライターとして活動しております。複数の分野にわたる補助金の申請サポート経験を持ち、クライアントの資金調達の目標を達成するために尽力しています。具体的には、文書作成、申請戦略の立案、必要なドキュメントの整理など、補助金申請に必要なあらゆる手続きをサポートしています。政府機関や民間団体からの補助金に精通しており、最新の補助金情報を常に追いかけ、最適な提案をご提供できるよう心がけております。
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