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小規模事業者持続化補助金とは?
持続化補助金は、ものづくり補助金・新事業進出補助金・デジタル化・AI導入補助金と並び、通年で公募が行われている補助金です。年3〜4回の公募サイクルで実施されており、申請のチャンスが複数あります。
補助上限額は最大250万円(インボイス・賃上げ等の特例要件を満たした場合)、補助率は2/3〜最大3/4。小規模事業者にとって、自己負担を抑えて新しい挑戦ができる大きなチャンスです。令和8年度の予算規模は総額3,400億円にも上り、毎年約3万件以上の応募があります。
詳しくはこちら:【2026年】小規模事業者持続化補助金の最新情報を解説!
学習塾・教育業の採択事例にみる傾向
学習塾・教育業6件を取組内容で分類すると、内訳は次のとおりです。
| 取組カテゴリー | 件数 |
|---|---|
| ホームページ制作・改修 | 3 |
| チラシ・パンフ・DM | 2 |
| 新商品・新メニュー開発 | 1 |
| 合計 | 6 |
ここに学習塾・教育業ならではの特徴が出ています。ホームページやチラシなどの広報が中心ですが、その背景にあるのは少子化のなかでの生徒募集という共通課題です。
教育業は数が多く、保護者は複数の塾やスクールを比較します。採択事例を見ると、「初級者専門」「外国人向け」「独自メソッド」のように他校と明確に差別化できる強みを打ち出し、それをホームページやチラシで伝えて生徒を集める取組が中心になっています。また、知育玩具の開発のように、教育のノウハウを新しい商品・事業に展開する取組も見られます。
つまり学習塾・教育業で持続化補助金を活かすなら、**「他校にない自校の強みは何か、それをどう伝えて生徒・受講者を集めるか」**を具体的に描くことが出発点になります。
注目の採択事例3選
まず、取組の中身がイメージしやすい3件を、公開情報をもとに紹介します。
「初級者専門」の特化で生徒数を5倍に|株式会社Passion(ホームページ制作)
取組内容:初級者専門の地域密着型マンツーマン英会話スクールとして、開校1年目に合わせたリーフレット作成、ホームページの立ち上げ、看板の制作・設置を行った。
成果:リーフレット・店頭看板・ホームページでスクールのコンセプトを効果的にPRでき、生徒数が約5倍、レッスン数も約7倍に伸びた。その後、2店舗目の教室開校にもつながった。
事業者の声:事業採択によって創業期の円滑なスタートアップが図れ、その後の法人客開拓やオリジナルカリキュラムの開発など、戦略的な事業展開につなげることができた。
(出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビ)
「外国人向け和食教室」で世界に発信し売上を伸ばす|わしょクック株式会社(ホームページ制作)
取組内容:料理教室の動画掲載や予約システム構築などホームページを改良し、ソーシャルメディアや海外各国の観光ガイドへの広告掲載を行った。
成果:サービスの見える化と「コト消費」ニーズへの対応で口コミやSNS拡散を促進。複数のメディアの取材・放映で認知度と信頼度が向上し、売上高は前年比387%に拡大、認定講師46名との提携にも至った。
事業者の声:積極的な広報により、中核事業である「外国人向け和食料理教室」の磐石な地盤をつくることができた。今後はフランチャイズ展開や、市場規模の大きい海外市場への参入で事業規模の拡大を図りたい。
(出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビ)
環境改善と通年チラシで継続率を高める|有限会社ディップル(チラシ・パンフ)
取組内容:近隣学習塾との差別化と授業中の集中力向上のため、固定式のパーテーションを導入。あわせて個別指導塾を地域に広く周知するため、通年用チラシを作成・配布した。
成果:パーテーション設置で生徒・講師・事務の動線が整い、授業に集中できる環境ができた。その結果、内申アップにも反映され、中学3年生から新高校1年生への継続が66%増加。チラシ作成の過程で職員全体の参画意識も高まった。
事業者の声:時間と予算の余裕のない個人塾にとって貴重な機会だった。パーテーション設置で生徒・講師が集中して勉強できるようになり、通年用チラシ作成の過程で指導方針や塾の目指す姿を講師全体で共有できた。
(出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビ)
取組カテゴリー別のポイント
3件のように、学習塾・教育業の取組はカテゴリーごとに勘どころが異なります。
ホームページは、指導方針やコース、雰囲気を伝えて問い合わせ・体験申込につなげる取組が中心です。ここで注意したいのは、ウェブサイト関連費には上限がある点です。補助金交付申請額の4分の1、最大50万円までで、しかもこの費目だけでは申請できません。サイトや予約システム中心の計画でも、広報費など他の経費と組み合わせて設計します。
チラシ・フリーペーパーは、商圏内の保護者・受講者への告知に効果を発揮します。誰に・いつ・どう届けて入会につなげるかまで描けている計画が評価されます。
新メニュー・教材開発は、教育のノウハウを新しい商品や事業に展開する取組です。教材や知育玩具の開発・製造に踏み込む場合は製造業の採択事例、専門サービスの見せ方は専門・技術サービス業の事例もあわせて参考になります。
学習塾・教育業が採択されるための申請のポイント
事例から見えてくる、この業種特有の落とし穴と対策を整理します。
「他校との差別化」を具体的に示す。 教育業は競争が激しいため、「丁寧な指導」では弱くなります。専門特化・独自メソッド・対象の絞り込みなど、自校ならではの強みを打ち出します。
生徒募集の導線を数字で描く。 チラシやWebなら、配布・公開から問い合わせ、体験、入会への流れを、見込み件数や転換率で裏づけます。
継続率・口コミも効果として語る。 教育業は継続と紹介が収益の柱です。継続率の向上や口コミによる新規獲得も効果として示すと説得力が増します。
ウェブ費の上限を前提に経費を組む。 ウェブサイト関連費は交付申請額の4分の1・最大50万円までで、単独申請もできません。広報費や機械装置費と組み合わせて全体を設計します。
持続化補助金の直近採択率
正直に申し上げると、直近の持続化補助金の難易度は上がっており、採択結果は非常に厳しいものとなっております。
たとえば第16回締切分の結果は、7371件の申請のうち2741件、採択率は37.2%でした。これは前回(第15回)の採択率41.8%を下回り、過去最低となる事業者にとって非常に厳しい結果となりました。
ただし上の数字が示すとおり、公募回によって40%を切ることもあれば50%を超えることもあります。最終的に明暗を分けているのは事業計画書の完成度です。
記事:【令和8年度】補助金採択率が急減!原因と成功の秘訣を解説
学習塾・教育業の採択事例6選(全一覧)
公開されている学習塾・教育業の採択事例を一覧にまとめました。自社の取組に近いものを探す際の参考にしてください。
| 企業名 | 取組カテゴリー | 取組概要 |
|---|---|---|
| 株式会社Passion | ホームページ制作・改修 | 初級者専門の地域密着型マンツーマン英会話スクール |
| みおんリトルスクール | 新商品・新メニュー開発 | 独自メソッドによる塾運営で経営革新を承認 |
| わしょクック株式会社 | ホームページ制作・改修 | 「外国人向けの和食料理教室」で日本文化を伝え、全世界へ発信!! |
| 有限会社ディップル | チラシ・パンフ・DM | 自らの可能性を発見する場所個別指導学習塾「 DIPL 」(Discovery P… |
| K.D.S | ホームページ制作・改修 | これまでにない手法の広告実施で成約増に成功 |
| ライフスタイルコンディショニングジム アレンジ | チラシ・パンフ・DM | 中古物件リノベーション!理学療法士と連携したアスリート養成事業 |
(出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビをもとにレオン・ストラテジーが分類・作成)
上の一覧は、各事例の取組概要のみを掲載しています。それぞれの事業者がどんな課題からどう計画を組み立て、どの取組で採択に至ったのか、そして自社の場合に何をどう使えるのかといった具体的な活用方針は、個別の面談でお話ししています。 「自分の塾だとどの事例が近いか分からない」「生徒募集の広報や教材開発が対象になるか知りたい」という段階でも構いません。240社以上の支援実績をもとに、自社に合った進め方を一緒に整理します。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
学習塾でも持続化補助金は使えますか?
使えます。学習塾・教育業などのサービス業は常時使用する従業員が5名以下であれば小規模事業者に該当します。個人経営の塾も対象です。
個人経営の塾や教室でも申請できますか?
申請できます。法人・個人事業主のどちらでも対象です。従業員数の要件を満たせば、一人で営む教室も申請できます。
補助金額の上限と補助率はどのくらいですか?
一般型・通常枠の場合、補助上限は50万円、補助率は3分の2が基本です。賃上げなどの特例や創業型では上限が異なります。公募回によって条件が変わるため、申請前に最新の公募要領で確認してください。
生徒募集のチラシやフリーペーパー掲載に使えますか?
広報費として対象です。指導内容やコースの宣伝を含むことが条件で、単なる名称の告知だけのものは対象になりにくいです。
ホームページや予約システムの制作に使えますか?
ウェブサイト関連費として対象です。ただし上限は交付申請額の4分の1・最大50万円で、この費目単独での申請はできません。広報費など他の経費と組み合わせる必要があります。
新しい講座やコースの立ち上げに使えますか?
新サービスの開発・告知として対象になり得ます。新しい生徒層の獲得につながる計画であることがポイントです。
教室の改装や備品の購入に使えますか?
新しい生徒層の獲得や学習環境の改善が集客につながる場合は対象になり得ます。一方で、老朽化の修繕や原状回復だけの工事は対象外です。
商工会議所・商工会の会員でないと申請できませんか?
会員でなくても申請できます。 ただし申請には商工会議所または商工会が発行する事業支援計画書(様式4)が必須です。発行には日数がかかるため、締切から逆算して早めに相談してください。
補助金はいつ受け取れますか?
後払い(精算払い)です。 採択後すぐに入金されるわけではなく、交付決定を受けてから補助事業を実施し、実績報告を提出して金額が確定した後に振り込まれます。先に自己資金で支払う必要がある点に注意してください。
関連する業種の採択事例
自社の業態に近い業種の事例もあわせてご覧ください。
- 製造業の持続化補助金|採択事例113選
- 卸売・小売業の持続化補助金|採択事例72選
- 飲食店・宿泊業の持続化補助金|採択事例53選
- 建設業の持続化補助金|採択事例20選
- 美容室・サロンの持続化補助金|採択事例20選
- 専門・技術サービス業の持続化補助金|採択事例14選
- 自動車整備業の持続化補助金|採択事例13選
- 情報通信業(IT)の持続化補助金|採択事例6選
- 農業・林業の持続化補助金|採択事例4選
- 運輸業の持続化補助金|採択事例4選
- 整骨院・福祉業の持続化補助金|採択事例3選
- 漁業の持続化補助金|採択事例2選
- 不動産業の持続化補助金|活用事例
学習塾・教育業の持続化補助金について、自校の強みをどう打ち出して生徒募集につなげるか、どの経費区分で組むべきか迷う場合は、計画段階からの伴走支援をご利用ください。240社以上の支援実績をもとに、採択される事業計画づくりをお手伝いします。
出典・参考資料
- 小規模事業者持続化補助金<一般型>補助金事務局(商工会議所地区)
- 小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁)
- 補助金公募情報一覧(中小企業庁)
※本記事は上記公式資料をもとに作成しています。制度内容は変更される場合があります。申請の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
免責事項・ご注意
- 本記事について
本記事は、中小企業庁・補助金事務局が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。 - 制度変更について
本補助金は公募回(現在:第19回)ごとに要件・補助率・スケジュール・申請枠が変更される場合があります。また申請窓口は商工会地区と商工会議所地区で異なります(事業支援計画書(様式4)の発行先が異なるため、事前に自社の管轄を必ずご確認ください)。 - 申請の際は必ずご確認ください
商工会議所地区 補助金事務局サイトに掲載の最新公募要領
管轄の商工会または商工会議所への事前相談(様式4の発行受付締切に注意)
認定支援機関または中小企業診断士等の専門家への相談 - 損害免責
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PROFILE

- 中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。


