ものづくり補助金平成24年度宮城県

飲料水メーカー向け「後付け可能かつ低コスト」なホットメルト検査装置の試作開発

東杜シーテック株式会社

この事例のポイント

  • ホットメルトの接着不良が多発しているという課題があった。
  • 可視カメラと熱画像センサーを使ったホットメルト接着検査装置のシステム開発と製品プロトタイプシステムの開発に取り組んだ。
  • 可視カメラと熱画像センサーを組み合わせ、ホットメルトの塗布面積と塗布位置を検査できる装置の試作開発に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名東杜シーテック株式会社
所在地宮城県 仙台市
業種情報通信業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数79人
資本金2,100万円
設立2002年

事業の背景

当社は車載組込、半導体製造装置のシステム開発、画像処理技術を使ったソフトウエア開発を行っている。東北大学大学院情報科学研究科青木研究室から技術提供を受けた画像処理技術をベースに応用システム開発を進めてきた。現在市場に出ているホットメルト接着検査装置は熱画像センサーを使用したものである。国内飲料水メーカー約80社が市場となりうると見込んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能ホットメルトの接着不良が多発しているという課題があった。
  • 品質・精度以前に一度ホットメルト検査システムの開発に取り組んだが、目指す完成度に至らなかった。
  • 新製品・新技術低コストかつ高精度なホットメルト検査装置を開発する必要があった。
  • 新製品・新技術システムのテスト運用およびフィードバックが遅れ、製品プロトタイプシステムの開発に必要なデータが十分に得られなかった。

やったこと

可視カメラと熱画像センサーを使ったホットメルト接着検査装置のシステム開発と製品プロトタイプシステムの開発に取り組んだ。低解像度熱画像センサーに対応するキャプチャソフトウエア、環境温度に影響されにくい塗布有無検査アルゴリズム、可視カメラと熱画像センサーの同期撮影ソフトウエアを開発した。熱画像センサーと可視カメラの取り付け治具および同期撮影用の電子回路を検討し、カメラユニットを作成した。単眼カメラによる検査面の3次元位置・姿勢推定と熱画像マッピング技術を用いて、熱画像センサー2台と可視カメラ2台によるホットメルトの塗布面積と塗布位置の検査を実現した。協力工場でシステムのテスト運用およびフィードバックを実施した。

検査測定熱画像センサー
検査測定可視カメラ
その他カメラユニット取り付け治具

新しい製品・サービス:可視カメラと熱画像センサーの組み合わせによる低コスト・後付け可能なホットメルト接着不良検査システム(飲料水メーカー向けホットメルト検査装置)

事業の効果

可視カメラと熱画像センサーを組み合わせ、ホットメルトの塗布面積と塗布位置を検査できる装置の試作開発に成功した。単眼カメラによる検査面の3次元位置・姿勢推定と熱画像マッピングは独自技術で、同様の製品化例は他にないとしている。協力工場でのテスト運用とフィードバックは遅れ、本事業期間中には着手できなかった。今後はプロトタイプでの実証検証と製品化を進め、年間保守料金は販売価格の5%とする予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    受託開発と自社開発の両立を目指すとあるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場は国内飲料水メーカー約80社、全国4拠点で約320拠点、市場規模約12億円と示され、自社の画像処理技術の強みも述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    課題は接着不良の多発として示され、後付け可能な低コスト検査装置の開発で解決を図るとしているが、売上や利益の見込みは数字で示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    販売価格約350万円、保守料金は販売価格の5%とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    開発体制は受託開発と自社開発の両立とあるが、人材や事務処理能力の具体的な確保状況は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    低コストで後付け可能、熱画像と可視カメラの組み合わせによる高精度検査という特長が示され、市場規模と価格も具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    テスト運用とフィードバックの遅れ、今後の検証と製品化の段階が示されるが、具体的なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    熱画像マッピングは他に製品化例がないと述べられ、可視カメラと熱画像を組み合わせた独自性が具体的に示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    接着不良検査による製造現場の品質向上はうかがえるが、経済波及や雇用創出などの国の補助理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    販売価格約350万円や保守料金は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    単眼カメラによる3次元位置推定と熱画像マッピングを組み合わせ、可視カメラを用いた画像処理技術を活用する点が具体的に書かれている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    製造現場の検査自動化による製造業の高度化がわずかにうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は検査精度を高めたプロトタイプシステムでテスト運用とフィードバックを進め、製品化を目指す。段ボール(バーコード)によるトレーサビリティ管理、サイドフラップの折れ検出、破損や汚れの検出などの機能追加も行う。本装置を応用したシステムで新規顧客獲得と市場開拓に取り組む。

  • 目標:国内飲料水メーカー約80社、各社4拠点で約320拠点、市場規模は約12億円と見込む
  • 目標:販売価格は約350万円

事業者の声

これからも新規開発に積極的に挑戦し、製品を通じて社会貢献をしたいと考えております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。