ものづくり補助金平成25年度製造業山梨県

都市型小型建設機械用キャノピーにおける塗装生産能力向上及び安全環境の改善

花岡産業株式会社

この事例のポイント

  • 塗装現場と溶接現場が隣接しており、社員の作業環境の安全性を高める必要があった。
  • 塗装現場に不燃壁と不燃ビニールカーテンを備えた一体型防火壁を設置し、火災発生の要因を取り除いた。
  • 塗装現場を防火壁と防爆照明で改善したことで火災発生の要因を取り除き、社員の作業環境の安全性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名花岡産業株式会社
所在地山梨県 千代田区
業種金属製品製造業
技術分野製造環境
従業員数61人
資本金8,000万円
設立1962年

事業の背景

1962年に設立した同社は、ブリヂストンの東日本総代理店としてタイヤの販売や組み立てを行っている。1967年から物流機器などの生産を始め、1984年には韮崎工場を建設して生産拠点を集約した。2003年から開始したキャノピー(都市型小型建設機械の運転者を保護する部品)は、東日本地区の建機メーカーから100%受注しており、工場の稼働率は100%を超えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他塗装現場と溶接現場が隣接しており、社員の作業環境の安全性を高める必要があった。
  • 品質・精度溶接現場からのチリ・ホコリ等が塗装ブース内に飛散し、塗装の不具合の原因になっていた。
  • 生産能力今後予想される市場拡大への対応に向けて、塗装の生産能力不足が懸念されていた。

やったこと

塗装現場に不燃壁と不燃ビニールカーテンを備えた一体型防火壁を設置し、火災発生の要因を取り除いた。既存の塗装ブースを基に、電気的接点で生じた電気火花により器具外部へ火災などを漏らさず誘爆を防ぐ構造の防爆照明設備を導入し、防爆照明に変更した。これにより溶接現場と塗装現場を完全に分離し、作業現場から拡散するチリ・ホコリ等を抑えることができた。既存の塗装ブースを再利用しながら一体型の構造とすることで、塗装の生産性も向上させた。

その他防爆照明設備
その他不燃壁・不燃ビニールカーテンを備えた一体型防火壁

事業の効果

塗装現場を防火壁と防爆照明で改善したことで火災発生の要因を取り除き、社員の作業環境の安全性が高まった。溶接現場と塗装現場を完全に分離したことでチリ・ホコリ等の飛散が減り、塗装品質が向上して不具合の手直し時間も削減された。塗装の生産性も向上し、能力不足の懸念が解消された。これまで規格が合わず対応できなかった他メーカーのキャノピーにも対応できるようになり、新たな仕事の依頼も増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1967年から物流機器の生産、2003年からキャノピー生産、1984年の韮崎工場建設など過去の取組の流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    キャノピーは東日本地区の建機メーカーから100%受注しており、発注元のニーズに応えてきたことが強みとして具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    溶接と塗装の分離で塗装生産能力不足の懸念を解消し、溶接から最終組立まで自社で仕上げられるようになったと記載がある。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。不具合手直し時間の削減とあるが数値はない。

  • 事業を進める体制3

    韮崎工場の従業員44人、工場長以外は地元出身、60歳以上9人在職と人材の状況は読めるが、補助事業の遂行体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    キャノピーの100%受注や発注元からの視察など選ばれる理由は読めるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    溶接と塗装の分離の工程や設備設計は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    キャノピーは建機の保安部品で一般的な製品とはいえないが、高水準の高付加価値化を示す記載は薄い。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    今後予想される市場拡大への対応とあるが、経済波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    手直し時間の削減や生産性向上とあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は書かれていないが、表面処理設備の導入で塗装品質を高めた点がわずかにうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    韮崎での地元雇用や地元出身者が多い点は読めるが、地域の経済成長への牽引までは示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

建機メーカー以外の仕事を増やす取り組みを進めており、新たな業界の契約に向けて全国で営業している。

事業者の声

忙しい今こそ、新しい仕事に向けて動くべき時だと考えています。新たな業界に広げられる能力はあると自負しています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。