ものづくり補助金平成26年度サービス業(他に分類されないもの)京都府

RPF製造における省エネルギーと品質向上を目的とした設備導入計画

光アスコン株式会社

成果電力原単位 174kwh/トン→125kwh/トン

この事例のポイント

  • 破砕機は処理能力が低く消費電力量が多いため、生産工程全体の効率を下げるボトルネックになり、生産コストが高くなっていた。
  • RPFの品質向上のための作業員研修を行い、不適切な廃棄物を排除するノウハウを身につけた。
  • 電力原単位 174kwh/トン→125kwh/トン。使用電力は約3割削減され、電気使用料金の削減により利益面への効果も見込めるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名光アスコン株式会社
所在地京都府 京都市
業種廃棄物処理業
技術分野材料製造プロセス
従業員数61人
資本金8,260万円
設立1979年

事業の背景

当社は親会社のアスファルト製造部門を母体に設立され、アスファルト製造、産業廃棄物処理、RPF製造の3事業を行っている。RPF事業では顧客企業から廃棄物を受け入れ、破砕・成形してJIS最上級のA等級RPFを製造し、販売先はほとんどが製紙会社である。製紙業では環境負荷が少なく塩素含有の少ないA等級RPFが積極的に採用されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算破砕機は処理能力が低く消費電力量が多いため、生産工程全体の効率を下げるボトルネックになり、生産コストが高くなっていた。
  • 生産能力生産効率の悪さから展開検査の工程を自社で行う余裕がなく、異物混入のおそれのある廃棄物の受け入れを断ることがあった。
  • 生産能力平成26年度の生産量は平均1.8トン/時間で、後工程の成形機の処理能力2.5トン/時間に届かず、ボトルネックを解消する必要があった。
  • コスト・採算平成26年度の使用電力は174kwh/トンで、目標の150kwh/トン以下へ引き下げる必要があった。
  • 納期・工程RPFセンターは稼働後10年が経過して設備の経年劣化が見られ、破砕機のリプレースが喫緊の課題となっていた。

やったこと

RPFの品質向上のための作業員研修を行い、不適切な廃棄物を排除するノウハウを身につけた。前職で利用されていた設備の改良版となる、インバータ制御機能を有した最新型の破砕機を導入し、試運転と動作確認を行った。電力使用量と生産速度を計測しながら、廃棄物の種類と粉砕機の負荷に応じた最適な運用方法を導き出した。目標値をクリアできることを確認して設備を稼働させ、その後も保全管理を行った。

加工機インバータ制御機能を有した最新型の破砕機
加工機成形機
加工機コンベア

事業の効果

  • 電力原単位 174kwh/トン→125kwh/トン
  • 生産速度 1.8トン/時間→2.5トン/時間
  • 展開検査の実施率 4.7%→11%

使用電力は約3割削減され、電気使用料金の削減により利益面への効果も見込めるようになった。生産速度は2.5トン/時間となり、後工程の成形機とのボトルネックが解消された。展開検査の実施率が上がり、これまで年に1、2度発生していた異物混入のクレームは一切なくなった。固定刃・回転刃を自社で保全できるようになり、現場の意識も大きく変わった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存破砕機の経年劣化と後工程ボトルネックが課題と書かれ、経営上の位置付けは読めるが、過去の取組との一貫性までは示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    産業廃棄物処理やRPF製造の強みはうかがえるが、市場動向や競争優位との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決5

    電力174kwh/トンを150kwh/トン以下、生産量1.8トン/時を2.5トン/時へ引き上げる数値目標が設定され、課題と対応が対応づけられている。

事業の実現可能性72%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    目標に対し実際値が125kwh/トン、2.5トン/時と数値で達成が示され、電力は約3割の省エネと書かれている。

  • 事業を進める体制3

    統括部長・現場課長によるプロジェクト体制と社長の全体統括が書かれ、体制は読めるが人材や事務能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    A等級品のみ製造し製紙会社が主要顧客で、塩素比率が低く設備ダメージが少ないと製品の特長と選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    設備搬入の準備作業や特殊トレーラー、後工程成形機の次期投資計画など、段階的な進め方と課題の見通しが書かれている。

  • 財務と資金の調達2

    資本金82,600千円と従業員数61人は書かれるが、財務状況や金融機関からの資金調達は読み取れない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    RPFは固形燃料として製紙業で採用されるとあるが、普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    循環型社会への貢献やCO2排出削減が述べられるが、波及効果や雇用創出の数値的裏付けは書かれていない。

  • 費用対効果4

    投資に対し電気料金削減や異物クレーム年1、2度がゼロになったなど効果が具体的に書かれ、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    破砕機の改良と運用改善が書かれるが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの言及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    循環型社会や環境負荷低減の方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    京都市伏見区の所在地は書かれるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

成形機の一部リニューアルを次の投資として計画しており、さらなる生産効率と生産量の向上により、現在断っている廃棄物も受け入れられる見込みである。展開検査の効率を上げ、CO2排出削減など環境負荷低減にもつなげていく方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。