ものづくり補助金平成26年度建設業島根県

環境負荷低減及び作業環境改善のための紛体塗装設備の整備

株式会社アルチ

成果塗着効率 50%→95%

この事例のポイント

  • 従来の塗装では有機溶剤を含むメラミン樹脂塗料を吹き付けており、環境への負荷が大きかった。
  • 自動静電紛体塗装装置一式と焼き付け乾燥炉を導入した。
  • 塗着効率 50%→95%。紛体塗装により塗料の回収・再利用が可能になり、塗着効率が約50%から約95%に改善した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アルチ
所在地島根県 松江市
業種職別工事業
技術分野製造環境
従業員数15人
資本金3,000万円
設立1949年

事業の背景

株式会社アルチは、住宅関連機器メーカー東洋アルチタイト産業株式会社(大阪府東大阪市)の100%子会社で、一般家庭向け給湯器や農業用ボイラーのオイルタンク、空調アルミフレキシブルダクトなどをOEMで製造している。以前は太陽熱温水器も製造していたが、需要が減り撤退した。東日本大震災の影響もあって、オール電化が大きく取り上げられることは減ってきたが、高齢化の進展でその流れは着実に進んでいる。そのため給湯器などのオイルタンクの受注は小さくなってきている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来の塗装では有機溶剤を含むメラミン樹脂塗料を吹き付けており、環境への負荷が大きかった。
  • 集客・繁閑発がん性のあるトリクロロエチレンを洗浄に使用しており、従業員の健康阻害要因となっていた。
  • 生産能力塗装ラインが老朽化していた。
  • 人手・技能塗装ラインの手作業が多く、洗浄後の手拭作業と塗装の補正作業に4人を要していた。
  • 納期・工程塗装乾燥後にコンベアを停止して人員を移動させる必要があり、塗装と組み立てを同時に稼働できなかった。

やったこと

自動静電紛体塗装装置一式と焼き付け乾燥炉を導入した。これにより有機溶剤を含まない紛体塗装へ切り替え、塗料の回収と再利用を可能にした。洗浄液もトリクロロエチレンからリン酸鉄系の環境にやさしい洗浄液に転換した。乾燥炉は灯油焚きからCO2排出の少ないLPG(液化石油ガス)焚きに切り替えた。塗装ラインの自動化により、塗装に従事していた人員を組み立てライン専従に配置し、塗装と組み立てのラインを同時に稼働できるようにした。

  • 加工機自動静電粉体塗装装置一式焼き付け乾燥炉

事業の効果

  • 塗着効率 50%→95%
  • 塗装不良率 37%→19%
  • 塗装作業の作業員数 4人→1人

紛体塗装により塗料の回収・再利用が可能になり、塗着効率が約50%から約95%に改善した。塗装に伴う産業廃棄物も減少した。塗装不良率は約37%から約19%に抑えられ、産廃回収費用も抑えられた。有機溶剤や特定化学物質の使用が減ったため健診が不要になり、企業イメージの向上にもつながった。塗装と組み立てのラインを同時に稼働できるようになり、時間短縮と効率化が進んだ。受注量に変動がないため売上は変わらないが、利益率は上がっている。

今後の展望

親会社は全国7カ所に営業拠点を持っており、それを活用して強みを生かしたOEMの新たな受注獲得を目指す。大規模な設備を備えた企業の撤退が予想され、小回りの利く中小企業の出番が来るとみている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。