ものづくり補助金平成26年度情報通信業広島県

可視化技術を活用した顧客要求記録システムの開発による革新的サービスの創出

株式会社 フォノグラム

成果顧客からの要望や要件の定義にかかる時間(同規模プロジェクト比較) 64.5時間→47.5時間

この事例のポイント

  • 顧客からの要望や要件の定義に全工数の1/2を費やしており、制作物の納品後の運用フェーズでは全工数の4/5を費やしている。
  • ウェブページに視覚的な情報をつけて伝達できるコミュニケーションツール「AUN(アウン)」のサービス化開発を行った。
  • 顧客からの要望や要件の定義にかかる時間(同規模プロジェクト比較) 64.5時間→47.5時間。顧客からの要望や要件の定義にかかる時間は約28%削減され、目標としていた半減には届かなかったものの一定の成果が見られた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 フォノグラム
所在地広島県 広島市
業種情報サービス業
従業員数25人
資本金500万円
設立2003年

事業の背景

当社は情報サービス業を営み、顧客からの要望や要件を定義し文書化する工程に多くの工数がかかっていた。従来は文書作成や計算ソフトを使い、社内りん議を経て顧客確認を行うことが多かった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力顧客からの要望や要件の定義に全工数の1/2を費やしており、制作物の納品後の運用フェーズでは全工数の4/5を費やしている。
  • 納期・工程要望や要件の定義の生産性が低く、全体工数の削減、修正による工数増加、納期遅延を防ぐことが課題となっていた。
  • 集客・繁閑複雑な要望や要件を口述や文字だけで伝えると仕様の認識合わせに時間がかかり、制作コストが上昇していた。

やったこと

ウェブページに視覚的な情報をつけて伝達できるコミュニケーションツール「AUN(アウン)」のサービス化開発を行った。画像化したパソコン画面の表示上に文章の書き込みとファイル添付を可能とし、一連の情報をサーバー上に保存して独自URLとして発行する仕組みとした。スタンプ機能、画面メモ矢印機能、PDF対応機能、サイトのレスポンシブ対応機能、コメント機能、ログイン・ログアウト・パスワードリマインダー機能、権限機能、会員登録機能、契約プラン機能、フォルダ管理・共有機能を実装した。

ソフトAUN(アウン)

新しい製品・サービス:ウェブページに視覚的な情報をつけて伝達できるコミュニケーションツール「AUN(アウン)」

事業の効果

  • 顧客からの要望や要件の定義にかかる時間(同規模プロジェクト比較) 64.5時間→47.5時間

顧客からの要望や要件の定義にかかる時間は約28%削減され、目標としていた半減には届かなかったものの一定の成果が見られた。成果物を早期に公開したことで利用者から具体的な意見を得られ、実装する機能に反映できた。開発したツールは事業化に向けて公開可能な品質に改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組との一貫性は読めないが、情報産業の要件定義課題に対しAUNを開発・事業化する流れは示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場動向や競合との比較は書かれておらず、外部環境と強み・弱みの関係はわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決4

    要件定義に全工数の1/2を費やす課題を認識し、平均50人日を25人日へ半減する目標を掲げている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    目標は50人日から25人日への半減だったが、結果は64.5時間から47.5時間で約28%削減にとどまったと記載されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ふせん紙感覚で画像に書き込み共有できる点や、利用者の意見を取り込んだ経緯が示され、顧客ターゲットと価値が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    公開可能品質への改善や利用者意見の実装への転化など段階的な進め方は示されるが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    業界初の機能と記載されており新規性はうかがえるが、普及度や高水準の高価格化を示す数字は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    情報化社会に取り残される人への配慮や多くの人が使えるサービスという方向性はうかがえるが、波及効果の説明は乏しい。

  • 費用対効果3

    約28%の工数削減という成果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値額の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    クラウドを活用した要求定義・商談プロセスの革新と他産業への展開が示されるが、イノベーションの具体性は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高度情報化社会への対応は述べられるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    広島市に本社がある点は読めるが、地域特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

情報化社会になじめない人にも優しいモノづくりを目指し、AUNを足掛かりに、専門家だけでなく多くの人に使ってもらえるサービス開発を進める。情報産業のほか住宅、印刷、金融機関など、要望や要件の行き違いに悩む企業にも展開を図る。

  • 目標:新規開発案件での要望・要件定義工数 50人日→25人日
  • 目標:納品後の保守・維持管理での要望・要件定義工数 20人日→4人日

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。