回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
八女紙工有限会社
成果給紙工程の停止回数(1日) 20回→5回
| 事業者名 | 八女紙工有限会社 |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県 八女市 |
| 業種 | パルプ・紙・紙加工品製造業 |
| 技術分野 | 機械制御 |
| 従業員数 | 19人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1970年 |
福岡県八女・筑後地域は農産物の生産や伝統産業が盛んで、出荷のための梱包材の需要が高い。同社は地域内の大手紙工業社の工場から依頼を受け、段ボールシートを原料とする梱包材の製造加工を行っており、印刷は行わず加工を専門にしてニーズに沿った細やかな対応を強みとしている。近年は大手では対応できない小ロットの受注が増え、品質と納期の高いレベルに加え、物流への高度なサービスや環境に配慮した複雑な形状の緩衝材、機能性段ボールなど付加価値が求められている。
抱えていた課題
やったこと
最新モデルの自動平盤打抜機を導入し、シーケンサー制御記憶機能やバイブレーションコンベアー制御機能を備えた機械で生産性の向上と競争力の強化を図った。給紙工程では従来の3枚ベルト方式に代わりリードエッジ方式を採用し、外気温や湿度の変化で起きる反りシートに対して安定性を高めた。給紙クラッチは電磁クラッチから爪クラッチ方式に変更し、定期交換を不要にしてランニングコストを低減した。セット工程では木型を使った手作業をデジタル化し、各モーターで自動的にセット替えする仕組みとし、コンマ何ミリの調整も可能にした。一度セットした情報は記憶され、コード番号を入れると次回以降のセット時間を短縮できる。カス取り工程では、コンピューター制御のバイブレーション機能を持つ搬送ベルトで製品を挟み、排出しながら不要部品を自動で除去する方式に転換した。冬場の静電気による紙の引っ付きを防ぐため、静電気防止機能もオプションで付けた。
| 加工機 | 自動平盤打抜機 |
|---|---|
| その他 | 静電気防止機能(オプション) |
新しい製品・サービス:最新モデル「自動平盤打抜機」
給紙工程の停止回数が大幅に減り、1日あたり約60分の余力が生まれた。セット工程は自動化とデジタル化により作業時間が大きく短縮され、カス取り工程では自動除去によって処理速度が2倍になった。生産能力はほぼ倍増し、手作業だった工程が機械化されたことで後工程に人を割けるようになった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
段ボール加工を専門に取引先の依頼を受けてきた経緯が書かれ、今回の自動平盤打抜機導入はその延長として位置付けられている。
小ロット受注増加や大手では対応できない細やかな対応が強みとして示され、設備導入で日産1万枚に対応できる点が書かれている。
給紙停止回数20回から5回、セット時間15分から2分、カス取り1分20枚から40枚など、課題と改善が数字で示されている。
年間1000万円の売上増という目標値が示されている。賃上げ目標は書かれていない。
従業員19人で営業要員がゼロとあり、体制の厚みはうかがえるが、補助事業の遂行体制は具体的に書かれていない。
既存顧客の拡大と新規開拓を狙うとあるが、顧客ターゲットの整理や選ばれる理由の詳細は薄い。
後工程の糊付けが課題として挙げられ、今後の機械化検討や厚い板紙への展開が書かれているが、スケジュールは示されていない。
公開されている事例からは読み取れません。
段ボール加工の分野で、機能性段ボールなど付加価値づけの要求に応える方向がうかがえるが、高価格化の水準は示されていない。
地域の紙工業や伝統産業の梱包需要に応える点が書かれているが、経済波及効果の数値的な裏付けはない。
生産能力がほぼ倍増、停止回数の大幅削減、ランニングコスト低減など、投資効果が数字で示されている。
デジタル化による自動セット替えや制御機能が導入されているが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
八女・筑後地域の伝統産業や農産物の梱包需要に応える地域性が書かれているが、地域成長への牽引は具体的ではない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
既存顧客からの販路やシェアの拡大と新規開拓により、毎年1000万円の売上増を目標にしている。機械打ち抜き後の糊付けなど後工程が増えており、ある程度機械化を検討している。今後は厚い板紙や、車関係で需要が高まっているプラスチック製の段ボールも視野に入れている。
まだまだ、余力があります よ
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
多関節ロボットと次世代成型機を組み合わせ、インサート成型の全自動化や2材料成型などを実現した。
効果:加工時間 420s/サイクル→38.5s/サイクル
顧客の要求を満たすため、段取り、治具の製作、仕掛りスペース、待ち時間を減らす新型の複合加工機を導入することにした。
効果:部品1個の完成までの日数 3日→2日