ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

新規カッティングシステム導入による洋紙製品型抜き加工の効率化

三和紙工株式会社

この事例のポイント

  • 中国を始めとする海外との価格競争が激しくなり、加工が比較的シンプルな製品の受注量が減少している。
  • 高付加価値化と柔軟な生産体制を実現するため、2つの加工機械を導入した。
  • ロータリープレス機の導入により抜型製作コストを大幅に削減でき、リードタイムも短縮したため、海外企業に対しても競争力を発揮できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名三和紙工株式会社
所在地愛媛県 四国中央市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野デザイン,材料製造プロセス
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

当社は紙産業の集積地である愛媛県四国中央市で、化粧箱やラベルなど紙製品を製造している。近年は中国を始めとする海外との価格競争が激しくなり、特に加工が比較的シンプルな製品の受注量が減少している。一方で顧客からは多品種小ロット生産と短納期対応への要望が年々高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑中国を始めとする海外との価格競争が激しくなり、加工が比較的シンプルな製品の受注量が減少している。
  • 人手・技能顧客から多品種小ロット生産と短納期対応への要望が年々高まっている。
  • 生産能力売上と利益を拡大するために、加工技術の高度化ときめ細かい顧客ニーズ対応に取り組む必要があった。

やったこと

高付加価値化と柔軟な生産体制を実現するため、2つの加工機械を導入した。1つ目はロータリープレス機(回転ロール式抜き機)で、抜型を装備した回転ロールで型抜きを行うため、一面全体に抜き型を配置する平型プレス機に比べて抜型個数が少なく、抜型製作コストを削減できる。2つ目はフラットヘッドカッティング装置で、数値制御が可能なため抜型が不要であり、従来の抜き工程では加工が難しい複雑精密形状のカッティングができる。

加工機ロータリープレス機(回転ロール式抜き機)
加工機フラットヘッドカッティング装置

事業の効果

ロータリープレス機の導入により抜型製作コストを大幅に削減でき、リードタイムも短縮したため、海外企業に対しても競争力を発揮できるようになった。フラットヘッドカッティング装置により精密にカットした付加価値の高い製品を生産できるようになった。抜型コスト削減や小ロット生産、リードタイム短縮など生産面で多くのメリットが得られ、生産工程の合理化が図れた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    紙製品の型抜き加工を強化する方針は読み取れるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外との価格競争や多品種小ロット・短納期の顧客要望を踏まえ、抜型コスト削減とリードタイム短縮で競争力を発揮したと書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    加工の簡単な製品の受注減という課題を認識し、高付加価値化と多品種小ロット対応で売上と利益を伸ばす方針が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げを実現する数値目標は示されておらず、わずかに高付加価値化の方向性がうかがえるのみ。

  • 事業を進める体制2

    補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記載は見当たらず、従業員数30人の記載にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    複雑精密形状のカッティングや小ロット・短納期対応が製品価値として示され、顧客ニーズ対応の理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の活動予定は示されているが、遂行方法やスケジュール、課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    型抜き加工の分野は一般的とみられ、高水準の高付加価値化を示す記載はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域経済活性化への寄与や少子高齢化による労働力不足への対応が述べられているが、波及効果の規模は示されていない。

  • 費用対効果2

    抜型コスト削減など効果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    製造プロセスの合理化と省力化、IT化の推進が述べられているが、サプライチェーンへの貢献の具体性は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    紙産業の集積地である四国中央市で地域経済活性化に寄与する意向が述べられているが、雇用創出の数値は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業の成果を基に、高付加価値化、多品種小ロット、短納期化を推し進め、自社の技術水準を高めていく。製造プロセスの合理化、省力化とIT化の推進は女性従業員の活躍の場を広げ、少子高齢化と地域の人口減少による労働力不足への対策にもなるため、地域経済活性化に寄与できるよう取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。