ものづくり補助金平成28年度製造業栃木県

機能性ボディタオルの製造方法改善による品質の向上

タツネ株式会社

成果耐久性(洗濯後もホツレが発生しない回数) 10回→20回

この事例のポイント

  • 天然繊維の混入率を高めて柔らかな肌触りを出すと、端部(耳)のホツレが発生する。
  • スリット工程に超音波振動を用いた超音波カッターを導入し、天然繊維50%のボディタオルの耳ホツレに対応した。
  • 耐久性(洗濯後もホツレが発生しない回数) 10回→20回。超音波カッターの導入と基布の改良により、天然繊維50%のボディタオルでも耳のホツレが抑えられ、20回洗濯後もホツレが発…

事業者のプロフィール

事業者名タツネ株式会社
所在地栃木県 足利市
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数44人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

1963年創業の当社は、天然繊維や化学合成繊維を使った浴用ボディウォッシュタオルやサニタリーグッズを製造し、企画・開発・製造・販売を一貫して手がけている。国内外合わせて年間1,000万枚以上を製造・販売している。近年のボディタオル市場では、特に女性や高齢者に「やさしい肌触り」を求める傾向が強まっている。当社は欧米市場に加え、アジア圏の販売ルートも拡大したいと考えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度天然繊維の混入率を高めて柔らかな肌触りを出すと、端部(耳)のホツレが発生する。
  • 生産能力円盤状の回転刃によるスリットでは、かつて1日平均2万枚が生産の限度だった。
  • コスト・採算基布のカットロスが約50mmあり、原価を押し上げていた。

やったこと

スリット工程に超音波振動を用いた超音波カッターを導入し、天然繊維50%のボディタオルの耳ホツレに対応した。超音波による叩き切りでは発生した熱により化学合成繊維が溶解し、ホツレ止め効果が得られる。さらに基布を改良し、スリットするタテ糸部分の化学合成繊維の密度を高めて接着剤の役目を果たす成分を増やし、より強固なホツレ止めを実現した。

加工機超音波カッター

新しい製品・サービス:天然繊維50%のボディタオル

事業の効果

  • 耐久性(洗濯後もホツレが発生しない回数) 10回→20回
  • 加工スピード 15m/分→22m/分
  • 1日あたり製造枚数 20,000枚→30,000枚
  • 基布のカットロス 50mm→20mm

超音波カッターの導入と基布の改良により、天然繊維50%のボディタオルでも耳のホツレが抑えられ、20回洗濯後もホツレが発生しない品質になった。加工スピードと製造枚数が増え、生産性が向上した。製品の耐久性向上によりマーケットクレームはほぼゼロになった。基布のカットロス削減により約8%の原価改善につながり、超音波カットで毛羽が出なくなったことで作業環境も改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1963年創業で原糸から基布づくりを続けている点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内同業他社が基布づくりをやめる中、原糸から自社製造を続けている強みと、アジア圏への販路拡大が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ホツレ発生という課題を認識し、超音波カッター導入と基布改良で解決し、アジア販売拡大につなげる流れが書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    スピード15m/分から22m/分で146%、1日2万枚から3万枚、耐久性10回から20回など、数字つきの目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員44名や一貫体制は書かれているが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については記述がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    やさしい肌触りを求める女性・高齢者ニーズ、天然繊維50%での耐久性、クレームほぼゼロなど選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の海外展開の後押しとあるが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ボディタオル市場は一般的な分野だが、天然繊維50%で耐久性を2倍にした高水準の品質向上がうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    カットロスが50mmから20mmに改善し約8%の原価改善、生産性146%向上と費用対効果を示す数字がある。

  • イノベーションへの貢献2

    超音波という新技術の活用はあるが、サプライチェーンやビジネスモデルへの貢献は限定的にしか書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    栃木県足利市での事業とうかがえるが、地域の雇用創出や経済成長への牽引は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

アジア圏の販売ルートをより拡大していきたいと考えており、本事業の設備投資は今後の海外展開の後押しになった。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。