ものづくり補助金平成26年度製造業愛知県

ヘアカラーサンプルの海外向製品への本格参入事業

株式会社スタッフス

成果生産能力(ワインダー) 40キログラム/日(2台合計)→60キログラム/日(2台合計)

この事例のポイント

  • ボビンへの毛束装着、糸の整経、自動毛束加工機の糸のほつれ・絡みなど、手作業が多くコスト面のネックになっていた。
  • 補助事業では、改良型6錘ワインダーと自動計測箱詰機を導入した。
  • 生産能力(ワインダー) 40キログラム/日(2台合計)→60キログラム/日(2台合計)。改良型ワインダーと自動箱詰機の導入により生産能力が1.5倍に拡大し、箱詰めの能力も倍増した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社スタッフス
所在地愛知県 一宮市
業種繊維工業
資本金1,000万円
設立1975年

事業の背景

スタッフスは愛知県一宮市で創業したヘアカラー市場のパイオニア企業で、サロン向けなど各種カラーチャートやヘアカラー用ディスプレイなどを手がける。ヘアカラーの市場は年間約1000億円内外とされ、同社の売り上げはヘアカラーの出荷額に連動する。国内市場は停滞・縮小しており、同社の事業も伸び悩んでいた。一方で国内の他のヘアカラーメーカーは海外市場に打って出ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ボビンへの毛束装着、糸の整経、自動毛束加工機の糸のほつれ・絡みなど、手作業が多くコスト面のネックになっていた。
  • 生産能力箱詰めは手作業で1日50キログラムが限界で、顧客からの短納期化の要望に応えられなかった。
  • 品質・精度顧客の高品質・短納期化の要望は強まる一方で、手作業頼りでは歩留まりも上がらず生産性が低下していた。
  • 販路・情報発信国内市場が縮小する中、海外市場に本格進出する必要に迫られていたが、現地メーカーと対抗するには更なるコストダウンや納期短縮が求められた。

やったこと

補助事業では、改良型6錘ワインダーと自動計測箱詰機を導入した。旧型のワインダーは2台で1日40キログラム、年換算で1万5800キログラムだったが、改良型は1台で同30キログラムの能力があり、設備とあわせ年換算2万4000キログラムとなり、生産能力は1.5倍に拡大した。製品の箱詰めは自動箱詰機を2台導入し、手作業と合算で1日100キログラムとなり、トータルでリードタイムは50%短縮、30日以内の出荷が可能になった。

加工機改良型6錘ワインダー(自動計測箱詰機と一体)
加工機自動箱詰機

新しい製品・サービス:ヘアカラーサンプルの海外向け製品

事業の効果

  • 生産能力(ワインダー) 40キログラム/日(2台合計)→60キログラム/日(2台合計)
  • 年間生産能力 15,800キログラム/年→24,000キログラム/年
  • 箱詰め能力 50キログラム/日→100キログラム/日
  • トータルでリードタイムは50%短縮、30日以内の出荷が可能に

改良型ワインダーと自動箱詰機の導入により生産能力が1.5倍に拡大し、箱詰めの能力も倍増した。トータルでリードタイムは50%短縮され、30日以内の出荷が可能になった。手作業への依存が減り、海外の同業他社に対する優位性が広がり、海外市場に対応したカラーサンプルの開発提案も視野に入った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    ヘアカラー市場のパイオニアとして昭和50年ごろから参入し、機械化・自動化を独自に進めてきたと書かれている。戦略上の位置づけは読み取れるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外メーカーとの対抗にはコストダウンと納期短縮が必要と明記され、東アジア・東南アジアからの要望が多いと書かれている。強み・弱みへの言及も具体的。

  • 課題の認識と解決5

    手作業による生産性低下と歩留まり不良が課題として明示され、ワインダー導入で生産能力1.5倍、リードタイム50%短縮、年2万4000キログラムと数値で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産能力1.5倍(年1万5800キログラムから2万4000キログラム)、箱詰めの1日50キログラムから100キログラム、リードタイム50%短縮など数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    事業実施体制としては、現地販売会社の設立や直販対応への言及があるが、人材や事務処理能力に関する記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ヘアカラーチャートは高い品質と短納期が求められ、顧客の要望が強いと書かれている。選ばれる理由として品質と短納期が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    海外販売会社の設立、カラーサンプル開発提案、将来の海外生産の可能性が示されているが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ヘアカラーは一般的な認知度が低いニッチ市場で、高付加価値の市場で地歩を築いてきたと書かれている。一般的な普及度の低さが読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国内市場の縮小と海外市場への展開が背景として書かれているが、雇用創出や経済波及など国が補助する積極的理由までは書かれていない。

  • 費用対効果4

    一連の設備投資で生産能力1.5倍、リードタイム50%短縮、出荷30日以内と効果が数値で示されており、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    ワインダーや自動計測箱詰機の導入は示されているが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及はほぼない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    国内市場のシュリンクを受けて海外へ展開する方針が書かれており、構造転換への言及はわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    繊維産地の一宮で、関連産業が集積する地域に立地していると書かれているが、地域経済への波及効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は海外生産の可能性もあるが、加工部門を移す可能性はあるものの心臓部は日本に残す考えで、メイドイン・ジャパンにこだわる。海外比率は現在数%と高くないが、国内市場は今後確実にシュリンクするとみている。中国・上海には販売会社を設立し、中国市場を窓口にしている。

事業者の声

東アジア、東南アジアのヘアカラーメーカーはすぐにほしい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。