ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

半導体加工ブレード用パッケージケースの生産プロセス改善計画

池木プラスチック株式会社

この事例のポイント

  • 精密加工ツールを個装するパッケージケースの受注数が増加し、生産数の増加に伴う品質への影響が大きな課題となっていた。
  • 最新鋭の成形機と付帯設備を一体で運用し、個装パッケージの生産数を増やしつつ品質を向上させた。
  • 最新鋭成形機の導入により樹脂の充填不足や圧力のばらつきが抑えられ、品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名池木プラスチック株式会社
所在地奈良県 田原本町
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野情報処理,精密加工,測定計測
設立1965年

事業の背景

当社は1965年の創業以来、50年以上にわたり工業用プラスチック製品を製造し、工芸部品、電気・半導体関連部品、自動車関連部品へと製品の幅を広げてきた。IoT社会の到来により、工場・自動車・モバイル端末など半導体を使用する領域が確実に広がっており、半導体部品に欠かせない精密加工ツールの出荷量も伸びる傾向にあった。そのため当社でも、精密加工ツールを個装するパッケージケースの受注数が増加していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力精密加工ツールを個装するパッケージケースの受注数が増加し、生産数の増加に伴う品質への影響が大きな課題となっていた。
  • 品質・精度従来設備では成形条件の設定幅が狭く管理が困難で、樹脂の充填不足や成型時の圧力のばらつきが生じやすかった。
  • 生産能力金型調整や清掃の頻度も高く、品質保持と生産効率の両立のために最新鋭の機械装置の導入が不可欠となっていた。

やったこと

最新鋭の成形機と付帯設備を一体で運用し、個装パッケージの生産数を増やしつつ品質を向上させた。最新鋭成形機の導入により、樹脂の充填不足や成型時の圧力のばらつきを抑制した。取り出しロボットを導入し、サイクルタイムを短縮した。高性能カメラ検査装置を安定して検査に用い、不良品の発生数を抑制した。成形条件管理システム「ミドルウェア(ユーロマップ63対応)」を最新鋭成形機に接続し、実績推移の確認を可能にした。

加工機最新鋭成形機
ロボット取り出しロボット
検査測定高性能カメラ検査装置
ソフトミドルウェア(ユーロマップ63対応)

事業の効果

最新鋭成形機の導入により樹脂の充填不足や圧力のばらつきが抑えられ、品質が向上した。取り出しロボットの導入でサイクルタイムが短縮され、高性能カメラ検査装置による安定した検査で不良品の発生数も抑えられた。これにより品質向上と生産効率の両立が可能となった。成形条件管理システムにより品質管理のスキルが高まり、他社との競争力強化に向けて大きな前進となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組として生産管理システムやIoT導入に触れるが、事業戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    IoT社会で半導体需要が増え精密加工ツールの出荷が伸びると述べる程度で、競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    課題はパッケージケース受注増に伴う品質影響と明記され、最新鋭成形機とロボット導入で対応する計画が読み取れる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    生産管理システムやIoTの実証工場としての稼働に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    半導体精密加工ツールの個装ケースという対象は読めるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    成形機導入と取り出しロボット、カメラ検査装置の効果は述べるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    プラスチック成形分野は一般的な分野で、高付加価値化や高価格化の具体的な数字は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    半導体需要の拡大や地域経済の担い手としての役割にわずかに触れるが、波及効果の数値はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTによる成形条件のリアルタイム分析をモデル工場として運用する点は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は弱い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    IoT社会での半導体需要増という成長分野に触れるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及3

    地域経済の中心的担い手として未来牽引企業に認定され、地域貢献を掲げるが、雇用や成長の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

経済産業省から未来牽引企業に認定されたことを受け、地域経済の中心的な担い手として地域に貢献していく。「Made in japan」にこだわるものづくりをすすめ、「10年先のものづくり」を見据えて世の中にないものを生み出すとともに、材料開発まで視野に入れた新しい事業にも挑戦していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。