ものづくり補助金平成24年度大分県

使用済小型電子機器等の再資源化事業

株式会社環境整備産業

成果年間最大1,200トンの処理が可能

この事例のポイント

  • 小型家電リサイクル法の施行に伴い、使用済小型電子機器等の再資源化事業へ新たに参入する必要があった。
  • 使用済小型電子機器再資源化ライン設備を導入した。
  • 年間最大1,200トンの処理が可能。認定事業者となり、大分・福岡・熊本・宮崎の4県の自治体へ営業できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社環境整備産業
所在地大分県 大分市
業種産業廃棄物処理業
技術分野金属プレス加工
従業員数154人
資本金3,000万円
設立1975年

事業の背景

株式会社環境整備産業は産業廃棄物の収集運搬とリサイクル事業を営み、大分県内では業歴40年の老舗である。平成24年8月に小型家電リサイクル法が公布され、翌年4月の施行を受けて事業参入を決断した。大分駅ビル工事など県内の大型公共事業が一段落し、消費税の再増税でマンション建設ラッシュが減速すると、産業廃棄物が大きく減ると察知していた。同社は大分県のモデル事業で竹田市と豊後高田市の小型家電リサイクルを手がけた実績がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術小型家電リサイクル法の施行に伴い、使用済小型電子機器等の再資源化事業へ新たに参入する必要があった。
  • 生産能力県内の大型公共事業やマンション建設の減速により、産業廃棄物が大きく減少すると見込まれていた。

やったこと

使用済小型電子機器再資源化ライン設備を導入した。工程は、回収した小型電子機器を破砕機に投入して原型がなくなるまでバラバラにし、ベルトコンベアで流れてくる破砕物から磁力選別機で鉄を選別する。さらに非鉄やプラスチック類は手選別で分別する。同設備の処理能力は年間最大1,200トンである。認定に向けて環境省と経済産業省へ申請し、担当省庁によるライン設備の視察確認と性能チェックも受けた。

  • 加工機使用済小型電子機器再資源化ライン設備破砕機磁力選別機ベルトコンベア

新しい製品・サービス:使用済小型電子機器再資源化ライン設備による小型家電の再資源化事業

事業の効果

  • 年間最大1,200トンの処理が可能

認定事業者となり、大分・福岡・熊本・宮崎の4県の自治体へ営業できるようになった。平成28年春から本格稼働の予定で、既に竹田市と契約を締結している。今後の実績によってはライン増設も検討する。小型家電から有用金属を回収して売却することで、資源の有効利用につなげる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性県内で業歴40年、モデル事業で竹田市・豊後高田市を手がけた実績があり、法施行を見越して参入した経緯が具体的に書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値小型家電リサイクルは法施行後初の案件で、都市鉱山からの有用金属選別という新しい分野への参入と書かれている。
  • 4
    波及効果・雇用約28万トンの有用金属を含むとされる都市鉱山の有効利用と、法に基づく自治体との契約による回収体制の構築が書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標賃上げや付加価値額の目標値は書かれておらず、増設検討に触れる程度で実現可能性の根拠はうかがえるにとどまる。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性4

    県内で業歴40年、モデル事業で竹田市・豊後高田市を手がけた実績があり、法施行を見越して参入した経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型公共事業の一段落やマンション建設の減速で産業廃棄物が減ると察知した点は読み取れるが、自社の強み・弱みの分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    認定取得と年間最大1,200トンの処理能力は書かれているが、高付加価値化や成長につながる計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    賃上げや付加価値額の目標値は書かれておらず、増設検討に触れる程度で実現可能性の根拠はうかがえるにとどまる。

  • 事業を進める体制3

    認定までの申請対応や環境省・経済産業省への取り組みに触れているが、事業遂行の人員や事務体制の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    認定により4県の自治体へ営業可能になり、竹田市と契約済みと書かれており、顧客や選ばれる理由の一部が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    平成28年春からの本格稼働、今後の実績次第で増設検討という流れは読み取れるが、課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    小型家電リサイクルは法施行後初の案件で、都市鉱山からの有用金属選別という新しい分野への参入と書かれている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用4

    約28万トンの有用金属を含むとされる都市鉱山の有効利用と、法に基づく自治体との契約による回収体制の構築が書かれている。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値額、生産性の数値は書かれておらず、費用対効果はわずかにうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献2

    破砕、磁力選別、手選別という工程は書かれているが、先端的なデジタル技術や新ビジネスモデルの記述はない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    新しい法律に対応して業界の将来を見越した参入で、資源循環分野への進出として読み取れるが、構造転換への言及は具体性が薄い。

  • 地域経済への波及3

    大分県内を中心に4県で地域の自治体と契約する事業で地域性は読み取れるが、雇用や地域成長への効果の数字は書かれていない。

今後の展望

まずは多数の自治体と契約を締結し、様子を見てライン増設を検討する。業界他社や全国展開の大手との競合も予測される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。