ものづくり補助金平成24年度福島県

3Dプリンター活用による漆器製品開発の具現化・納期短縮

有限会社武藤製作所

成果16日分の工期短縮が見込まれる

この事例のポイント

  • 合成漆器の試作では、デザインを立体形状で確認しプレゼンするまでに時間・労力・コストがかかっていた。
  • 3Dプリンタとモデリングソフトを導入し、モデリングソフトで形状を作成して3Dプリンタで試作品を立体として生み出す体制を整えた。
  • 16日分の工期短縮が見込まれる。3Dプリンタとモデリングソフトの導入により、デザインを立体形状で確実に視覚化してプレゼンできるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社武藤製作所
所在地福島県 会津若松市
業種プラスチック製品製造業
技術分野プラスチック成形加工
設立1963年

事業の背景

合成漆器の国内業界は、海外から輸入される安価な商品に押され、産地の減少と事業者の経営規模縮小が進んでいる。時代の変化で新商品開発や大口受注に対応できる企業も減ってきている。当社は1963年に創業し、金型の設計製作・精密部品加工・プラスチック成型を主な領域として少数精鋭で対応してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程合成漆器の試作では、デザインを立体形状で確認しプレゼンするまでに時間・労力・コストがかかっていた。
  • 納期・工程季節商品は商品サイクルが短く、短納期化・低コスト化が避けられなかった。
  • 新製品・新技術消費傾向に合わせてどのような仕上がりを目指すか、デザイン要素を確実に伝える手段が求められていた。

やったこと

3Dプリンタとモデリングソフトを導入し、モデリングソフトで形状を作成して3Dプリンタで試作品を立体として生み出す体制を整えた。試作品の設計から完成(納品)までの工程が従来50日だったのを、15日分短縮することを目標とした。3Dプリンタは現場に最も適合するタイプを選定し、立体形状の仕上げ材料は必要に応じて着色できる。割れやすい物性には配慮して取り扱う。いろいろなケースを想定して試作を重ね、さまざまな観点から導入効果を検証した。

新しい製品・サービス:キッチン用品・日用雑貨など、暮らしを彩る合成漆器製品

事業の効果

  • 16日分の工期短縮が見込まれる

3Dプリンタとモデリングソフトの導入により、デザインを立体形状で確実に視覚化してプレゼンできるようになった。試作を重ねた検証の結果、16日分の工期短縮が見込まれる。デザインに関する打ち合わせ後、現場作業がスムーズに流れ、コストも抑えられる見通しである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の金型設計製作・精密部品加工・プラスチック成型の事業を基盤に、3Dプリンタ導入を短納期化・低コスト化の延長として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    少数精鋭とNC旋盤・MCの複合稼働、長年のノウハウが強みとして挙げられ、業界の海外品競争を逆手に取る方針が述べられている。

  • 課題の認識と解決4

    試作工程の設計から完成までの工期が従来50日だったのを15日分短縮する目標と、16日分の工期短縮見込みが具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従来50日の工期を15日分短縮する目標を掲げ、試作で16日分の工期短縮が見込まれると数値で示されているが、賃上げや付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内に共通認識を根づかせ導入に踏み切ったとあるが、人材や事務処理体制についての具体的記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    デザインの意匠を確実に視覚化してプレゼンできる点や季節商品の短いサイクルへの対応が述べられ、顧客ニーズへの裏付けはやや抽象的。

  • 事業化までの道筋3

    試作を重ねて導入効果を検証し、打ち合わせ後の現場作業の流れを確認したとあるが、今後のスケジュールや中長期の課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    合成漆器の国内業界は海外の安価品に押されて縮小しているとあり、同分野で高付加価値化を図る方向が示されているが、具体的な価格水準の記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    伝統技能である漆塗装の継承・発展に貢献するとの記述があり、地域産業の維持にわずかに触れている程度。

  • 費用対効果2

    工期短縮とコスト抑制の効果は述べられているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dプリンタとモデリングソフトの導入によるデジタル化は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献や新しいビジネスモデルの記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    会津若松市の企業であり伝統技能の継承に言及しているが、地域の経済成長や雇用創出への言及は具体的でない。

今後の展望

このたび導入した設備を活かし、形状や使い勝手の異なる製品の供給に向けて実効性のあるノウハウを確立し、短納期化・低コスト化のノウハウを積極的に活用して業容拡大を図る。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。