ものづくり補助金平成24年度群馬県

逆転の発想による指紋認証錠を搭載した、新発想意匠,新機能ロッカーの試作開発

株式会社英技研

成果取手部分体積(一扉分) 2,115cm3→1,137cm3

この事例のポイント

  • 指紋認証ロッカーは利用者の古いイメージが払拭されず、設置者側も導入コストから売り上げが順調に伸びない状況にあった。
  • 利用者にも設置者にも導入コストがかからない仕組みとして、ロッカー設置者と販売者の間に広告主を介在させるAWSロッカーを開発した。
  • 取手部分体積(一扉分) 2,115cm3→1,137cm3。取手部分のプラスチック化により小型化と軽量化が実現し、ロッカーの前面重量が大幅に削減されて筐体の剛性も向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社英技研
所在地群馬県 玉村町
技術分野金属プレス加工
従業員数20人
資本金2,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は新方式の指紋認証ロッカー「鎧」の製造販売をスタートして数年が経つが、順調とは言えない販売状況が続いていた。新規性のある製品のため利用者が使用方法に戸惑うケースが多く、設置者にとっては利便性が魅力だが導入コストが高くなってしまうという状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算指紋認証ロッカーは利用者の古いイメージが払拭されず、設置者側も導入コストから売り上げが順調に伸びない状況にあった。
  • 人手・技能利用者には使用方法の分かりにくさ、設置者には導入コストの高さというデメリットがあり、どちらにも使いやすい仕組みが必要だった。

やったこと

利用者にも設置者にも導入コストがかからない仕組みとして、ロッカー設置者と販売者の間に広告主を介在させるAWSロッカーを開発した。ロッカー筐体では扉枚数の適正化を図り、取手部分は3Dプリンターで試作を繰り返して軽量化と小型化を目指した。取手部分をプラスチック製とし、溶接作業をなくして組み立て作業時間の削減を図った。誤った使用方法を防ぐため使用説明の映像を収めたタブレット端末をロッカーに組み込んだ。広告スペースとして4種類のラッピング加工を作成しロッカーに施した。試作したAWS20台を官公署や各種学校等に無償で設置し、各所2カ月ずつ利便性や快適性を体感してもらうとともに、広告主のPR効果を判断できるデータを蓄積する。

加工機AWSロッカー(指紋認証錠搭載)
加工機3Dプリンター
その他タブレット端末(映像による取扱説明書)
ソフトデジタルサイネージソフト

新しい製品・サービス:指紋認証錠を搭載したAWSロッカー(三方一両得の仕組み)

事業の効果

  • 取手部分体積(一扉分) 2,115cm3→1,137cm3
  • 取手部分重量(一扉分) 950g→650g
  • 総重量(ロッカー全体) 78.4kg→69.2kg

取手部分のプラスチック化により小型化と軽量化が実現し、ロッカーの前面重量が大幅に削減されて筐体の剛性も向上した。溶接作業がなくなり組み立て作業時間の削減が図られた。三方一両得のAWSロッカーは前橋市内主要施設へ設置する方向となり、社会的なニーズが高いと確信できる状況になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    指紋認証ロッカーの販売不振を課題に挙げ、新製品AWSを開発したとあるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    利用者の指紋認証への古いイメージや導入コストの高さを外部環境として挙げ、ラッピング広告で導入コストを下げる方針が示されているが、自社の経営資源との関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    販売不振の原因を使い方の分かりにくさと導入コストと特定し、広告主を介在させる三方一両得の仕組みで解決を図ると書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    取手部分体積46.2%減、重量31.7%減、総重量11.7%減と数字で目標が示されているが、売上や付加価値の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    試作の担当者や人員、事務処理体制についての記述はなく、体制はうかがえるにとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットは資金に余裕のない自治体関連施設、広告主はスポーツ用品店などと明記され、利用者の利便性や広告効果も述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    3Dプリンターでの試作の繰り返しや前橋市と連携した運用実験など進め方は示されるが、スケジュールや課題解決の期限は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    指紋認証ロッカーは新規性のある製品とされるが、一般的な普及度や高付加価値化の水準についての記述は限られる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    自治体関連施設に無償で住民に安全と安心を提供し、前橋市内主要施設へ設置する方向と書かれているが、経済波及や雇用の創出は述べられていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性の向上に関する数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえるにとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    タブレット端末による映像取扱説明書やデジタルサイネージを組み込んだとあり、デジタル活用はうかがえるがイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    前橋市と連携した市内施設での運用実験や前橋市内主要施設への設置が書かれ、地域との結びつきは読み取れるが、地域経済成長への効果は述べられていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

前橋市内主要施設への設置方向となり、社会的ニーズが高いものと確信できる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。